あなたのお願いなんですか~?
ちょっと、ジレーネさんのキャラが暴走して、話が収集つきませんでした><
昨日泊まった部屋に入る…… 4人入ると狭く感じますな。ベッドしかないし。エマさん、一番ドアから近くのベッドにダイブ。行儀の悪いことおびただしい。ボルちゃんは一番奥のベッドに、ハンナちゃんはジレーネ婆さんと真ん中のベッドに腰かけた。我はボルちゃんの頭の上だ! さてと、ちゃんと話してもらおうか! 順番に聞いていくかな? ポーション屋で言った{私を呪いで殺してほしいの……}とは何事か?
「それは私が受けた呪いと関係あるの……」
だ~か~ら~、{不老長寿}のどこが呪いなのさ? まるきり祝福じゃねーか!
「スネーク君は……うちの旦那と娘を見たでしょ? うちの家族みてどう?」
ババアがかかあをしているのが不自然だった! ババアがババアじゃなければ普通の、どこにでもある家族と思ったな。
「それでは問題です。もし、私の呪いがこのままで、30年経ったとしましょうか。どのようなことが考えられますか?」
30年後か…… えー、大将はおっさんからお爺さんになって、メルジーナちゃんは大人の女になってどこかの誰かと恋に落ちて、うちを出て、そのうちお母さんになって赤ちゃん連れてやってきますな…… ばばあは? ばばあにならずこのまんま? お姉さんの姿をしたババア、憂いの表情を浮かべます……
「わかってくれた? 私は、愚かな過去の自分のせいで{不老長寿}という呪いを受けたのよ」
では、その愚かさを抱えて死んでいくがよい……
「スネークにしては投げやりだな? いつもはホイホイ手を出してやるのに」
手はないんですけどね! 蛇だけに! しかもそれがどうしたで終わる話であった……
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「お母さーん、お話って終わったのー? お父さんがスネーク君に教えて欲しいことがあるみたいだけどー?」
我はまだ聞き取りの真っ最中ですジャ。我の両手であるハンナちゃんよ、お手伝いをお願いします。我の舌であるエマさんよ、味見は頼んだ! ハンナちゃんとエマさんがドアを開けて昼食のお手伝いに行った…… こちらは再び話し合いdeath。
「あのー、最初の言い方がまずかったのかしら? 」
「たぶんそうだろうな。はじめっからきちんとお願いしてれば、お人よしのスネークのことだ、あなたの願いをすんなり聞いてくれたかもしれない」
我、お人よしではありません。蛇だから、残念! しいていうなら、お蛇よしといってくらはい!
「よっ! お蛇よし! 憎いね、こん畜生ー!」
畜生ではありません! 卵から生まれたから卵生です! 乱れた世に生まれて、狡猾な英雄になるのです! 蛇だけに! 卵生の勧誘です!
「なにを言ってるのか全然わからないのだけど? 」
「安心しろ、私も全然わからない」
伝わらんか~。んで? なんだっけ? {不老長寿}とやらの祝福を外せばいいのか? でもさ~、それ外しちゃうと、急に老衰が始まって死んじゃったりしないのか?
「スネークよ。祝福外しとやらは付呪魔法でできるものなのか? 」
さあ? やったことないからわかんない。
「スネーク君の持ってる赤魔法Lv.4とかLv.7とかは祝福外しをやれないの? 」
さあ? やったことないからわかんない。つーか、婆さんよぅ、なんでさっきから我の魔法の一覧をのぞき見してないか? いやーん、の〇太さんのエッチー!
「それは前世の記憶から引き出されたものなの? 」
やっぱりのぞき見しているー! いやーん、〇び太さんのエッチー! つーか! ジレーネ! きさま、みているなッ! 確実! そうコーラを飲んだらゲップが出るというくらい確実ジャ!
「なにを言っているかわからないが、試しにやってみたらどうだ? この荷鞍の中にいろいろ入ってるだろ?」
ボルちゃんが出してきたのは、1石壺だった…… 内容量が元の容量の50倍になってるやつだっけ? 中に何が…… あ! 白菜の漬物が入ってる! これ持ってきたんだ! 別のやつにして! あ、あとで白菜の漬物は食べよう! 確かこの壺、中身の時間経過を外の50倍になるようにしたんだ! 1週間ぐらいたってるから実質1年付けたようなものだね!
「なに! そんな壺持ってるの! ちょっとスネーク君! それも青魔法のLv.4とかLv.7とかで作ったの? 私に売ってくれない?! 」
ババア、鼻息荒いぞ! ま、商談は後からだな。とりあえず、なに? {不老長寿}の祝福を外すか解いて欲しいのか?
「そう、なるたけあの人や娘と同じ時を過ごしていきたい…… それが私の願い。私にとって{不老長寿}なんてものは呪いでしかなかった…… 老けない? 死なない? そんなものは化け物が持つべきものよ。私は人として死にたい…… だから、私を死なせてくれない? 」
そういうことですか! やっと意味が分かったわ。 いきなり死なせて、なんて言うから自殺幇助させられるのかと思ったわ。
本日はこれにて。
お読みいただきありがとうございます。




