鳥先生の異世界講座
まずはトリ先生のお名前を教えてください。
“うむ。わしはコウじゃ!”
コウ・・・ですか。それは種族名?
“そうじゃ、名前はタロウという”
コウのタロウさんですか。わかりました。鳥先生とお呼びします。鳥先生がここに来たのは赤い実を食べに来た、ということでよろしいですね?
“そうじゃ。我らは初夏になる前に赤道に向かい、初冬に入る前に極へ向かう。その途中、魔力を補うためいくつかの寄り所がある。ここもその一つだったのじゃが、世界樹が枯れてしまっては仕方がない。ここはもう使えんな”
神樹さま・・・世界樹はこの世界に何本も生えているのでしょうか?
“世界樹はそう数はないぞ。エルフ族が管理しているため、ワシらが自由に食べれるのは、ここだけだったのじゃ!”
どうしてここだけは自由に食べることができたんですか?
“ここは地を這う者どもにはたどり着きにくいところらしい。下の森が道を迷わすようになっているそうじゃ。空からくる我らには関係ないしな”
そうですか。ところで神樹さま、いえ世界樹はどのくらい育てば実をつけることになります?
“知らん!ある程度幹が太くなったら実ができるのではないか?”
それでは世界樹はどのくらい長生きしますか?
“ワシが聞いた話によると、エルフ族の管理する木はもう1万年は優に超えておるらしい。ここの木もそれに負けないくらい生きとったらしいぞ”
鳥先生は、この実以外に何を食べて生きているのですか?
“我らは魔力のあるものなら何でも食うぞ。植物はもちろん動物もな。ん?お主、魔石がないではないか?魔力を持てないはずなのになぜ魔法を使える?”
それは後でステータス魔法を使っていただくことにして、エルフ族以外の人について教えてください。
“なんじゃ、お主そんなことも知らんのか?”
何しろ、生まれてまだ2か月くらい、ここ以外にどこにもでかけたことがないので。
“エルフ族以外にも人はいるぞ。ドワーフ族、魔人族、獣人族、基本人族、こんなもんか”
基本人族とは何ですか?
“魔石を持たない人のことじゃ。他の種族は魔石を持ち魔法を使うが、基本人族は魔石を持たない。ただの人族ともいう”
へぇ、さいですか。
“しかしこやつらの中に魔石を持たないにもかかわらず、魔法を使えるやつがたまに現れるのじゃ。そやつらの魔法はほかの種族を凌駕する”
そうなんですね、なるほど。




