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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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戦力は整った…… のか?



 これで皆に与える武具・防具は揃いました。あとは使い方を習熟して、本番やな! メルゼブルグを出てから当日入れて今日で4日目だが…… この先のフランクフォートからグラニーなんとかまではすぐなのか?


「グラニーラムゼースミスな。場所は言えないが1日あれば着くくらいのところさ。普通の馬で1週間といったが、こんなに邪魔が入るのなら半月はかかっていたかもしれないな。スネークの光魔法があったとしてもだ。それだけ汗血馬は優秀だったということだな」


よかったな、1号、2号、V3号。隊長からお褒めの言葉があったぞ! 座って休んでいた汗血馬たちもブヒビンブヒヒンと嬉しそうにいななきました。ん? 結構な嘶きのせいか、何やらこちらに向かってきてますな! ボルちゃん、感ありだぞ!


「あぁ、たぶんこの辺りだろうと思って休憩していたのだが、意外に気付かれるのが遅かったな! 蜂が来たぞ! 1分で迎撃用意! スネーク、数はわかるか? 」


15ぐらいか? 正確にはわからん! 


「どうやらあれくらいで1つの単位のようだな! 1匹だけ少し気配が大きい! ヴィン、バウアー! スネークンを持っておくように! スネークよ! 何か策はあるか? 」


回り込まれたら厄介だから風魔法Lv.4の空気壁で漏斗状の壁を作る! 出口のところでイタチちゃんを使う! 打ち漏らしたら各個撃破! 他の蜂とか魔物に注意! こんな感じか! 


「それで行く。来るぞ!」


”風魔法Lv.4空気壁エアウォール! 入り口を広く、出口を狭めて! ”


ついでに


”風魔法Lv.3疾風ゲイル! 壁の向こうからこちらに吹くように! ”


「蜂どものスピードが上がった! いくぞ! ”切り裂け、鎌鼬! ” 」


ボルちゃんが蒼天を振りかざすと、イタチちゃんが雄たけびを上げながら、漏斗じょうごの出口付近に飛んでいき、細くなった出口で固まって身動き取れなくなっていた蜂どもを一匹一閃で落としていった…… なんちゅう早業や…… 


「油断するな! また来たぞ! 」


”ああ、方向はさっきより90度右だ! もう一度エアウォールを出す! イタチちゃんはまだ残ってる? ”


「ああ、まだまだ獲物を切りたくってうずうずしてるな! 」


どんな人切り、いや魔物切りやねん! それとイタチの感情が判るのかよ、ボルデン!


「すぐ来るぞ!」


”風魔法Lv.4 空気壁エアウォール! 漏斗状!+風魔法Lv.3疾風ゲイル! ”


次の獲物を求めてイタチちゃんが行く! 鳴き声は”みぃあ~”とかかわいく鳴いているが、やってることは獰猛残忍、的確に敵の急所、胴と胸の付け根か、胸と頭の間を切っていってる。


「私たち、特に必要ありませんね」


「そうみたいですね~」


”そんなことはないぞ! 打ち漏らしがあったら馬たちを守ってもらわないといけない! 大事な戦力や!”


「次、来た! 今度は3方向から! 」


よーし! それでは空気エアー巻き網や!入り口を3か所、入ってきたら進む方向を一つにして、3つの隊を一つにまとめて出口を1か所に固定する!


”風魔法Lv.4空気壁エアーウォール+風魔法Lv.3疾風ゲイル


イタチちゃん、頼むぜ~! 出口から蜂どもを次々に切っていったが、10匹ほど切ったところで、シュワシュワシュワシュワワワワワ…… と消えていった。まずい、来る! 我の土魔法Lv.24 礫弾乱れ撃ち! 30匹ぐらい? やっつけてやった! ビローン・ビローン・ビローン…… さっきから何の音? ちっ! 打ち漏らした! 打ち漏らした蜂は、慌ててどこかへ飛んでいこうとする…… 我、追跡や! 巣のところに行くに違いない! 


「ヴィンとバウアーは討伐した蜂の回収! それが終わったらこっちに来てくれ! スネークは行く前に馬たちに結界を張ってくれ! 目印はテーブルだ!」


O.K.! お馬さんたちよ、しばらくそこで大人しくじっとしててくれ…… その辺に…… 辺り半径5mの……結界…… 誰もわからないように…… よし! 今から蜂を追いかける! 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


 蜂の気配を探りながら追いかけること30分ほど。あるところで急に気配を感じなくなった…… 巣の中に入ったのかしら? 前みたいに大きな木があるわけじゃないし…… あ、ボルちゃんが追い付いてきたな!


「どうしたスネーク? 」


気配がこの辺で途切れた…… 巣に入ったんだと思うけど……


「そうか、なら巣を見つけないといけないな」


ボルちゃん、ポーチから濃い赤玉を取り出した。あぁ、ここで使うのね、魔物寄せ香。でも、これ使うと他の魔物もやってこないかな?


「気配察知にかからないから、他の魔物が来る前には片が付くだろう。スネーク、これに火を点けてくれ」


あいあい。地面に置いた魔物寄せ香に、我、火魔法Lv.1点火イグニッションをつかいます。煙を出し始めた玉を蹴っ飛ばし、我らその辺の大岩の陰に潜むことにします。風にあおられることもなくまっすぐに煙を上げる赤い玉。


”あんなんで魔物が寄ってくるの? ”


「わからん、初めて使うのでな! 」


初めて使うのかよ! せめて煙が巣のところまで届かないとだめなんじゃないの? なぁ!


「そんなこと言ったって、しょうがないじゃないか! 」


ああ逆切れですか! 仕方ない


”風魔法Lv.7下降気流ダウンドラフト!”


煙の上昇がなくなり、拡散しなくなり、やがて地面の方に溜まって、そして横に広がっていく……


「風魔法にはそんな使い方もあるのか…… 」


びっくりしてどうする! 風魔法の先輩だろう!


「どうやるんだ?」


えーと、これは…… 空気を手前に引き寄せる感じで…… こっちに来たら周りに押し出す感じ? おっと、感あり! 蜂が出てきたぞ? あそこが巣穴だな! こいつら地面の中に巣を作ってやがった! 出てきた端から風魔法Lv.10 鎌鼬! ビローン・ビローン・ビローン…… 蜂をやっつけたらなるようですな! あそこにも水流していい?


「よし、頼む! 」


 我、巣穴の入口に立って、おえぇぇぇぇぇぇおぉおぉおぉえっぇぇええぇえおおぉぉ! 出てきた蜂は適宜礫弾! ビローン……ビローン……ビローン………… もうないか? もう出てこないか? でっかい蜂は出てこないですな! どうしよう? 中を探索しようと思ったのだが……


「私では入れないしな…… んー、スネークのいつも使う金魔法で水を引っ張り出してはどうか? 」


”隊長、回収終わりました! 今からそちらに向かいます! ”


”了解! 場所はわかるか? ”


”何か目印になるようなもの、ありますか?”


”魔物寄せ香を焚いている。赤い煙を目印にしてくれ! 蜂はあらかたやっつけたはずだ。スネークがこれから巣穴を探る! ”


”了解しました”


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