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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第1章 大きな神樹の木の下で
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我、エルフさんの話を聞く その1 



今から8か月(どうもこの世界でも1年の日月数は同じらしい・・・)ほど前、アプフェル王国の一領域(という単位らしい)であるグラニーラムゼースミス(長い名前だなぁ・・・)で謎の植物が繁茂しだしたそうだ。


そこの里長は、これから冬になることだし繁茂はんももしばらく止まるだろう、来春にでも調査すればよいか、と暢気のんきに構えていたらしい。ところが春を迎えてみれば、謎の植物に里をぐるりと取り囲まれて出るに出られなくなったそうだ。幸いまだ結界の中には侵入されておらず、里のなかは事なきを得ているがこの後どうなるかわからない。そのような連絡が王里おうりに入った(例の魔道具が使われていた、便利やもんねアレ)そうだ。やってきたのが、ミアちゃん率いる近衛軍。え?普通の軍はどうしたかって?よく知らんけど、王里にいるのが近衛軍だけだったらしく、無論全部派遣できるはずもなく、隊長ミアちゃんと衛生兵+新人の各一名ずつ、合計3名で派遣・討伐の任にあてられたそうだ。


王里でも事態を軽く見ていたらしく、3名でよかろうと考えたらしい。行ってみたらびっくり、わさわさ生えていたそうだ、何が?ミアちゃん例の鎌鼬かまいたちで謎植物を刈っていったそうだが、刈るスピードより生えるスピードが速かったらしく・・・善戦むなしく王里に泣きを入れたのだった・・・フム。


“で、王里では近衛全軍をその里へ向かわせた、と”

“そんなことはできない。やれば、王里ががら空きになるからな。半数も出せば御の字だろう”

“半数って何人ぐらい?”

”20名”

“少なっ!!近衛軍って40人しかいないの?”

“我らの民人は王里でも万を超えるか超えないかぐらいしかいないからな。近衛が40名。軍が100名。それ以上だと民力が失われる。我ら軍人は生産をせぬからな“


それでも、他の里に比べると格段に多いのだぞ、とミアちゃん付け加えた。


“話を続ける。里に入れなかった我らは王里に指示を仰いだんだ。王里とグラニーラムゼースミスの里で連絡を取り合った結果、1年は持たせるから何とかその間に対策を考えてくれ、と言われたそうだ。王里首脳部はそうとう悩んだらしい・・・”


“賢者、エルフさんの中に賢者はいませんかーーーー!?“


“そうだ、賢者を頼ったのだ。エルフの中には変わり者がいてな、基本人族の中に紛れてひっそりと生きているエルフの賢者がいるそうだ。あー、私は会ったことがないな。訓練と任務で王里を離れるわけにはいかないからな。ま、会わずとも、例の魔道具で王と賢者は通信ができるようだ。名前は・・・パディ何とかと言ったか・・・ともかくその賢者に相談した結果、孤高の世界樹ならば力を貸してくれるのではないか、という結論になった。ここは王里から見てグラニーラムゼースミスのさらに先にあるからな。我らがグラニーラムゼースミスの里からこちらに来るように指示されたのだが・・・”




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