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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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再び狩りへ



 1時間の仮眠を終えてそろそろボルちゃんが起きるころか…… 待つわ~ 我はいつまでも待つわ~♪ とか歌っていたらボルちゃんむくりと起きた。我の歌が目覚めの歌になりましたな! 魔力の方はどうだろうか?


「うーん、すっきりしたぞ! 魔力も戻ったようだし」

それではちょっと蒼天に魔力を込めてみてみよう。


「そうだな……」


ボルちゃん、大剣の柄を握りしめ、目を閉じて念じる……柄の中心部分に嵌められた薄青い宝玉がゆっくりと輝きだした。


「すげぇ…… あれ、エルフの秘宝かなんか? 」


「あれは隊長にとっての宝物ですね。なるほど魔力を込めると魔力のない人にも輝きが見えるようになっているのですね」


「……これでまたほぼ空になったな」


ボルちゃんポーチからポーション取り出してがぶ飲み。あーた一体何本ポーションもっとるねん?


「アシアティカ様のところでだいぶもらったからな。数えていないが100本以上はあるぞ?」


そんなにポーション瓶が入っていたのか。そりゃポーチの容量もそんなに残るわけないな。蒼天の宝玉の輝きはまだまだ鈍い感じがしますな。あれでボルちゃん一人分の魔力か。それを一度に放出すると、イタチさん1匹が5秒ぐらい活躍する感じですかね? やはり切り札みたいな感じでとっておいた方がよいと思います。昼からは腰の帯剣の方でやっつけていこう。


「それでは、あとは向こうの木のところだけか?」


我、気配を探ります…… 他にはなさそうですな……60匹の兵隊がいなくなったから、あとは女王だけだと思うが……1匹だけではない感じ。


”大きな気配がいくつかまとまってるね。あそこの蜂をやっつけたら終わりだと思おうが……”


”60匹ほどの集団なら、比較的小さかったと思われます。分蜂ぶんぽうしたばかりだったのでしょうね”


”まだ60匹とは限らないぞ! いくつかの気配を感じる!”


「よし、私とスネークが先行、ヴィンは後方待機、我らが危なくなったら水魔法で防御を頼む。バウアーはここでこの子らを保護」


「待ってください! 僕らも連れていってください! 」


少年冒険者タッツがそんなことを言います…… あれ? テッツだったっけ?


「午前中にも言ったと思うが、君たちがいると足手まといなのだ。死にたくないならここで待機。わかるか? 」


「死を恐れて冒険ができるかってーの! 足手まといにはならないようにするから! 」


「……3人とも同じ意見か? 」


ボルちゃんは念のため確認を取ります。もう一人の男の子はよく言った、という顔をしてて、女の子はあきらめたような顔をしていますな。


「たいちょー、あたしだけと一緒より、みんなでいっしょの方が安心ですよー! 」


ボルちゃん、考えごとをして、馬のいる石小屋に行ったと思ったら、いつぞやの木剣を3本持ってきた。


「なにがあっても自己責任。だけど、君らの武器では蜂には届かない。ならこれを使え。多少は頑丈にできている。もし蜂が来て魔法を使ってきたら……へその下に力を込めろ。気休めにはなるだろう。あと、私の指示には従ってもらう。それができなければ同行は認めない」


子供らは頷くと木剣を手に取った。なんか嬉しそうに素振りしてますな。ま、蜂がたくさん来ないことを祈るばかりですな……



本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。

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