表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我はツチノコ  作者: あいうわをん
第1章 大きな神樹の木の下で
39/786

我、♂なのにお母様になる

また、週末投稿と言いながら平日にやってしまった・・・ORZ




ここにいるのは、我、神樹さま、エルフさん、改めミアさん・・・もう一人というか一匹いたね。ウサギさん、話せるようになってる!もしかしてだけど~もしかしてだけど~赤い実、わ~れがあげたからなんじゃないの~♪


“お母様にあの甘くて赤い実をいただいてから、急に頭がすっきりしたのです。あたし、お母様のおかげで話せるようになったのですね。さすがはお母様!”


フンフンハアハアと鼻息荒くしゃべりかけるウサギさん・・・


“それに比べてこやつはなんですか?お母様の話は聞かないし、お母様の言うことは無視するし、おまけにお母様をデブ呼ばわり。お母様はデブなんかじゃありません!ちょっとぽっちゃりなだけです!”


あ、やっぱり我太ってるのね・・・それと、ウサギさん、ちょっと天然(かばってるつもりで悪口言ってる)入ってますな・・・


「あ、ウサギちゃん、オハヨー!もう起きちゃったの?朝ごはん食べた?まだなら一緒に食べよーよー?」


 ミアちゃんよ、我とウサギさんで態度が反転してないかい?ミアちゃん、腰のポーチから桃を取り出してウサギさんにハイ、と手渡そうとしたら、ウサギさん、それを片手で受け取った後、受け取らなかった方の手で、ボディブロウをかました・・・いいパンチ持ってるじゃない!


「ぐふっ・・・なんで・・・?不意を突かれたとはいえ・・・アナーキンラビットの一撃が・・・これほどまでとは思わなかった・・・」


お腹を押さえてくの字になるミアちゃん。


“あんたはこれ拾っただけしょう?元はお母様が大きく育てた木に実らせたものなの!お母様が偉いだけであんたはちっとも偉くないのよ!わかる#?”


 ウサギさんがお怒りのようだ・・・しかしミアちゃんは念話がわからず、おたおたするだけであった・・・ここは、神樹さまにお任せ・・・


「そちらの方は神の御子がお世話しているもの、でよろしいですか?アナーキンラビットとおっしゃいましたか、ボルドウィン、その桃は神の御子が育て上げたものであなたの手柄ではない、偉そうにするな、と言ってますよ」


 ウサギさん、ええこと言う!・・・のはいいけど、お母様はよしてちょ!我、♂なりよ~!

そう言えば、ウサギさんは・・・いつまでも、ウサギさんって呼ぶのも変だし・・・アナーキンラビットだから、アナキンでいいか・・・あれ?アナキンて男(♂)の名前だな・・・女(♀)だったらアナ、でいいか。雪の女王のお友達にもそんな名前の人がいたよ・・・


“お母様、ステキな名前をありがとうございます。あたしはこれから”アナ“を名乗っていきます!”


あ、女(♀)のコだった!


“パパラパッパパパパパ~ン”

また変な音がした!


“アナーキンラビットが眷属になりましたことをお知らせします”


そんなお知らせされても困りますなぁ。


“お母様、お母様とあたし、本当の家族になれたのですね。あたし、うれしい!”


いやいや、我♂だって!しいて言うならお父様と呼びなさい!


“オトーサマ?なにそれ?おいしいの?”


はい?

“はい?”


見つめあうウサギとヘビ。あいだにタツを入れてくれ!間が持たん!


「アシアティカ様、これはどういう状況なのですか?」


「そうですね・・・ボルドウィンはアナーキンラビットとやらの生態をご存じですか?」


「あ、はい・・・大体100年ほど前になりますか、アナーキンラビットの生態を解明した貴族がいました。アナーキン・ランドウォーカーという人です。その名前を取ってアナーキン・

ラビットと呼んでいます。通常は、野原や灌木原に単独で生息しています。繁殖期になると♀の元に♂が群がり、一番強い♂が♀に決闘を申し込みます。♂が勝ったら生殖できますが、負けたら殺されてしまいます。もし性交に成功しても♂は♀から離れていきます。妊娠中の♀は危険ですからね。それで出産するとしばらくは母子で暮らすのです。母は食べられるものを子に与えるのです。その時与えられた食べ物の種類によりいろいろな形態に変化すると報告されています。赤子は野生生物ですが、子の時に魔力のある食べ物を与えられたら、魔物になりうるそうです」


長ったらしい説明の中に、ほんのちょっと笑えた箇所がありましたな^^。


「すると、この子は“お父様”の存在を知らない、ということですね。それで、食べ物を与える神の御子をお母様と呼んでいる、ということですか、神の御子は・・・魔力のある食べ物を、赤い実以外にあげてますね?」


あ、エリンギ・・・デス・ファンガスを食べさせましたね、そう言えば・・・







我、知らぬ間にお母様になっていた。称号のせいじゃないのか?きっとそうだ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