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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
364/786

樹人族、スネークに帰依する

ちょいと長め・・・


設定を間違えていました。

カウントダウンは金魔法では進まない><



「こ、この魔法は……? まさか、緑魔法?」 


あ、知ってるのね? これで元気になった?


「”元気になるどころではありません! ”」


人化したオーレアさんが、大きく口を開けて主張してますな! 何がどころなのかな? あれれ? 他の人も人化してますな…… できるんなら最初からやっといてよー!


「私たち樹人族にとって緑魔法の使い手は”神”と同義!」


「神様! 僕らたった今、人化できた!」


「神様~! 僕らを人化させてくれるために来たんだ!」


「おおお! そう考えると得心がいくな! 」


でっかい大男ががぱーと笑った。楠木の人化した人? あとは、その家族? それにいい匂いがしていた奥まったところに生えてた木々…… 樹人の集落かしらね? 


”スネークちゃん…… こちらの方々はスネークちゃんの好きなスパイスになりますよ…… ”


”あのオーレアさんの葉はローリエだよな? 方々って……他にもいるの?  ”


”何を言ってますか! あの奥の木はツィムトですよ! ほら、スネークちゃん、香辛料たくさん買った時にあの中に入ってましたよ? ”


え? 入ってたっけ? 全然覚えてない……


”木の皮じゃねーか! とか言ってたやつですが、覚えてませんか? ”


うん、おぼえてない。


”これですよ? ”


といって、ポーチから何やら木の皮を取り出したハンナちゃん。クンクン、これは! ニッキ飴の匂い! シナモン? シナモマムって言ってたっけ?


「先々代の話では、基本人族から<聖女>と呼ばれた人にお世話になった対価として我らの葉や樹皮を差し上げたそうです」


”聖女とやらも緑魔法を使ってたのかな? ”


「”いえ、聖女様は光魔法の使い手だったそうですよ? ”」


伝聞の助動詞{そうだ}ですか…… やはり先々代から聞いた話ですか?


「”そうです。先々代も人化ができる方でしたので、よく聖女と話をしていたそうです……”」


なんの話をしてたのかな?


「”申し訳ありません、内容は小さかった頃の私には理解できませんでした……たまに思い出すこともあるのですが、何かきっかけがあれば…… 昨夜の{ヒカエーイ}も唐突に思い出したのです……”」


そうですか……直接見聞きしたわけじゃなかったんだな…… ま、それはそれとしてだな。


”ここらって、この虫の襲撃はよくあることなの? ”


「こーんな大きなシルドラウスって見たことないですよーーー、なんだか魔石もあるみたいだしー」


「本当ですね。隊長がやっつけた大きい方はどうでしょう? 」


「ああ、小さいのとは比べ物にならないくらい大きいな魔石があったな」


「虫の巨大化した魔物のようですね…… それにしては、この大きな魔物は、普通とは違いますね…… うーん…… ただの魔物と違いますねー……」


考え込むハンナちゃん。頻繁に出るようなら何か対策を打つか、この場を離れる方がいいと思うのだが…… みんな人化できるようになったのなら、それも手だと思うが。


「”ここは日当たりもよく適度に雨も降りますのでよい場所だったのですが…… あのような魔物は初めてです”」


エマさんが作った虫除けだけだとすぐに効果は切れそうだし…… 引っ越すのがいいと思うけど…… 移った先がここ以上にいいところってそんなにないんだろうし……


”緑魔法Lv.6感応感知を使うことをお勧めします”


ポコーン! 魔法の声の人、キタ――(゜∀゜)――!! 緑魔法Lv.6って意味わからんのやけど? 何、感応感知って?


”感応感知は、植物から放出される化学物質が他の植物や微生物・昆虫に. 対して阻害的または促進的な何らかの作用を及ぼす能力の付加のことです”


んんんんん? なんかそういう力って聞いたことがあるような……何んとかパシーって言うてたような……テレパシー…… ちがうな、サイコパシー…… 全然違う…… シンパシー…… あ、アロエパシーとか、そんなんじゃなかったっけ? ちがうちがう♪ そうじゃな~い♪ アロエじゃないー♪ なんかちょっとした物質が体内にはいると影響を受けるとかだった…… アレルギーとか? アレロパシー? そんなんだった気がするぞ! 自分自身に害となる虫や病気なんかを感知してそれに対して抵抗するために感応するってことかいな?


”ッポーン!”


あれ? なんか音が変わった?


