ご出発のお祝い返しは微笑みにして~ 届ーーーけーますーーーーーぅーうーーーー♪
これにて第3章、完結します!
長らくのご愛顧ありがとうございました!^^
わをん先生の次章にご期待ください!><
「スネークよ、鍛冶師が何たるかを論争している時ではない。ドワーフの鍛冶師から新しい武器をいただいたのだ。これらを使い、我らの任務を完了させることが大事なのだ」
”その武器で、謎植物とやらをやっつけられそうか?”
「わからん…… 風結晶代わりにこの剣を使ったとしても戦力はお前がいないと変わらないかもしれない…… いや、バウアーが無魔法を体得したようだから、その分レベルアップはしただろう。しかし、アレが2か月前と同じである保証はどこにもない」
”つまり、我次第ってこと?”
「お前がいれば何とかなりそうな気はするぞ! 」
「スネークちゃんは一人で殲滅できそうですよ? 」
「あたし達、脇で見てるだけでいいですかー? 」
だめに決まっとるやないけ! 自分らの住処は自分らで守んないと! そんじゃ、ハンナちゃんとエマさんは自分の貰ったもの、収納してくれる? ボルちゃんはその剣、鞘に納めなさい。試し切りは、道々でよろしかろう。
♦♦♦♦♦♦♦
ボルちゃん、輪切りにした大木をいつも使ってる剣でサクサク切っていき、薪の大きさにした。
「これはこのまま乾燥させて、燃料として使うとよい。あとは…… スネークよ、思い残したことはないか? 」
んー、もうないよな? ボルちゃん達の持ってく物は馬の荷鞍に積んだ。ポルちゃんたちの弁当も村の馬車に乗せた。ホテルの件はあとは村長たちに任せるしかない…… というか、我がなぜかかわらなければいかんのか? もう十分じゃろう。出発しようぜ!
「おぅ、ボルさんたちがやっと出発するのか。そしたら俺らも出るとするかい!」
ポルちゃんが号令をかける。
「ポル! 行きがけに乳牛を買うのを忘れるなよ! 道中の餌もな!」
乳牛をCOW! なるほど、ここへきて駄洒落ですな!ぷぷっ!
「あんたらは…… その、シュタイルハング村というところに行くのか? 」
「ああ、そうだが…… え? あんた、ついてくるの? 」
「ああ、賢蛇様が、そこに行け、というなら、いかねばならん! ドンちゃんよ、しばらく留守にする! 」
「勝手についてくる分にはいいけどよ、賃金は出ねーぞ! あと飯も自分で何とかしろよ!」
「ポルティエ殿、一人くらい増えても道中の飯は減らない、とスネークが言ってるぞ」
「おいおい、どんだけ飯を乗せとるんだよ?」
「んーー、なんか、村の人たちにもカレーやビーフシチュー、サンドウィッチを食べさせてくださいって言ってたよぅ。たくさんあるから村の人全員で食べても2食はたべれるそうだよぅ!」
「え? スネークがそんなこと言ってたの? オレ、聞いてない! 」
「ヴァッへさんには言ってなかったそうです! それとお二人さん、相撲の稽古は3年先を見据えてするものですよ、と言ってます。毎日四股と鉄砲、すり足を続けてね! だそうです」
ああ、そうだ。スミスさんところにはあんまり素材がなかったっけ? 髭おやじの馬車を青魔法で拡張しておきましょう!
「…… と、スネークがいっておるが、バドエル殿、よろしいか? 」
「こんな奴の馬車なんか魔法付与しなくってもいいって! 」
なんか会話をしだしたが、そんなことにはお構いなく
“青魔法Lv.4祝福“
“プップ~”
“どのような祝福を施しますか?”
“容量を50倍増し、重量を1/50、振動吸収でお願いします”
“パヤヤヤ~ン”
髭おやじが使っていた馬車も勝手に祝福しといた。
「あ、バドエルさん? シュタイルハング村に行くなら、鉄やら銅やらの素材をスミスさんに持って行ってあげてくださいと言ってます。そのためにあなたの馬車を魔法付与して中に積み込める容量を50倍にしたそうです。重量は1/50になってるので壊れる心配はないでしょう! えと、ポルティエさんにスミスさんへ注文するものを渡しておきましたのでそれを見てスミスさんと相談してくださいとのことです。材料代金は馬車の祝福代で勘弁してくれ、と言ってます」
「いやいやいや、お代をいただくなど、とんでもない! 御命拝領いたしましたぞ! 」
「しかし、馬車の荷台を広げておけば、例の商隊とやらの出番はなくなりそうですし」
「例の商隊とは? 」
あれ? この人、例の商隊の正体を知らないの? ひょっとして商隊はこの人から招待されてないのではなかろうか?
