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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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魔力増強の方法



 受付の人込みは解消されたようだ。ボルちゃんは空いているカウンターに行くと一息ついている女性に声をかける。


「先ほどギルドマスターに言われてカウンターに来た。報奨金が出るという話だったが? 」


「少々お待ちください。ギルド証をお借りしますね」


気を抜いていた受付の女性、すぐに通常対応に戻った。年は若く見えるがベテランのようですな。ギルド証を何かの箱に差し込む…… あれも魔道具かしらね?


「確認終了いたしました。まずは報奨金です。銀貨1枚大銅貨3枚となってます。チケットをもって会計の方へ行かれてください。それとミア・ボルドウィン様ご本人でしょうか? ギルドランクが上がりました。ランク5になりましたことを報告させていただきます。ほかのお二人もランク3になりましたことをお伝えください。こちらが新しいギルド証となります。おめでとうございます」


「蜂の魔物1匹でそんなにすぐランクが上がるものなのか? 」


「ボルドウィン様の場合、もうすぐランクアップでしたので…… ほかの二人はランクが低く、討伐魔物のランク差がありましたので」


ふーむ。これはいわゆるレベリング、というやつですかな?


「そうか。よくわかった」


「ボルドウィン様、よろしければ従魔のランクもお調べいたしましょうか? 」


”どうする? スネークよ”


”ここでは止めといたほうがいいんじゃね? なんか騒ぎになりそうだし”


「いや、やめておこう。ランクがわかっても何も変わらないからな」


「ですが、ランクが判ると対処できる魔物の種類が判ると思います」


ど、どゆこと?


”つまりだな、スネークがランク5の魔物だとする。それ以下の魔物にはスネークでも対応できるが、それ以上はスネークには難しいから魔物を従魔で対応させないという判断ができるわけだ”

どうやって魔物のランクを分けてるわけ?


”それは魔力の多寡で分けているんじゃないか? そういう魔道具があるんだろう”


…… 我、確か最後に見たとき、魔力って20万超えてたと思うのだが、それは多いのか少ないのか?


「……ぶっ!」


「いかがされましたか? ボルドウィン様? 」


「…… あ、ああ、なんでもない。やはりランクを調べるのは止めておこう」


「わかりました。それでは以上になります。本日はありがとうございました」


ボルちゃん、カウンターでチケットを受け取ると会計課の受付に行き、報奨金を受け取った。受け取りついでに情報を得ることも忘れない。


「ここでは虫除け香や虫寄せ香なんかは販売しているか?」


「そういったものはギルド建物の正面のポーション屋で販売してますよ。はい、銀貨1枚と大銅貨3枚です。こちら領収書です」


「わかった、正面の建物だな。あとで行くとしよう。ありがとう」

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


 ボルちゃんと我、再び食堂へ。戻ったらハンナちゃんとエマさんが蜂蜜を1斗壺から移していた。あれは我が作った1石入る一斗壺ですな! 何やら食堂のお姉さんもびっくりしています。あ、お金貰ったようです。エマさんは壺を荷鞍に戻しに行きました。ハンナちゃんはこちらに戻ってきましたよ。


「この辺りは、草原に咲いている花を使う養蜂が盛んらしいのですが、どうやら例の蜂のせいで蜜蜂が怖がって外に出なくなったようです。蜂の方が人間より敏感だったというお話ですね」


ん? 蜂の魔物は動物を食べるんじゃないの? 蜂の魔物は蜂も食べるのかな?


「人間が人型の魔物を怖がるのと同じなのではないか、と」


「そんなことよりも、ヴィン、聞いてくれ。スネークの魔力は20万を超えているらしい!」


「……!」


何やら絶句しているが…… あれ? 言ったらまずかった? 確かこれ、ゴブジに見てもらった時の魔力だから、もっと増えてるんじゃないかな?


「もっと増えてる!?」


「……!! どうして増えてると思うのですか?」


えーと、初めてステータス見せてもらった時に確か魔力の最大が30,000ぐらいだったんだけど、次見たら100,000超えてて、3回目に見たのが200,000超えね。魔法の使い過ぎで気絶すると魔力の最大値が増えるようだし、今はもっと増えてるんじゃないかな?


「! いまなんて言いました?」


今はもっと増えているんじゃなかな? って言いましたよ。


「そこじゃない!もっと前です!」


えーーー、ぐいぐい来るよ。幼女エルフ。えーと、魔法使いすぎて気絶すると魔力が増える?


「つまり、スネークちゃんが気絶していたのは魔力を使いすぎてたからというわけですね。そして、そのあと魔力の最大値が増える!と」


たぶんそうなんじゃないかなー?


「スネークよ。魔力の最大値の伸ばし方はいろいろあるのだが、その方法は聞いたことがない。しかしまぁ無茶をしてたな。本来なら気を失った時点で別の生き物に食べられて終わりなのではないか?」


まぁ、危険なことに違いはない。良い子のみんなはマネしないように!


「するに決まってるじゃないですか! 」


「待て、今は任務中だ。確認するなら任務が終わってからだな……」


もう一つ方法があるようなのだが……


「ん? まだ何かあるのか?」


エマさんはなんだか魔力が増してるような気がしないか?


「そう言えば、そうですね。最初は魔力持ってなかったですもんね」


「なんで急に魔力が持てるようになったか、不思議ですねー」


おまけに魔力が増えていると思うのだが…… これっていつも飲んでる我の水魔法のせいじゃないかと思っているのだ!


「なんと!」


「でも、私や体調がスネークちゃんの魔法水飲んでも特に増えたような感じはしないのですが……」

そう、だから、本人の持つ魔力の容量以上の魔力を取り込むと、その最大値が増えるのではないかと思うのだよ……


「それはありそうですね……だからスネークちゃんはエマさんに水魔法をあげてたのですね」


「そんなー! あたしで実験してたんですねー><」


だって、エマさんを強くしたらそのまんまこの隊の強化につながるではないか。一番弱いのエマさんだもん。


「ウウ……否定はしませんけどもー!」


とりあえず、朝飯を食いなはれや! 



本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。

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