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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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相談はなんでしょか?


”おい、おっさん! 話があるって言ったから来たんだぞ? 時間的には昼飯のころだが、さっさと話さないと、うちの若いもんが暴れだすぞ!”


ちゃんといい匂いはしているので、昼飯はできているようです…… 何を作ったんでしょうね? 朝に教えたのは、ブタニクで竜田揚げ、我命名のブタ揚げですが……


「スネーク君が早く相談事を言えってうるさいわよ、マイダーリン?」 


「おう、飯の相談だったな…… まずはみんなに食ってもらって感想を聞かせてもらおうか? メル、料理運ぶの手伝ってくれ!」


大将は調理場に看板娘を伴ってガチャガチャとトレイに料理を摘んだようだ。メルちゃんはそのほかのブロートやティーポット・ティーカップを運んできた。料理が一つの大きなお皿に鎮座してますな。うん、これはまごうことなきブタ揚げやな。


「調理方法は今朝教えてもらった通りだ…… 味付けに若干こっちでよくある香草を使っている」


うーん、サルバイかな? シソ? それ系の匂いがします。


「わーい、オニクだー!」


真っ先に大皿に載った料理にフォークをぶっ刺して、もがもがと食べる人あり。


「ハハハ、でっかいお姉さんは器に盛りつけるまで待てなかったか。味はどうだ?」


「もぐもぐもごもご…… うーん、朝と変わらないですかねー? 少し香辛料が変わったですかねー? 」


「バウアーよ、お前は食べるペースが変わらないなぁ……」


「そーよ、それそれ! 今夏の真っ盛りだろう? ここんところじとじと飴ばっかりで蒸し蒸しするし、食欲も性欲も減退するってーの! それにでっかいお姉さんは別にして、あんたたちもあまりフォークが進まないんじゃねーか? なぁ、蛇公よ。もう少し夏の暑さにも食べられるものってなんかないか? あったら教えてくれよ、いや、きっとあるはずだ! 」


「スネーク君は【料理本】の称号持ちだからあるんじゃないの? 」


ババァ! 勝手に人の称号をばらすなよ! 


「スネークちゃんが怒っています! 勝手に他蛇たにんの称号やステータスをばらすなといってますよ! 謝らないと魔法が来ますよ!」


「なんでい? その【料理本】ってのは? 」


シャーーーーーーーー! 我、しっぽで立つ! 頭をゆらゆら揺らします…… スネークの中のスネークが今、目覚めた! おふざけは許さない!


「【料理本】という称号は、料理のレシピがたくさん載ってるという意味かしらねぇ? 称号というのは過去の行動のことについて、この世界の神様が認めたあかしなの。私にも【絶倫】って称号あるし」


女性なのに絶倫なのか! すると旦那にも……


「マイダーリンには【性豪】があるわね。でも【愛妻家】もあるから大丈夫!」


それにしては、なぜ、子供が一人しかいないのだ?


「一人じゃないわよ? もう家を出ていったけど、娘が2人」


うーむ、【絶倫】と【性豪】があるのに子供は3人しかいないのか……


”マーメイド族はエルフ族と同様に基本人族に比べて子供ができにくいと聞いたことがあります”


ふーん。そんなもんかねぇ……



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