”緑魔法Lv.6感応感知が他感作用アレロパシーと名称変更したことをお知らせします! ”


わかったけど、これ使えばいいのかな? どうせなら、全員まとめてやりますか!


”緑魔法Lv.6 他感作用アレロパシー! 病・害虫が来たら先ほど塗った液体の成分を分泌するように! 競合する植物には根づかないにする分泌液を出すように”


”ファーン!”


なんかよくわからないけど、成功したのかな? 


【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと78!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと78!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと78!】


どうせ減るんだ、もう思いっきりやりますか! この辺り一帯をいったん乾燥させます! 唸れ、我の金魔法!


“金魔法Lv.1抽出!”

“ン デデデデーン”

“なにからなにを抽出されますか?”

えーと、この辺の土から水分を抽出してちょ!

“テ・テ・テ・テーン テテテテン テテテテン テテテテン テテテテン テ・テ・テ・テーン ………………”


金魔法を広域に広げていくと、例の交響曲の鳴り響く時間が劇ナガになりますな!


「スネーク様、いったい何をなされているのでしょうか?」


直径3kmぐらいかな? そのあたりの土壌水分を地下100mまで抜き取ったり!


「ここから出ていくようにされているのですか!」


「まあ待ってくれ! まだスネークのやることは終わってないはずだ!」


その通り! ピアノ売ってちょーだい! ……いや、なんでもありません……


次は土魔法Lv.30地形操作アースコントロール! 土壌乾燥させた領域の外側をぐるりと堀を作って囲みます…… 地下100mと堀の外側に不透水層をつくっていきまして、その途中は団粒構造の土にして排水と保水能力に優れた土壌にしますよ!  あとは…… 


”水魔法Lv.3大量水ウォーター!”


我の口からざぶざぶと泉のように湧き出る水…… そんな中鳴り響くビープ音。


【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと77!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと77!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと77!】


シュタイルハング村で貯水池に水を撒いたときもだいぶ時間かかったよなぁ…… あ、水を補給するなら今一緒にやっといた方がいいよ! どうも量に関係なく魔法発動1回につき1カウントダウンのようだから。エマさんが我の口から噴水のように出てくる水をごきゅ飲みしているのを見た樹人族の皆さん、我も我もと一斉に飲み始めますな!


「何この水!」


「甘露!甘露とはこのことなり!」


「やはりスネーク様は神様だったのか!」


ちがいますけど! ついでに同時発動! 光魔法Lv最大! ピッカー! ピカピカー!! 我、ピカジャーを名乗ろうかな? いや待て、ヘタなことを思うと改名されるかも知らんから我慢だ! あれ? 樹人さんたちの人化が解けて木に戻った?!


”ああ、この柔らかくも力強き光…… 我々は奇跡を見ているのだ!”


”土魔法と水魔法、光魔法! それを統一された緑魔法! 神は蛇の形となってこの地に降り立たれた! 我ら樹人一族、緑の蛇神に帰依いたします!”


“パパラパッパパパパパ~ン”


“樹人が眷属になりましたことをお知らせします”


えーと? 光と水がご飯代わりになったということですかね? でも光はともかく、水魔法はもうすぐ使えなくなるよ?


”そのような貴重な魔法を我らに与えてくださるとは! なんと慈悲深きことでしょうか! ”


ああ、なんかもういいや……水魔法の出力を上げてもっとざぶざぶびゅーびゅードドドドドッとだしましすよ。なんだか光と水のおかげで人化をやめたのかな? 木々が大きくなってるような……


♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


 我が魔法水を出している間、ハンナちゃんはカイガラムシの回収、エマさんとボルちゃんは壊した(切った)カイガラムシの素材の回収、終わったら、樹人族の人がお礼にと言って葉っぱと茎皮、そして枝をたくさんもらっていた。


「これ、メルゼブルグで買ったスパイスの量の1000倍ぐらいありますね。枝は薬にもなりますし!」


めちゃ嬉しそうやな! 全部持っていけるか? 我飲み込んどくで? 水がお堀一杯に溜まりましたので地下にもたっぷり浸透したのでしょうね…… そろそろやめますか……


「緑蛇神様、この度はこの地を治めていただきありがとうございます!」


うん、もう虫が入ってこないように、ここ結界を張るから! たぶん人族も入ってこないと思う。いつかまた来ますんで、この地で楽園を作ってください。我ら、貰うもの貰って堀の外へ出て、我が結界を張った…… 堀の内側で手を振っていた樹人族さんたちは少しずつかすんで見えなくなっていった…… 


今日は予約投稿だらけであった……

お読みいただきありがとうございました。

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