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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第1章 大きな神樹の木の下で
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我、魔道具に感心する その1



 「ボルドウィン、あなたを見ていると面白いのですが、あなたは私を笑わせに来てくれたのですか(ニコッ)?何か重大な案件がなければ、エルフの民人は、迷い惑わしの森を抜けてまで“孤高の世界樹”とやらまで来ないと思うのですが、いかがでしょう?」


ムム、雰囲気ふんいきが先代と違いますなぁ!笑顔の仮面の下に怒顔ありですぞ、神樹さま!


「申し訳もありません、アシアティカ様。私にとって未知の出来事が多すぎて混乱しておりまして、本題に入るのを失念しておりました」キリッ!


遅ればせながらようやく凛々(りり)しい御顔になられましたな。さすがに近衛の筆頭剣士は所作がいちいち洗練されてる!


「話をされる前に確認なのですが、今、私とあなた、私と神の御子では話ができるのですが、あなたと神の御子では話はできないのですか?」


そうやね、いちいち神樹さまを通さないと話ができないのも不便やな。我の念話が、ミアちゃんに通じればいいんやけど、今のところ無理だし。我、ヘビだから、人の発声できないし。“ステータス”って言おうとしたら「シューシュスー」って聞こえるし。


「あの・・・ヘビ殿が何かシューシュー言っているのですが・・・」


「あれは神の御子が人の言葉を発しようと努力されたのですが、だめだったようです。神の御子は貴方のためにあり得ないことをなさろうとしたのですよ」

やはり、ありえねぇのか・・・不便さを甘んじて受け入れるしかないのか・・・


しかしまたれよ。ミアさんが何かひらめいたようですよ!


「あれを使えば、ひょっとしたらいけるかもしれません」


ミアちゃんがさごそポーチの中をあせくる。それにしてもそのポーチ便利やね。それも魔道具なんでっしゃろ?。いいなぁ。我も欲しいけどヘビの身じゃあな~。ミアちゃんはポーチから何か取り出したぞ。

テテテテッテテー!

「遠距離連絡用の額金ひたいかねです」

ナニソレ?

「どういったものなのでしょう?」

「これは額金の形をしていますが頭部保護の機能はなく、もっぱら遠距離通信用に使われている魔道具です。これを持つもの同士で念じたことを知らせることができるのですが、遠距離用とあるので失念しておりました」

大丈夫なん?それ?

「それで、それを使うと、どうなるのでしょうか?」

「念話形式で意思疎通ができるようになります。2つありますので、私が一つつけて、ヘビがもう一つつければ・・・」


額金を、蛇頭のどこにつけろと?


「それを、神の御子のどこにつけるのですか?」

「そ、そうですね・・・変形が可能なので首に巻かれてはいかがかと・・・」


我に額金をつけるミアちゃん・・・いやそうやな。ヘビがきらいなんかもしれん。あんまりヘビ好きなんて聞かないし当たり前か。こうして額金を着けられた我、何だかヨダレかけのように見える感じがするのだが。


「くっ、アナちゃんにつけてあげたかった・・・」


ミアちゃんは我に額が値を付けた後、自分の分も装備する。こうしてみると、立派な体躯たいくをしてらっしゃる。ヤンキーより怖い、ソルジャーや。エルフというものはもっとほっそりしたものだと思っていたが、この人は、エロフ系列の人かも知らんね。我、前世だったら避けて通りたくなります・・・


「よし、これで準備ができたぞ。ヘビよ、私の言うことがわかるか?」

言葉はわかるがな!むしろ我の言葉がミアちゃんに届かなかったのが問題だったのだ!


“あーあー、ミアちゃんミアちゃん、聞こえますか!こちらスネーク!どうぞ!”

悪ふざけで、我の名前、スネークにしてみたら


“ッポーン!”


変な音が・・・なんかまずいことした?


仮名かな;スネークとなりましたことをお知らせします!“






くっ、そんな罠が待っていたとは・・・





スケジュールを作ってみたら、転生日数と食べた赤い実の数がえらく違ってました・・・ORZ


本日はこれにて。お読みいただきありがとうございます。


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