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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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母子再開……普通は感動ものですが



 篠突く雨はすぐに弱まり、検問所を出るころにはまた霧雨に戻った。我ら、慌てることもなく今朝まで泊まっていたお宿{恋するマーメイド}にまたやってきた。ちょうど昼時、昼と言えば昼飯だ。馬小屋に馬を留め、飼い葉と飲み水を用意します。ついでに金魔法Lv.1で人馬の湿気を抽出!


「蛇君の魔法はいろいろあるわね!」


ババァめ…… まだ何か企んでやがるのか! こうなったら一家丸ごと……


「待って待って! なにも企んでいないから! あの人たちに手を出すのは止めて!」


「スネークよ…… さすがに宿の者たちに何かするのはどうかと思うぞ? 」


あれ? 我、まだ何か状態異常になってる?


「なってませんよ? さっき状態異常スネークちゃん人形を当ててみましたが何も関わりませんでしたし? 」


「お昼だからお腹減ったんじゃないですかねー? 」


うーん、お腹は空いていないのだが…… つか、お腹空かないのは変だよね?


「幻想生物だからじゃないの? 」


ナヌ? 幻想生物は腹が減らないのか? ちょっと、その辺詳しく聞こうジャないか?


「お! 食いついてきたね! この話、詳しく聞きたいの?」


いや!いいや、ババアから聞くことはなんもないな!


「またまた~、わかってるよ、お姉さんは! 君、自分のステータス情報を知りたいんでしょう~~~! 」



(´3`)~♪ 



「ならない口笛吹いて胡麻化してもだめさー! ささ、とりあえず、中へ入ってよ、ようこそ、わが宿、{恋するマーメイド}へ!」


からららん♪ 


奥の方からパタパタと音がする……


「いらっしゃい……って、お母さん? エルフさんたちと一緒に来たの? 」


「やはり、メルジーナさんと親子でしたか。私としたことが…… そっくりだからすぐわからないといけませんでしたね」


なるほど、見ればそっくりですな…… 髪や肌、瞳の色が大将と似ている以外はババアのロリ化? ロリとは少し違うな…… ババアから色気と下品さを抜いて元気を足した感じです。乙女、というには恋成分が足りません。恋を食らって少女は乙女になるのです。たぶん。


「やあメルジーナ殿。少し早いがまた泊まりに来た。こちらは母君であっているのか?」


「エルフさんたちの行ったところって{マーメイド・グッドバイ}だったんだ。いいの? 店長さんに報告したの? 前みたいに黙って店を抜けたりしてないよね?」


おい! もしかして、わが娘には内緒にしてるんかい? 自分が店長なんだろ?


”いいのよ~、敵を騙すにはまず味方からって、いうじゃない? ”


誰が敵か!


「ちゃんと言ってあるから大丈夫。それに最近雨ばかりでしょう? お客さんも来ないし暇なのよね~。こっちはどう?」


「う~ん、雨のせいでお客さんが少なくなってはいるけど、今時期ってこんな感じじゃない? それより聞いてよ! このエルフさんの従魔のスネーク君、庭のミスペルを大きく甘くしたの!」


「ウフフ…… 知ってるわよ。もう食べたの。お父さんが持ってきてくれたから」


「あれ? お父さん、雨なのに漁に行ってくるって言ってたくせに、お母さんのところにも行ったんだー! 」


「親子の会話の途中に済まない、部屋は昨日のところでいいのかな?」


「あ、ごめんなさい! お客さんをほったらかしにして! 接客失敗! はい、昨日と同じところです。もう清掃も済ませてあるので入られて構わないですよ!」


「メルちゃんもまだまだですなぁ!」


「お母さんが急に来るから、でしょう?」


OQKですな! O(お母さんが)Q(急に)K(来るから)!


「さて、かわいい娘のドジってるところも見られたし! お母さん、エルフさんたちとお話をするから。お父さんは何してるの?」


「お昼ごはんの研究してる! あとでスネーク君借りていい? 」


「うーん…… こっちの話が終わった後でならいいわよ?」



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