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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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フランクフォート冒険者ギルドの依頼書を見る

お金の勘定の修正で間違ったところがあったらおせーて下さい…… 自分ではもうわからなくなった……orz




 お会計を済ませる前に、ボルちゃんとフランクフォート冒険者ギルドの依頼書が張ってある掲示板を見て回ります。やはり一番に見るのは赤い掲示板ですな! 高ランク7から9までの人たちが受けられる依頼です。


”ボルちゃんはメルゼブルグの冒険者ギルドで掲示板見てないだろう? 我ら見てみたんよ。結構面白いよ! ”


「そうか。それではすこし見てみるかな」


ボルちゃん赤い掲示板へ向かう……


「赤い掲示板は…… まだ私たちには早いかな? 」


”だから、見るだけでも見ようぜ! ”


「やはりこの時間帯だと張り出されているのも少ないな……ヴェスヴィオ火山に生息するファイアーバードの従魔契約・もしくは卵の採取、なるほど。依頼者はアルノー・ド・ポンポンヌ。期間は無期限、成功報酬大金貨1枚。ずいぶんと前から張られているな。紙がカサカサになっている。他のは…… メディタ―海の海流調査。依頼者タリーア王国海洋調査局。拘束期間が1年か…… 長いな。しかし報酬が大銀貨5枚か。1年やとわれて大銀貨5枚なら、ここではなくて黄色の方に移すべきだと思うが」


”その二つはメルゼブルグでも見た…… こっちでも張られていたのか”


「あとは、ノルトオステン王国国境付近におけるツァオバーべスぺの調査・可能なら討伐…… 依頼者は、フランクフォート自治領国境警備部・通商部合同依頼、か…… 」


”これってあれかな? ”


「ああ、あれだろうな。成功報酬は討伐数により変動、要相談。なるほど。もおう一つあるな。中山間地域におけるコッコイデアの魔物の調査・討伐。依頼者フランクフォート自治領農漁業部。成功報酬は討伐数により変動、要相談。なるほど…… 」


”これも……あれだよな? ”


「…… たぶんな。赤掲示板に張るほどもなかったと思うが…… どうなんだろう? 」


”でも蜂は群体で上位ランクの下位っていってなかったっけ? 上位ランクなら赤いところに張ってあっても可笑しくないんじゃない? ”


「そうだな。赤い掲示板はこれくらいか」


”それじゃ次、黄色い掲示板だ!”


いけ! マジンガー・ボル!強いんだ!大きいんだ!我のロボットなんだー♪


「黄色掲示板でもこの時間帯はほとんど残ってないな。どれどれ? ブラックフルスに現れたマーメイドの生態調査・可能なら捕縛。依頼者はフランクフォート自治領農漁業部。生態調査は内容により報酬変動。捕縛成功報酬大銀貨2枚」


”マーメイドの捕縛で大銀貨2枚…… あれ? マーメイドって人扱いじゃなかったの?”


「そうなのだが、マーメイドの歌には魅了効果があるらしく船舶の航行に不具合が出るそうだ。だから指定されたところでは歌わないように協定が組んであるはずなのだが」


”ふーん、この辺は歌ってはいけないところなのかな?”


「まあ河川を使って物流を行っている場所だからな。そんなところで事故を起こされたら大変だろう。しかし、この辺でマーメイドが出るという話は聞いたことがないのだが……だから調査するのかな? 他には…… リーズィッヒ・コーイの討伐。成功報酬は大銀貨1枚銀貨5枚。これもしばらく放置されているな」


”リーズィッヒ・コーイってなんなん? ”


「コーイが巨大になった魔物だ。コーイは大体視界の悪いブラックフルスに住んでいるのだが、まれに流れに逆らって上流に登っていくコーイが現れる。そいつらが上流を登っていき龍になったと言われるのがリーズィッヒコーイだな。人の大きさほどはあるという話だ」


”登竜門かい! するとあのきれいな水と汚い水の合流点は竜門りゅうもんになるのか? ”


「なにを言っているのかわからないが、しょせん魚は魚さ!竜にはなれんよ」


”エマさんが捕まえようとしてできなかったやつかな? ”


「さあな。大体コーイを泳いで捕まえるという話が信じられないのだが、ヴィンやバウアーが嘘をつくはずもないし、大方マーズーをコーイと勘違いしたのではないか? 」


”いや、コーイかどうかは言ってなかったと思うが…… ”


「そうだったかな? あとは…… 臨時フィッシャーマン募集とか、臨時護衛とかだな……。護衛はあまり集まらないのではないかな? 報酬金額も安いようだし」


”青い方に行ってみるか? ”


「ああ、こっちは…… 採取系が多いな。イングウェア採取、乾燥状態で。100gに付き鉄貨1枚。依頼者は孤児院か」


”これ、ハンナちゃん達が大量に出して登録初日にランクアップしたやつだ。ここの孤児院でもやってるんだなぁ”


「で、どうする? スネークは受けるんだろう? 」


”あれは我が受けたのではないのだが? それと、ハンナちゃん達は今ランク3だけどランク4に上がるって言ってなかったっけ? そしたらここの青色掲示板は受けられないんじゃない? ”


「ギルドカードを受け取る前に聞いてみればいいんじゃないか? まだモノは残ってるんだろう? 他にもクノープラウホやサルバイ、ヤムの依頼書があるぞ? 他にも食用植物、要相談と書いてあるぞ」


にやにやしながら依頼書を取るなよな。どーせ受けるに決まってるんだろ? とかいう顔になってる!


