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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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ちょっと休憩



 ボルちゃんとは逆にご機嫌一杯のハンナちゃん。やっつけた蜂を解体し、蜂の針と毒腺袋、あと蜂の魔石を確保しては


「うっひょぅ、これは神経を麻痺させる毒ですねぇ、ぐへへへへ。瓶に詰めましょう! おっと、こっちの毒はただの毒ですか…… 外れですね。おっーと、こちらの蜂さんははねがそのまま残ってますよ。ウフフフフ」


嬉しそうなのでそのままにしておいた。ボルちゃんや、もう蒼天を使うのはそろそろやめた方がよくないか? 一応、我の風魔法Lv.4空気壁で動けなくさせることができるようだし。腰の帯剣の方で蜂のやつをつぶしていこうよ。もう、今朝から含めて60匹ぐらい狩ったんじゃない?


”正確にいけば61匹ですね。あと、ヘレンローザーフントが8匹です! ”


犬は置いといてだな…… あと残りの気配が、向こうの木のところからしますな。ここは密集してて、感がいくつあるか、わかりません。いったん休憩! これ絶対!


「ふふ、しょうがない。拠点へ戻るか…… ヴィン、回収は終わったか? 」


「いえ、まだ全然終わりません! それと、保存容器が全部埋まってしまいました!」


「素材を全部自分らで回収しなくてもいいだろう。こちらの分が終わったらブレスローのギルドに買い取ってもらえばいい。ということで、スネークよ、回収頼む」


そんじゃ、飲み込みます。あーーーん! うーん、犬の死骸は飲み込みたくない……げふっ。 素材を全部飲み込んだのを確認すると、二人と一匹で再び道の拠点へと戻った。

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


 拠点に戻ると、なんだかエマさんが子供冒険者と一緒にご飯を食べていた…… 待ちきれなかったのだろうか…… だろうねぇ!


「あ、すみません! さきに食事までいただいて!」


「で、どうだ? それはサンドウィッチという料理だ。領都でこれから流行る食べ物だぞ? 飲み物は……バウアーにしては珍しいな。緑茶にしたのか」


「ハンナちゃんが管理してますんで…… 白いの入れなかったら苦いですねー! 」


そっちの二人はあまり飲んでないようですな。緑の粉のいれすぎじゃねぃですか? だまになってるみたいだし!


「あの、お礼には全然ならないのですが、私たちが採取したこれを使ってください!」


「それは君たちの稼ぎだろう? 使うわけにはいかないな。さっきヴィンが採取していたのを見かけたぞ? 」


「さすが隊長、目ざといですね。ネッセルの若葉を取ってるの、わかりましたか? 」


「ギルドの食堂で飲んだやつだな。それではそちらを飲むことにしようか。バウアーお湯は沸いているかな? 我らも食事休憩にする。休憩しながらこの後を考えよう」


 ボルちゃんとハンナちゃんの昼食は……馬の荷鞍に置いていたのね。エマさんは、自分の分はちゃっかりポーチに入れてやんの! ちょっと待てよ、結界をほどきますよ…… うーんと、この辺だったよな…… 解けて頂戴な…… ! 目の前に馬の石小屋が出現。お馬さんたちは我らが戻ってきたとわかって大喜び! ブヒヒンブヒヒンいなないていた。


”うん、スネークちゃんの結界は、どうやら認識阻害系のようですね…… ”


なんですと? 結界を使うゴブリン、カイジみたいな結界ではないのですね、やっぱり!


”どちらかかと言えば、迷い惑わしの森のパターンだよな…… あれは結界としてはまだ緩やかな方だったが、スネークのはえげつないな。まるっきり結界の内が存在しないように感じられるぞ”


「いきなり馬が鳴いたようですが、どこにいたのですか? それにあの石でできた小屋は一体? 」


「ああ、石の小屋はこの従魔の蛇が建てたものだ。土魔法が得意なのでな。私らは用事が済めば去る予定だが、元の平地にしておくから心配ない」


「いえいえ、そのまま残しておいてもらえると助かります! もしかして、このテーブルとイスも? 馬もまさか石でできているとか?」


ボルちゃん、ハンナちゃんが出したサンドウィッチをつまみます。ボルちゃんは飲み物、ポーションばっかり飲まないの! 酔っ払いが酒瓶離さないのと一緒だな! さっきから何本飲んでるの?


「ハハハ、すまんな。たぶんこれで最後さ。もう結構蜂を狩っただろ? あとは女王を狩ってしまいなのではないか?」


「どれくらい狩ったんですか?」


少年冒険者二人が目を輝かせながら尋ねてくる。


「合計で61匹ですね。あと犬の魔物もついでに5匹狩ってますよ」


「なんとかフントってやつですよね! どうやって狩ったか、聞かせてもらっていいですか?」


「君らは基本人族だから、参考にならないぞ?」


そう言ってボルちゃん、フードをそっととった。


「…… エルフの方だったんですね…… どおりで強いはずだ」


「基本人族だって強い人はたくさんいる。我らは今回の魔物には相性が良く、君たちには悪かっただけだ。奴らは魔法を使う。我々は奴等より先に魔法を使えたから勝てたのだ」


ボルちゃん、もう一つサンドウィッチを取って食べます。エマさんはいつの間にか燻製肉を出して、ハンナちゃんにマスタードを付けてもらってますよ。ハンナちゃんや、我にゆで卵をくれー。


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