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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第3章 風の谷、ナウ危機!
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ポルちゃん覚醒?



「ギルドの鑑定士職員の処罰は決まったか?」


黙って入口のところで立っていた関羽さん、ここで発言しました!


「・・・だいたいのところは察しているが、貴殿は先ほど関係者だと言ったな?私は名乗ったが、まだ貴殿の名を聞いていないが?」


「儂を見てその名を知らんとは、とんだ田舎暮らしをしているエルフだな!儂に名を名乗れ、と!」


「名乗りたくなければそれで結構。親ばか殿と呼ばせてもらおう。で、親ばか殿は何か発言したいことがあるのか?」


「ボルドウィン様、この方は昼に教えた、ルカ・バドエル氏です。あの・・・」


「本人が名乗らぬ以上、名無しでは呼びにくいだろう?なあ、親ばか殿?」


「貴殿はドワーフをバカにするのか?」


「私がバカにしているのは、あなた個人であって、ドワーフをバカにしているのではないですよ?決して勘違いなさらぬように」


ロの字テーブルで正座していたどじょ・・・ドンちゃんが急に立ち上がった!


「糞オヤジは黙ってろ!だいたい何しに来たんだよ!」


糞オヤジ、テーブルを強引に動かしロの字の中に入ってきたで!


「ドンちゃん!大丈夫だった?怪我してない?ひどい目にあったねー?あーよしよし、もう大丈夫だよ、パパが来たからね。ドンちゃんに乱暴したやつはどこのドイツ?パパがすぐやっつけてあげますからねー!」


・・・


見てはいけないものを見た・・・が、あの感じはつい最近見た気がしますな・・・


「あの人、隊長に似てますね・・・」


ハンナちゃん。ぼそっとつぶやいた。!そうだ、昼間、ネコをかわいがっていたボルちゃんとおんなじや!そう言えば、アナをかわいがっているときもあんな感じだった!


「ヴィン!失礼なことを言うな!だれがあんな糞オヤジに似てるか!」


「いや~、たいちょーーーー、お昼の雑貨屋さんで、ネコかわいがっていた時、あんな感じでしたよ~?」


エマさんからも言われて、え?ホントに?と、ボルちゃん我を見る・・・我、コクコク頷く。


“柔らかい毛皮付きの生き物を触っているときはあんな感じだぞ!”


ボルちゃん、頭を抱えてうっ伏した・・・ちょっとカオスってきたな!誰がこのカオスを止めるんだ?ここはギルドマスターの出番じゃないんかい!



「ギルドマスター、このドワーフの御仁が何か言いたそうだったが、このままなら埒があかないので、もう話し合いも済んだし終わりにしないか?だいたいお前が話し合いを主導しないでどうする?」


村長が立ち上がって、皆に離席を促す。


「あっ!父さん待って!」


「だいたい鑑定士の父親とやらがなぜここにいる?確か昼の話では多忙を極める、とか言ってなかったか?」


せやせや、ボルちゃんの言う通り。


「あー、それはその・・・」


「それは、ギルドマスターがルカ・バドエル様に連絡をしたからです」


おっと、おじさんさんさんが何か説明しだしたよ。




「ギルドマスター、この際すべて話した方がよくありませんか?これ以上長引くのは、ちょっと・・・私にも、他の皆様にも事情がありますので・・・」


なにやら、目線をこちらに向けていたので、ふとそれをたどってみたら、頭を抱えるボルちゃんの横で、燻製肉を齧っているエマさんと、何やら一生懸命ノートにメモをしているハンナちゃんが!君らもう飽きたんかい?


「そのルカ・バドエルさんとやらがやってきて、何か問題が解決したか?揉め事を起こしに来たようにしか見えないが?」


あっ!ポルちゃんが急に真面目なことを言った!ヴァッへ君とヴェヒター君がえっ?って驚いた顔をしたよ!我も同じ顔をしたと思う!


「なぁ、バル。そのドワーフのおっさんが何者か知らないが、そいつが無理やりそっちの娘の鑑定士を押し付けてきたってことであってるよな?そんで、娘の方が、今日、ボルさん達と揉め事を起こした。娘は反省して、ボルさん達に謝罪した。ボルさんは謝罪を受け入れ、処分内容を決めた。もうこれで終わりじゃん?そのおっさんの出る幕、どこにあるのよ?」


お。お?おお!なんだ?このポルちゃん賢者!我の中でポルちゃん株がストップ高です!


「早く揉め事を終わらせて、酒でも飲みたいだけじゃろうて・・・」


村長の呟きでうんうんなるほど、と頷くヴァッへ君とヴェヒター君・・・あーなるほど。ストップ高、終わたよ!


・・・


ドンちゃんが自分から離れると、髭バカオヤジはこちらを見据える。


「ここのギルドマスターから緊急連絡があってな。娘のことでどうしても話したいことがある、と言われてきた。なんでも娘が冒険者にギルド内で暴行を働きそうになり、成敗されたと聞いた。娘の愚かな行為に対しては謝罪いたす。すまなかった。だが、問題はそのあとだ。話し合いを頼んだ娘に、そこの魔物が狼藉を加えたというではないか!冒険者ギルドの建物内で禁じられた魔法を使って!詳しく聞いてみればその魔物は従魔だという!ならば!その従魔と契約者、並びに、娘に暴行を加えるのを許した冒険者ギルドは制裁を受けるべきである!ちがうか!」


「冒険者ギルドの建物内で禁じられている抜身の刀を持って、他人を威圧しているお前さんがそれを言うかね、ハハッ!バルよ、お前人を見る目が腐ったんか?育ての親の俺は悲しいねぇ!」


「誰が育ての親か!」


「オレオレ、オレだよぅ、ポルティエだよぅ。ついでにお前は生ませの親な!ガハハ!」


ヴェヒター君の真似かい!そして生ませの親って何やねん?生みの親と違うんかい!ポルちゃん株、急降下!



本日はこれにて。

お読みいただき、ありがとうございます。

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