「貴様、知らんのか? お前がいつも御用達にしている商隊が、このホテルで便宜を図れーと言っておったそうだぞ? おかげで、前の宿泊所の泊まり料金が相当値引きされていたそうじゃないか。貴様がやらせていたんだろうが! 」
「待て待て! そんな便宜を図れ、とは儂は言ったことがないぞ? ノルトマルクよ、どういうことだ?」
「もしかして…… うちのバカ息子の忖度だったとか? 」
「…… 」
ギルドマスター、お前のせいかーーーーーーー! ジャンプ! ジャンプ! 丸まってギルマスの腹にボディアタック!
「ぐふっ! 」
くの字になって腹を抑えるギルマス! 腹はもういい!アゴにしな! ジェットアッパーーーー! ギルマスを見事に倒し、我、大勝利! ジャンプジャンプ! ギルマス、大の字になってのびました!
「バルさんもやられたか…… 」
「あれはきつそうだよぅ…… 」
「うちのギルドマスターもあれで考えを改めてくれればねぇ…… 偉い人を相手にするだけじゃダメって自分で気づいてくれるかな? 」
「ま、ノルトマルクは放っておいて、ヒゲルカよ、お前の名前を使って狼藉をする商人たちがいることは知っておけ。あと、お前ももう少し他人のことに関心を持て! 剣を打つだけが鍛冶師ではなかろうが。そこの蛇がいみじくも言った。人を幸せにする金物を作るのが鍛冶師の仕事だと。これは鍛冶師に限らないのだがな。この蛇は変なやつだ。魔物のくせに料理をして人を幸せにしている。そうかと思えば、病気になった子供たちを治したりもした。こんな変な魔物をオレは見たことがない。おそらく、そこのエルフ族と一緒に旅をしているのも、その者たちの願いをかなえてやろうとしているからだろう…… 行くがよい。そして貴様らの目的がかなえられるように祈っておるぞ! 」
「スネーク殿がいなかったら、儂らまだまだ借金漬けだったからな。それにホテルも買収できて従業員たちも救っておる。街に銭湯施設を作ってくれた。感謝のしっぱなしよ。何度でもいうぞ、スネーク殿、ありがとう」
「「「「「「「「「「「「ありがとうございます!!!!!」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「ヘビさんありがとー! 」」」」」」」」」
「賢蛇様…… 行ってしまわれるのですね…… 父とわだかまりがなくなりました……本当に…… ありがとうございました……グスッ」
「スネーク先生…… 僕たち、たった2日しか教わってませんが、すごく勉強になりました! 」
「このままホテルに勤められるし、役職手当もつけてもらえるようで、ありがとうございます! 」
「スネーク先生、また私の作ったブロートを食べに来てください! 待ってます!」
「ごめんねー、うちのギルド何にもしてあげられなくって」
「逆にギルドの不正会計まで正してくれて、御礼申し上げます!」
「従魔さんって実はすごい魔物だったのね? 」
「私たち、ただの従魔かと思ってた! 」
「だけど、ドンちゃんの言うとおりだったね! 」
「「「賢蛇様! おいしいデザート、ありがとう! 」」」
♦♦♦♦♦♦♦
「別れは済んだな。それでは、皆、出発だ! 馬に乗れ! 」
ハンナちゃんが汗血馬〈技の1号〉に、エマさんが汗血馬〈力の2号〉に、そしてボルちゃんが〈勝利を目指せV3号〉にそれぞれ騎乗した。
「俺たちも出発するか…… おいおっさん、あんたもついてくるかい? 」
「ああ、シュタイルハング村とやらに行かせてもらうぞ。ただ、素材は積み込ませてくれ」
「ああいいぜ? その代わり、俺らもいろいろお使いを頼まれてるからな? 飯の心配はスネークが準備してくれたから心配しなくっていいぞ?」
「それで構わん!」
「それでは、村長殿、長らく世話になった。ホテルと村の両方が発展するように祈っている! 皆も力を合わせてホテル・銭湯施設を盛り上げてくれ! ご領主には無礼を働いたかもしれんが、通りすがりのエルフ族の戯れと思ってご容赦願いたい! それでは、皆、出発するぞ!」
「はい!」
「わかりましたー!」
我、ボルちゃんの頭にジャンプ! 水魔法と風魔法を同時使用で霧状に水を噴射! 再び虹が現れた……
「行くぞ! 目的地はグラニーラムゼースミスの里! 出発!」
ご出発のお祝い返しは 微笑みにして~♪
とどーーーーけますーぅーうー♪
お菓子食って 涙がでーそぅ♪
123 3つ数えて
123 見つめ合ったら
我たちは~ お別れ なんですねーぇ♪
1・2・3号 3歩目からは
1・2・3号 それぞれの道
我たちは~ 進んで 行くんですね~♪
別々になったらダメじゃないか!
あと、登場人物紹介を書いてお終いです。
お読みいただきありがとうございます。




