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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第5章 ツチノコの証明 神樹さま、我のあの背負子、どうしたんでしょうね・・・ええ、夏にグラニーラムゼースミスの谷底で落とした、あの背負子ですよ
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体力飴?


「さて、何かをする前にまずは食事だな。ヴィン、用意はできているのだろう?」


「ハイな、いつでも食べれるようになってますよ!」


そう言って、保存箱から料理の乗ったトレイをひとつづつテーブルに乗せていきます。


「この料理は見たことがないが……」


「これは鯉のソテーというものらしいです。ソテーというのはヴァイツェンメールを食材にまぶしてバターで炒めるという調理方法だそうです」


小麦粉は塗さなくってもよかったような……


「あと、スネークちゃん。保存箱に見慣れぬポットとメローネの実?が残っているのですが?」


ああ、それは糖を入れてそのかすを入れてなべて煮てください。メロンジャムができます。それと飲み物。ハンナちゃんが作ったお茶はちょっと薄味でした。もう少し茶葉を入れないとだめかな。で、冷たいものが飲みたかったらそのポット中味をグラスに注いで飲んでね!


「そうですか。お茶は苦いからあまりこくならない方がいいと思いましたが。で、こちらのポットには何が?」


メローネの汁を炭酸にした、メロンソーダというやつだ! 子供の飲み物にはぴったりだ!


「ピッタリかどうかは知りませんが…… おいしそうな匂いがします」


ハンナちゃんはメロンソーダをボルちゃんとリーちゃんと自分のカップに注いだ。あ、ストローを忘れてた。これを飲み物に差して飲みんしゃい。


「こ、これは!」


「メローネが飲み物になったみたい!」


「ふむ、珍しい飲み物だな。名前は何というのだ?」


メロン……メローネソーダだな。メローネをすり潰して絞り汁を回転魔道具に入れたらできるぞ。


「あの回転魔道具は大活躍だな!」


そうさな。あ、おいしいからと言ってずばずば飲むと、魔力ポーションみたいにお腹ちゃぽちゃぽになるから。ご飯食べてから飲むようにしんしゃいな。


「そうだな。それでは食事にしよう」

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


 食事が終わり、メロンソーダも飲み終えたお三人さん。なぜかボルちゃんはホット緑茶を飲んでいます……


「ところでスネークよ。ものは相談なのだが、光魔法であの飴のようなものは作れないだろうか?」


青魔法と水魔法でいろいろ薬ができたから作れると思うよ。水魔法Lv.2と光魔法Lv.1、金魔法Lv.1水分除去、で”体力飴”と命名します。やってみる?


「待て、スネークは水魔法を使うとカウントダウンが進むのではなかったか? ヴィンの水魔法で頼む!」

あいわかった。ハンナちゃん頼む。


「わかりました。

水よ 水よ 我ら命の運び手の水よ 流れのままに 命を運びたまえ。

あー、そのままだとまたおぇーーーーってなりそうなので黒糖を混ぜさせてもらいますーーーーーーーー!」


ハンナちゃん、手から水を出しながら技の1号のところへ行き、黒糖の入った壺を持ってきました。それで黒糖を溶かしながら水を宙に浮かせます…… そんじゃいきます。まずは光魔法Lv.1疲れの癒し! どのくらい当ててればいいのかわからん……… 5分ぐらい当て続けましたかね? 黒糖で黒くなった水玉が、光魔法に当たった結果黒光りする水玉が完成してしまいました。


「我らに光魔法を使うときは一瞬だからな。こんなに長いなら水玉を分けた方がいいかもしれない……」

「どのくらいの大きさにしますか?」


「そうだな……1万個ぐらいになるかな?」


一つの水玉が分かれて二つになり、二つが四つ、四つが八つ、八つが十六……だいたい1万の手前ぐらいで止まった。それでは


「あー、スネークちゃん、飴を落とす際にはこちらの鍋にお願いします」


なるほど。了解。それでは唸れ、我の金魔法


金魔法Lv.1抽出!

“ン デデデデーン”

“なにをどうされますか?”

宙に浮いた水玉から水分を抜き取って! 水分が抜けるにしたがって鍋の中に入れていって!

“テ・テ・テ・テーン“


カラカラカラカラカラカラ………………できましたな。ボルちゃん、飴を口の中に入れます。他の二人も一つ取って口の中に放り込みます。


「我々は体力が減ってないからどのくらいの効果があるかわからないな……」


そしたら、馬で試したら? さっきまで栗毛の馬を特訓してたし! それを聞いた栗毛の馬がぴくんとなりました!


「どうやって訓練していたのか?」


栗毛の馬に誰か乗って、誰も載っていない栗毛を同時に走らせて、後ろから我が汗血馬に乗って坂を走らせるように促したのだ! 15回はやったかな?


「そうか…… なんだか栗毛たちがたくましくなったと思ったらそんなことをしてたんだな。感謝するぞ。それでどのくらい光魔法を使っていた?」


最初の走りでは往復で13回使ったけど、最後の走りではのぼりで3回、下りで2回になっていた。


「そうか…… なら往復が終わった後の1回で済むようにしないとな。初めの1回は何があるかわからないから、スネーク付いて来てくれ。それで疲れたら飴をなめさせる。無理そうだったらスネークが光魔法を使う。他の二人はどのくらい魔力が増えたか、確認してくれ」


あー、そうそう。光魔法の光だけを水晶玉に閉じ込めたから、暗くなったらそれを灯り代わりにしてね。我、おぇっと光る水晶玉を二つ出す。ボルちゃんは1個持ってるから、ハンナちゃんとリーちゃん用だ。


「スネークよ、3頭一度にやるのはだめかな?」


うーん、休ませるのも必要だと思うけど?


「そうか……スネークがいうんならしょうがないな。そしたらこいつらに名前を付けないのか?」


リーちゃんは名前つけてないの?


「うん、みんなつけてないよ」


それじゃ、元気なのがイロハ、澄ましているのがカエデ、おとなしいのがモミジだ。それじゃ、行ってこーい! てか、我もついていくんだな…… 今回は眷属にはならなかったな……食べ物あげなかったからかな? それとも恨まれたからかな?


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