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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第1章 大きな神樹の木の下で
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我、今日こそ火魔法を使う



 我、目覚める。うろ以外で寝たの初めてじゃね?びょーんと伸びあがりツゥィスト・ツゥィスト・ツチノコツゥィストだー!ツゥイ・ツゥイ!体操終わり、たいそうな運動でもないしな(ふっ)!

それでは、食事にしましょう。今日は何だか曇ってますな・・・


 我、大ジャンプしてうろ近くの枝に飛び乗る。まずはうろの中の水を飲んで、その後枝にひっかけておいた神樹さまお手製の籠から赤い実をくわえて丸呑み。相変わらず甘くておいしい。なくなるまでに別の食べ物を考えないといけないなぁ・・・と思ってたら、枝がミシミシいってる。神樹さま、亡くなられたので樹内の水分が末端から抜けているのだ・・・もしかして、我太った?そう言えば、地面にも小枝が落ちるようになったな。この枝ももうすぐ折れるな。


 我、ひとつ籠をくわえて地面に着地。籠をくわえたまま、土魔法で大きな穴を掘る。穴の中腹に横穴を掘って籠を押し込んだ。もう一つも早急にとって戻る。これで雨が降っても大丈夫かな。まてよ?ここ雨降ったら水が溜まるんじゃね?我、急いで岩を作り、穴にかぶさるようお椀状に成形する。あとは水が入らないように入口を地面より少し高く作って・・・簡易ハウスの完成です。便利だなぁ土魔法って。もう一つ同じようなモノを作ってそちらには集めた木の枝を入れておく。


あとは・・・雨が降っても火が使えるような場所ですね。我、少し離れた場所に大きな岩を作り、中をくりぬく。ハウスよりでっかくなっちゃった。


 他に何か作っておくもの・・・水をためる場所!うろの中の樹液なくなったら山を下りないといけない。まだまだ木の実たくさんあるので飲み水は確保しないと!我、大きな穴をまとめて掘る。まとめて掘る。まとめて掘る。水が漏れないように底と横の土を石にする。あ、ここで水魔法の練習もできるね。


 我、うろよりも高いところにある枝に飛び移っていき、びょんびょんと跳ねていく。折れる枝は折れよ。そうでない枝は足場・・・しっぽ場になれ。こうやって登ってみると、神樹さまって大きいだけじゃなくって高かったんだなぁ・・・山の頂上に生えてるせいか、遠くまで見渡せそうだが、空を見るともう一面の黒雲。急いで降りて、落ちた枯葉や枝を集めてデカハウスに持って行った。ぜんぶ集め終わったところでポツリ、ポツリと降ってきた。間一髪だった。


 ぽつぽつと降り出した雨を見ながら、我、火魔法の練習をする。レベル1は点火の魔法だから、乾いたものがちょっとあればいいのよ。我、乾いてる小枝を一口つまんでしっぽ先に落とす。

点火イグニッション!”


 生木だとあれほど使えなかった火魔法が、すぐ使えた。火花が小枝に移った後で煙が立ったと思ったらすぐに火がおこった。はぁーあったかい。こんなに安心したことがあったかい?・・・神樹さまならコロコロと笑ってくれただろうな。さみしい・・・火が消えたらさみしさは募ってしまった。


 我、枝をちょっとずつ小分けにおいて火魔法の練習をする。

点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!”

 うーん、我、土魔法は適性があるから上がりやすいにしても、水魔法や光魔法に比べて火魔法のレベルが上がりにくい感じがする。一旦火のついた小枝が燃え尽きるのを確認してから、もう一度小枝を小分けにしておいておく。雨はざあざあ降ってきた。


点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!” “点火イグニッション!”


“テロリン”

あ、音が鳴った。


“火魔法Lv.2”

来ましたな。水魔法や光魔法と違って手がかかるようだ・・・さて何となく想像はつくが


“火魔法Lv.2 火が出る”


やっぱりね。水魔法の時とおんなじだ。と、いうことは火魔法Lv.3は火がたくさん?強い火が出る、そんなところか。ツチノコなんだから火を扱うのは苦手か。でもそれを言ったら水や光を扱うのも苦手なんじゃ・・・火結晶というのを使って覚えたから?そうかもしれない。我、一人いっぴきで納得する。とりあえず、使ってみますかね。火魔法Lv.2とやらを。


ファイア!”


水魔法Lv.2と同程度の火がしゅぼぼぼーーーっ!と口元から出てきた。うん、驚かすには使えるよね。目の前に相手が来たら攻撃もできる。楽しくなった我、雨に向かって火を吐く。


ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!““ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!““ファイア!” “ファイア!” “ファイア!” “ファイア!”


“テロリン”

来た!レベルがあがったぞ!


“火魔法Lv.3”


水の時は、たくさん水が出るだったけど・・・


“火魔法Lv.3 炎が出る”


炎か、火とは何が違うねん?とりあえずフレームと名付けてみて試します。


フレーム!”


口から出たのは、青い火だった。ファイアに比べるとむらなく整っている。温度が高くなった感じだ。

ふむ。とりあえず、水、光、火魔法のレベルがそろった。


まだまだ暇だし、火魔法のレベル上げだな。

フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!” “フレーム!”


外の雨から湯気が出ている・・・もわもわもわもわ・・・、お外が真っ白になった。ちょっと雨の中をお外へ出てみるが一面が雲の中・・・すぐに戻ります。地面もっちくなってます。


“テロリン”

あ、レベルあがった。

“火魔法Lv.4”

ふむふむ。

“火魔法Lv.4 火炎がでる”

火炎ですか。ファイアーフレームと名付けましょう。


レベル上げはこの辺にしておくか。結構つかれた・・・



雨音は篠つくようになった・・・

ゴロゴロと雷が鳴りだした。



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