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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第5章 ツチノコの証明 神樹さま、我のあの背負子、どうしたんでしょうね・・・ええ、夏にグラニーラムゼースミスの谷底で落とした、あの背負子ですよ
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さて、風呂上りには冷たいものですな

切るところがわからんかったので、いつもより長めになり申した><


 そろそろ彼奴等が風呂から出るころか。それでは、冷たいドリンクなどを作っておきますかな? あ、でも全部馬の荷鞍の中にしまわれてるんだっけ。回転魔道具もどこにあるかわからん。我、一蛇ひとりだと結構何にもできないね…… マギハンドだせば別だけど。


「はー、気持ちよかったー!」


「生き返りましたわね!」


「お腹すきましたねー!」


お、戻ってきたか。湯上りエルフどもよ。飯の支度は自分らでしろよ。あと、エマさんや、回転魔道具とメローネ、あと薄手の布なんかはどこにあるかわかるか?


「わっかりますよー! 回転魔道具は隊長のお馬さん、メローネはあたしのお馬さん、薄手の布はハンナちゃんのお馬さんの荷鞍の中ですー!」


「ん? なんかスネークが作ってくれるんか?」


「お二人は自分で昼食の準備をしててくれと言ってますよー!」


「しかし話ができないんじゃ、面白くねーな。隊長さんたちから額金を借りよう、黙って」


「断ろうにも寝てますからね。それじゃお願い!」


「まーたオレ一人にやらせようとすんな! お前も同罪なんだから一緒に来い!」


三人が戻ってくるまで、我、ボウルの5Lのやつを3つと500mlクリスタルグラス3つ、おえっと吐き出します。あとは……あ、ストローが欲しいね。これも物品作成で作りましょう。


”物品作成! クリスタルで内径6㎜、外形8㎜、長さ20㎝のストローを100本”


地面に指示したクリスタルの棒のようなものが現れました。我、3本だけ加えてテーブルの上に置くと、それ以外を飲み込みます。


 エマさんがメロンと回転魔道具と布を持ってきました。仕事が早いね。昼飯はハンナちゃんが作ってそこの箱の中にしまってあるそうだからそれを出して食べてって言ってたぞ。自分の分だけじゃなくって他の二人の分も用意してあげてな。


「それくらいやりますよー、あたしが一番新人なんですからねー」


ブロートとスープも準備するんやでー。あとは野菜も食べないといかんぞー。


「あ、ハンナちゃんが全部用意してくれてますよー! トレイが6人分ありましたー。あとはポットもありますねー」


それじゃ、人数分出して。あ、我は飲み物だけ頂戴な。エマさんが食事の準備を終えたころに二人がやってきた。これで起きている奴全員額金つけたことになるな。


「それではさっそく食べましょーーー!」


エマさんがいの一番に食べ始めます。エルフさん達は食事の祈りとはしないのかな?


「おー。がっついてるなぁ。オレらも食おうぜ!」


「その前に、スネ君、おしゃべりするのは初めまして、だよね?」


そうやったっけ? そうです、我がスネークです。しかし、スネ君は止めなさい! どうしても意地悪お金持ちのおぼっちゃまのイメージがついて回る!


「そんじゃ、スーちゃんだな!」


スーちゃんはメルゼブルグの冒険者ギルドの受付の人とおんなじや!


「細けーやっちゃな! 何でもいいから食おうぜ!」


こうして三人は遅い昼食をとるのであった。我はティーポットの中の飲み物をカップに注いでもらいました。中身はお茶でした。ちょっとハンナちゃん、薄味過ぎ! それと、エマさんの皿の料理、盛り過ぎ!鯉の切り身がお皿からこぼれんばかりに盛られています。しかもエマさんのだけ別に調味料の小皿がたくさん乗ってるよ!

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


 昼食を腹いっぱい食べたエマさんと、それなりに食べたヒーちゃんカーちゃん。


「それで、このメローネでデザート作るんですよねー?」


デザートいうかドリンクだけどな! エマさん手伝って!


「スネ君は、バウちゃんのこと、エマさんって呼んでるんだー。私のこともカルラさんて呼ばないと、ずっとスネ君てよぶぞー!」


あ、じゃあもうスネ君でいいです!


「大体どうして、新兵ちゃんをエマさんて呼んでるんだ?」


それは初めて会った時に食べられそうになったからです。こいつには用心しないといかんと思ってしまったのだ!


「だって、丸々太ってておいしそうじゃないですかー! あ、今は食べようなんて思ってませんからねー」


ホントかよ?


「ホントですよー? で、このメローネ、どうしたらいいですかー?」


その割にはよだれが……


「じゅるり! ああ、これはメローネの匂いにつられましたねー……」


ウソっぽいーーーーー!