「ボルドウィン様、清算ができましたのでこちらへいらしてください!」


受付のお姉さんに呼ばれて、ボルちゃんは依頼書をもっていった。


「って、あれ? 依頼書を持たれてますね? 」


「これは私の部下にやってもらっていたのだが、ランクアップをする前に依頼達成できそうなので持ってきた。物はあるので受けれないかな? 」


「えーと、ギルドの貢献度には影響されませんが、孤児院の依頼ならば社会貢献ということで依頼を受けることは可能です」


「そうか、それなら私でもできるな。スネークよ、どのくらいだしていい? 」


”そうさな、10㎏ぐらいなら全然平気”


「なるほど、100g単位だが10㎏まで出せるそうだ」


「それでは一度清算の方を済ませておきますね。まずはギルドカードの更新です。おめでとうございます。ミア・ボルドウィン様、ランク6になりましたことをご報告させていただきます。なお、もう少しでランク7のランクアップ試験が受けれます。そして、お連れ様のエマ・バウアー様、ハンナ・ヴィンデルバンド様はランク4になりましたことをご報告させていただきます。バウアー様とヴィンデルバンド様は10日ほど前に登録されたばかりなのにもう中位ランカーになられたのですね。史上最速なのではないでしょうか? 」


「へぇ、そうなのか。それは誠に喜ばしいことだな」


「それではお支払いの方になります。金貨が27枚、銀貨100枚入った袋が20袋、銀貨54枚、大銅貨4枚、銅貨5枚が買い取り金額です。そこからアルコホール費用銀貨5枚大銅貨1枚、銀貨袋が銀貨20枚、街の地図が銅貨3枚をお引きいたしまして、受取金額は金貨27枚銀貨100枚20袋銀貨54枚大銅貨4枚銅貨5枚になりました。こちらが受領書です」


ボルちゃん、金貨全部と銀貨47枚をポーチの中から余ってる袋を取り出してその中に突っ込みます。

「スネーク、すまないが銀貨袋を飲み込んでくれないか?」


余った銀貨7枚と大銅貨4枚銅貨5枚は?


「銀貨1枚はシンディさんに、あとは解体の人たちで分けてもらおう」


「あー、お気持ちはうれしいのですが…… 」


「黙っていればわからんさ。受け取ってくれ」


「無碍にもできないしありがたく頂戴いたします。それでこちらの依頼書の方なのですが、解体部屋で依頼の品を出してもらっていいですか? 私はオリヴィアさんを呼んできますので! 」


解体部屋に入り、我、おえっとモノを出します。ショウガ、ニンニク、サルバイを出しまして十分に乾いていないニンニクを金魔法で乾燥させます。あとはヤマノイモをおぇおぇえぇえッと出しますよ。10本もあればいいでしょう。あとはゴボウを10本、ジンセンを3本出せばいいでしょう。外につながるドアから入ってきたボンバーおばさん、いきなりテーブルの前に山盛りになった物を見て目を見開いてますよ。


「あんた、こんな金にならない採取もやっていたのかい! あきれた量だね!」


「採取は部下と従魔が中心だな。私はまるきりだ。そして部下がこの依頼を別の場所でも引き受けていたので、ここでもそうするだろうと思ってな。食用植物と薬用植物については要相談とあったが、クレッテとジンセンなら大丈夫だろう」


「ジンセン! そんなものがどこに? 」


「道中たまたま採取した。場所はオストノルテンのどこかだ。クレッテは…… 従魔が言うにはうまい根っこだと。乾燥させてハーブのように飲んでもいいと言っていた」


「わかった。それじゃ計量するよ…… イングウェアが11.5㎏、クノープラウホが10.6㎏。サルバイが9.2㎏。ヤムが19.5㎏、ジンセンは7.3㎏。クレッテは14.5㎏。すまないね、この依頼は孤児院だから全部100g鉄貨1枚で換金になるよ」


「ああ、承知している」


「えー、全部で72.5㎏だ。鉄貨725枚。だから銅貨7枚大鉄貨2枚鉄貨5枚。これ受領書だ。魔物代の受け取りは済んだかい? 」


「ああ、ちょっといろいろ頼んでそちらに渡す量が減ったが、これを残業代の代わりにしてくれ」


銀貨6枚と大銅貨4銅貨5枚をボンバーおばさんに渡しました。


「ああ、すまないね。あいつらのやる気もでるだろうさ。あとは保存容器の話だね。明日また来るんだろう? 」


「ああ、ギルドマスターに相談があるのでな」


「じゃあ、そのときにまた。あんたの部下はいいねぇ、こっちに欲しい人材だよ、両方とも」


「そうだろう、二人とも優秀だからな」


ボルちゃんにやりと笑う。ボンバーおばさんにやりと返すと、扉の外へ出ていった。


「それではまた会計に行きましょう」


ボルちゃんがはした金を受け取ったころに、ハンナちゃんとエマさんが戻ってきた。


「ヴィンとバウアーにはボーナスだ。これを持っておきなさい」


ボルちゃんははした金を受け取った際、硬貨袋を10枚買って、そのうち2枚に金貨9枚ずつ入れていた。


「おおお! よろしいのですか? 」


「うれしーーーー! 隊長についてきて、よかったーーーー! 実家に送ろうっと!」


「ああ、好きに使ってくれ。これは他のやつらには内緒な。それと君たちのギルドランクが上がったぞ。ランク4になったといわれた」


「たぶん、ギルド史上最速の昇進速度ですよ! 」


受付のお姉さんも興奮してます。


「それに孤児院みたいな報酬の安い依頼にもきっちり依頼を果たされるなんて、すばらしいですね!」


「あれ? 私たちは何もしてませんが? 」


「いや、ヴィン達なら受けるだろうと思ってスネークが発注した」


いやいや、依頼書とったのボルちゃんでしょうが! まあハンナちゃんなら受けると思うのは賛成ですが。




本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。

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