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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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街の手前で野宿かよ



 下りの街道を常歩なみあしで進む、ボルちゃん一行。まぁ一行の中には我も入っているんですけどね。我の金魔法で道中を乾燥していくから特に足場に気を付ける必要はありません。時々蜂軍団がやってくるのですが、戦力の分散投入をしているので、あっけなく刈り取られていきます。ついでに巣を3つ、つぶしてきました。例の収納箱? 袋? もそろそろ満杯ですな。ま、我が飲み込むか、荷鞍に直接入れればまだまだいけますけども。巣穴をつぶしていたら、まあ時間取ってしまいまして山道を野宿ということになりました。まあ雨が降り出してきたというのもあるんですが。せっかく金魔法で道を乾燥させたのに……


「スネークよ、この辺で今日は泊りだな。簡易ハウスとやらを作ってくれないか? 」


へー、こんなところで泊まるのか。まだ明るいから、ボルちゃんのことだから襲歩しゅうほで移動! とかいうかと思ってた。


「雨も降ってきたし、雨の中を襲歩移動したら馬たちのやる気をなくさせそうでな。馬は繊細なんだ。お前と違ってな」


我が繊細ではないとでも言いたいのか? …… 確かに雨にぬれても平気だしな! 雨に~ 濡れながら~ 佇~む~ひとがいる~♪


「スネークちゃん、ご機嫌のところ済みません。私たちも濡れるの嫌ですので急いで作ってください」


了解です! ただ、簡易ハウスは穴を開けて中を快適にするだけなので…… 普通の石小屋でいいよな! 土魔法Lv.13土石変換アーストゥストーンで泊まるところの地面を石化して、その下から土魔法Lv.26土壁アースウォールで盛り上げた後、土魔法Lv.13土石変換アーストゥストーンで土壁を石壁に変換。足元も石の床に変換して、最後に土魔法Lv.30地形操作で石の箱をちょっぴり盛り上げて水が入らないようにした。 お馬さんの部屋とエルフさんの部屋、ベッド3つ、大きなテーブルとイス3つ、トイレ、煙突、お風呂釜とお風呂部屋も作りましょう! そして出入口を作り終了です。明るいうちに中に火を熾して灯りを取ってくだせい。ところでハンナちゃんや、ホムラちゃんとやらはどうしたのだ?


「とっくの昔に回収してます。スライムの魔石がたくさんとれました」


二個で大鉄貨1枚のスライム魔石か。いつ回収したの?


「ホムラちゃんがやっつけた後にイズミちゃんを出して魔石を集めてもらっていたのです!」


どやぁ!と自慢げにない胸を張るハンナちゃん。あれ? いつの間に2体同時に使えるようになったの?


「練習したらできるようになりました!」


すげー! 天才やな!


「ヴィンは優秀だといっただろ? これくらいはなんなくやるさ! 」


「ハンナちゃんすごーい!」


ま、それはそうと、はやく中に入れや! 暗くならないうちに食事して、寝る準備して、見張りする奴は見張りや! 中の暖炉っぽいところに薪をくべて灯り取りなさい! お馬さんたちも入って入って! まずは金魔法で濡れた体を乾燥な! 寝床の敷き藁なんてあるのか? あー、シュタイルハングで刈った黒麦の藁がある? そんじゃそれでお馬さんの寝床ね? お水は…… 水桶に我がおぇええおおえぇえぇぇぇぇっぇーーーーとだします。これであとは食べ物、飼い葉は飼い葉桶に出しましょう! お馬さんたちはこれで良し! 君らはゆっくりしてください!


 しとしとと外では雨が降ってますな。荷鞍は雨にぬれても大丈夫なのかなと思ってたが、さすがに防水だった。高いお金を払っただけはあります。中を開けてもらうと、普通に入れた状態でモノが出てきました。そんじゃ、お晩飯にしましょー!

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


 お晩飯は、サンドウィッチとカレースープ、エマさん用にタウルスニクのワイン煮、飲み物はハンナちゃんとエマさんが冷たい炭酸水、ボルちゃんと我が熱い緑茶です。


「今日はたくさん蜂狩りしましたねー。何匹くらい狩れたんでしょうねー? 」


「合計で4つの巣をつぶせましたからね。一つにつき兵隊蜂が100体いたとしても400は硬いでしょう。それに幼体が成体の倍以上はいますので、合計で1200は下らないかと思われます」


「ヴィンよ、スライムはどのくらい狩ったのだ?」


「もう数を数えるのは止めました」


この魔石は何に使うのだ?


「そうですね、このあたりだと水を出す魔石になるのでは?」


風呂場で試しに使ってみようぜ! 水魔道具があるでしょ?


「そうだな、やってみるか」


水魔道具を風呂場に持っていき、風呂釜にセットして魔石を取り付けます。スイッチポン! 水が出てきましたな! しばらくほっときましょう! 


「明日の予定だが…… 連絡をさっきから取ろうとしているのだが雨のせいか繋がらないな。フランクフォートに入ってそこにいる仲間に接触した方がいいかもしれない」


なるほど、<草>が基本人族の街にいるのだな。


「草がどういう意味か分からないが、フランクフォートはグラニーラムゼースミスに近いのでかなりの人数が入っているぞ? もちろん基本人族には里の場所は秘密にしてあるがな」


我を、その里とやらに連れて行っても大丈夫なのか?


「いまさらだな。何のために連れてきたと思っているのか?」


そうですかい。グラニーラムゼースミスの里はフランクフォートから近いの?


「シュタイルハングとメルゼブルグの距離よりは短いぞ。汗血馬なら半日で着くさ。何もなければな」


何かありそうなフラグを立てるんじゃありません!


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