「なるほど、新兵ちゃんのその体の秘密は蛇でも食らうその食欲か!」


「あら、蛇は食材の中でも優秀なほうですのよ?」


「そうかそうか…… じゅるり!」


なんだなんだ? やんのか貴様ら?


「やるわけねーだろ! 一緒に里を救う仲間だろうが! それで、メローネをどうするんだ? 切ってデザートにすんの?」


ホントかなぁ……ああ、でもその前に皆で両手を出せぃ!


「?」


「両手を出させてどーすんだ?」


「いつもだったらー、手を洗えぃではー?」


“光魔法Lv.4滅菌ステリリゼーション


「な、なんだいまの?」


「これはー、たぶんー」


「たぶん?」


「魔法ですねー」


「「みればわかるわ!」」


「卵の殻に向けてー、ばい菌を殺す魔法って言ってたようなーーーー?」


よく覚えてるな。本来なら手を洗わせるのだが、これでやったが早かろう。


「水なら私も出せたのに……」


あ、そうでしたね。手洗いくらいの水ならだせたのね。やだなー、早く言ってよ~。3人の手をきれいにした後は、ナイフでメロンを半分に切ってもらって中の種の部分の果汁を絞ってもらって……あ、種は捨てないで! 我飲み込みます。あとは実をスプーンでくりだして…… すり鉢を使うか。


”物品作成! 大理石ですり鉢と擂粉木棒”


「あ、スネークのやつ、また変な魔法を使ったな!」


「これはなんですの?」


「これー、メルゼブルグで見ましたねー」


これを使って実をすり潰して。できたらそのドロドロになったやつをして、回転魔道具の中に入れて。量は… そのくらいでいいか。あと、少し糖を入れて甘みを足して。残ったやつは保存箱に入れて置いて。濾したやつも捨てないで、ボウルの中に入れて保存箱行きな! あとは回転魔道具のスイッチ入れて…… 回転が始まる前に、我火魔法で火を吹く! そして技能”吸い取る”で火の火力を吸い取り吸い取り…… これくらいでいいか。白くなった火を魔道具に当てますと、表面に霜が付きました。


「なにこれ?氷魔法?」


「そんなこともできんのかよ!」


あれ? これって混合魔法に登録できるかな? 技能と魔法の混合だけど…… ”凍結焔とうけつえん”と命名……


”凍結焔を登録いたしまします”


風魔法Lv.8旋風と組み合わせて、”吹雪ブリザート”と命名。


吹雪ブリザートを登録いたします”


水魔法Lv.2と凍結焔を組み合わせて、”氷生成”と命名。


”氷作成を登録いたします”


氷生成と風魔法Lv.10鎌鼬を組み合わせて、”かき氷作成”と命名。


”かき氷作成を登録いたします”


「…………ーク、おい、スネーク!」


「どうしちゃったんですか、急に黙り込んで?」


「終わりましたけどーーー?」


おう、そうかい。注ぐ奴が必要だねぇ……


”物品作成。クリスタルポット。注ぎ口は細く長くこぼれないように。入り口は広く、あと蓋付きで”


「あ、また地面から何か出てきた!」


”カーちゃんよ、アレに今できたものを注ぎこんで! 炭酸が入っているからゆっくりとな。注ぎ終わったらテーブルの上にクリスタルグラスを5つ用意したからそれに注いで!”


「まかせて。こういうの、得意なの」


「酒場でアルバイトしてたからな」


最初に二つ注いでもらって…… ストローを差して、あとはお祈りです。新しいものができたら、真っ先におくっとかないと!


”魔法の声の人と偉い人、メロンソーダが出来上がりました。ご賞味ください!”


しゅおん!


メロンソーダの入ったグラスが消えた…… 


「へー。メロンソーダって言うのか。飲んでもいいんだろ?」


そのために作ったんだからな。あ、ストローを使いなさい。


「ん?これをどう使うのですか?」


穴が開いとるだろ? そこに口をつけて中身を啜るんジャ!


”へー。変わったことをするのねぇ。ずずずー。あら! これもいけるじゃない! やるわねぇあなた!”


”ストローで啜ることの意味は?”


意味は多少ありますが、グラスに口を付けて飲むと最初につけた部分しかシュワシュワ感が楽しめませんが、ストローで吸うと口の中全体でシュワシュワ感が楽しめます。


”おいしかったわん。もう1杯頼める?”


あ、次のが待ってますのでそれを楽しんでもらえれば……


”それじゃそれお願い。期待してるわん”


という声とともにグラスが2つ返却された……


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