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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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我用宝玉作成



 ブレスローの町から再び街道へと戻り、フランクフォートへ向かうボルちゃん一行。一度襲歩で1時間進み、町から遠ざかったところで止まった。


「一旦、休憩だな。スネーク、馬に治癒魔法を、バウアーは馬に飼い葉を、ヴィンは昼食の準備をしてくれ」


なあボルちゃんや。ブレスローの一つ前の町、オルフェンといったっけ? あそこであった商人が言ってた峠ってこの先かな?


「そうだな…… スネークも気配察知は常にやっておいてくれ。今はあたりにそれらしい気配はないようだが」


そうは言うが、結構いろんなところに感があるよ? 


「そうだな、高速移動する奴と、近くにいる奴に気を付ければいい。ところでスネークの気配察知はどの辺まで行けるのか?」


うーん…… 一番近くにいるのは…… 南西方向に500mぐらい離れているな…… じっとしている。


「……あれか…… 林の中だな…… 地上ではない……枝に留まっている……木登りシュランゲか居眠りオイレのどちらかだろうな……」


どっちもわからんが……


「シュランゲはお前の仲間だ。オイレは猛禽類の一種だな。マウスやラビーなんかを襲う魔物だ」

シュランゲって蛇のことか! こっちの世界の天然蛇ですな! オイレとは…… 森の中に住む猛禽類…… 


フクロウ? 蜂と比べて強さはどうか?


「一概には言えないな。単体なら蜂はそれほどでもないが、群体だと相当の脅威だぞ? まともにかち合わない方がいい」


そうですかい…… あとは、北東に何やらわらわらいるのはなんでしょね?


「ああ、あれはたぶんホールマウスだな。無視していいぞ」


目立つのはそれくらいか…… ボルちゃんとの違いが判りませんな。


「そうだな、私より魔力が多いのだからもっと遠くまで感じるかもしれない。常に気を張っておくのも無理なので、私とスネークで交代しながら気配察知を使うか」


そうっスネー。ま、これくらいだと疲れは感じないんだけど。我が一匹ひとりだと見逃すかもしれんし。


 食事の準備ができたので、魔物除け香を伸ばして1時間分続くように形を変えて火を点けた。ま、一応念のためにね。お昼の料理はカレーだった。そう言えば、もうポルちゃんたちは村に着いた頃だろうかね。カレーを食べてなんというだろうね? かれーとか言ってたら笑えるのだが。グレちゃんにはカレーパンを教えておけばよかった…… ま、アンパンを伝授したから自力で思いつくかもしれん。おっといかんな、料理のことを考えるとロリエルフに察知されてしまう! カレーに集中! アムアムアム…… うむ、そこそこ食べられるようにはなったな! あとはチーズを炙ってとろとろにしてチーズカレーに……おっといかん! また料理のことを考えてしもた。魔法のことを考えるか。水魔法、やはり水結晶を探さないといけないよな…… 結晶石ってマルス・プミラしかできないのだろうか? 我、魔石持ってないにもかかわらず、土魔法が何で使えるのだろう? 魔力を蓄える魔石とは結晶石とどう違うのか? 我が作った宝玉に魔力を蓄えることができるのなら、我も宝玉を作って自分用に持っておけばいいんじゃね? 気絶するまで魔力を込めたら、起きたとき、我の魔力の最大値って増えるよね? あ、そうだ、その前に袋に祝福をつけるんだった。忘れてたよ。


”ボルちゃんよ、飯は食い終わったか? そしたら収納袋とやらを出してほしいのだが?” 


「ああ、そうだったな。ちょっと待ってくれ」


ボルちゃん、馬の荷鞍から収納袋とやらを3つ持ってきた……何このでっかいアコーディオン?


「これは、大きさを変えられる収納袋だ」


袋というよりは箱、宝箱っぽいぞ!


「これは蓋部分を持ち上げると…… このように胴体部分が伸びてたくさん入るようになっている。と言っても荷鞍には及ばないがな。持ち歩き用の冒険者リュックの20倍は入るだろう。これにいつもの容積50倍、重量軽減1/50、時間経過を1/50にする負荷をかけてくれ」


“青魔法Lv.4祝福セレブレーション

“プップ~”

“どのような祝福を施しますか?”

“容量を五十倍増し、重量五十分の一に減少、時間経過五十分の一でお願いします”

“パヤヤヤ~ン”


【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと87!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと87!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと87!】


「うむ、できたな! それでは荷鞍に入れて置くか……」


馬の方に行くボルちゃん、エマさんは相変わらずニク食ってるしハンナちゃんは何やら飲み物を飲んでいますな。ちょっとこの間に我もテスト用に宝玉作成しておきましょう。


”土魔法Lv.13土石変換アーストゥストーン!無色透明の宝玉を…… 真球状に…… どうせだから1000個作って! ”


ボルちゃんの蒼天にはまっている大きさの宝玉と同じくらいの透明な、占いにでも使うような宝玉…… たぶん水晶だな…… 1000個出来上がりました。うーん、これに普通の祝福をかけてみますかね?


“青魔法Lv.4祝福セレブレーション

“プップ~”

“どのような祝福を施しますか?”

“魔力を吸収・貯蔵・放出できるようにお願いします”

“パヤヤヤ~ン”


【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと86!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと86!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと86!】


できた1000個の祝福水晶のうち、999個は飲み込んで1個だけくわえてみた……顎が外れた…… 呪われた水晶や……



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