我、マーメイドさんに、喝ッ!
うーん、なんだか主人公一味が悪者ぽくなってきた><
「それじゃ、なぜ一緒に行動しているの? 君にとってメリットは特にないと思うけど? 君、いろいろ魔法が使えるみたいだし、エルフの小娘ちゃん達と一緒にいる理由はないでしょ?」
あのなぁ婆さんや…… ボルちゃんのことなんも知らんやろ! この子はなぁ、ポンコツのくせに、一人で噂にしか聞いたことのない世界樹を探して回ってたんや! 部下が足手まといだからと言って、能無しの部下たちを危ない目にあわせることを良しとせず、自分だけ危険に飛び込んでいったんや、脳筋のくせに! 腹黒なのに王命というだけで苦労を厭わず任務を果たそうとしている! 我はその健気さに感心してこ奴の手伝いをするため、外に出てきたのだ! 婆さんよ、我をどうしたいのかは知らんが、お前の話を聞いてると、単にお前の欲だけで、我を従えたいのではないのか? もう話しすることもないな。ポーション屋がポーションを売らないのならもう帰るぞ! だめだ、この店!
「私の願いを聞いてくれたら、売ってあげてもいいわよ?」
だ~か~ら~、貴様の望みは我なんだろ?
「もっと言うと、君の魔法かな?」
どういうことか?
「君、呪いの魔法が使えるよね? 」
なぜ、それを知っている? 我、全身を無魔法でゴム化! ジャンプ、ジャンプ!
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと70!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと70!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと70!】
やはり、無魔法も水魔法を合成に使っているな…… 改めて確認できたわ! さーて、続きを聞きましょうかねぇ……
「どうしてジャンプをしているのかしら? 」
それは、ことと次第によっては貴様に喝を食らわせるためですよ…… で、貴様の望みはなんだ?
「私を呪いで殺してほしいの…… 」
ほーう? つまり何か? 貴様は自分で望んた{祝福}を、自分の都合が悪くなったからと言って、他蛇を使って後始末をさせようというのだな? ギルティ! 我、見た目若いババアのマーメイドに向かって、丸まり蛇弾!ドーーーーーーーーーーーン! マーメイドさんに、喝ッ!
「ぐふっ!! 」
詐欺娘マーメイド、体をくの字にして、腹を抑える……
「こやつ! 御屋形様になにをするか!」
はい! 成敗です! お婆さんには動けなくなるように眠っていただきます! 赤魔法Lv.1入眠! 10分ほど寝ててね! ボルちゃんはおばあさんを寝かしつけてくださいね! お腹を押さえて悶えてるところ、失礼します! 蛇弾で、ジェットアッパーーーー! カンカンカンカン! 我、物理で大勝利! エマさんが、スネークンを押し当ててきます! あれ? また光ったね?
「さっきからスネークちゃんは状態異常にかかってばかりのようですねー? 」
見てみると他の二人もスネークンを手にしていた。この部屋が、状態異常にかかるような部屋の構造になってるのかしらん? 我もおえっと吐き出して、状態異常解消スネークンを咥えます。さて、久しぶりのお仕置きタイムですよ! ボルちゃんや、このお姉産婆を床に正座させなさい!
「オネ~サンバ? 」
名前は何でもいいのです! ボルちゃんにお姉産婆を正座させた後、赤魔法Lv.2麻痺!首から下全身! 喋れるようにはしておきましょう!
「あ…… ああ? あ……あ……あ…… なぜこんなことをするのですか? 」
なぜもくそもあるか! 貴様に魔法を使ってやってるのだ! 感謝せい!
「わ、私が、使ってほしいのは……こんなパラライズ魔法じゃなく…… 」
ぜーたくは敵だ! 今までさんざん我に状態異常魔法をかけていたくせに! あーーー、腹立つ! ん? これも状態異常の一種か? よし、さっき持ってきたミスペルを刺した木の棒を咥えて、足をつついてやる! ふくらはぎあたりをしてやる!
「あん! 止めて! 足、つつかないで~!」
くそ! ババアのくせにやたらと艶っぽい声を上げやがって! さては、魅了の魔法を使おうとしてるな! 許すまじ! ノーモアチャーム! つんつんつんつんつんつんつんつん!
「使ってないから! あぁ~~ん♪」
「あ! マーメイドは声が魅了魔法になります! って、状態異常のスネークンを持ってるから大丈夫ですね」
「よし、声を出されては面倒だから、口をふさいでしまおう!」
こうして、いつぞやハンナちゃんが買った手ぬぐいを使ってお姉産婆を締めあげ、口をふさいだのであった…… これって押し込み強盗っぽいね。




