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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第3章 風の谷、ナウ危機!
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3階、魔道具売り場でございます



階段を上るとそこは・・・がらんとしていた。外から見た感じより中が相当高く、広くなっている。天井には蛍光灯のようなものがたくさんつけられていた。あれも魔道具かな?


「なかなかの品揃えだな」


「ありがとうございます。お客様はどのような物品をお求めでしょうか?」


「・・・いろいろ見て回りたいが、ここには馬専用のものはあるのかな?」


「馬専用でしたらその手の店がよろしいかと」


「そうか・・・スネークはどうだ?何か気になるものはあるか?」


いや、そう言われても、モノ見ても何が何だかわからんて!例えば、目の前のこの椅子っぽいの。魔道具じゃなくない?


「この椅子などは、どのような魔道具なのかな?」


「こちらは屋敷を掃除するときにメイドなどが手の届かないところに手を届かせるため使われるものでございます。今は魔石が埋まっておりませんが、そのくぼみに魔石を置き、ダイアルを回していただければ、椅子の足の長さが調節できるというものです。それは銀貨1枚と大変お安い商品でございます」


便利なのか何なのか・・・脚立があればよくねー?銀貨1枚・・・こんなんが10万円もするのか!無駄使いも甚だしいな!こっちの円形のくぼみが付いた椅子は・・・便座に見えるが・・・あら?札がついている・・・予約済みなのね。


「そちらは高貴な方々に大人気のトイレでございます。魔石をセットしてスイッチを押すとあら不思議。排泄したものがあらかじめ決められたところに転移していきます。別のスイッチを押しますと、温水洗浄・温風乾燥機能により陰部は常に清潔に保たれます。お値段は本商会で最も高額の大金貨3枚金貨6枚となっております。本日の午前中に売れてしまいましたが、収納できるようなマジックアイテムをお持ちでありませんでしたので売約済みの札を付けさせていただきました」


ウォシュレット機能のトイレが大金貨3枚金貨6枚・・・3億6千万・・・T〇T〇の人がこの商品買ってるところを見たら、泣いて喜ぶ価格だな!毎度あざっーす!この辺はお貴族様専用かしら?この四角い手のひらサイズの箱は?


「こちらは天井の灯魔道具専属スイッチです。お値段銀貨3枚です」


なくしたら大変やな!明るいままで寝ないといかんのか!


この大きな木箱は何じゃらほい?


「こちらは衣装掛けになっております。内部には空間拡張機能が付いており、ドレスが200着は吊るしたまま収納できる優れものです。大銀貨7枚となっております」


さっきから、大銀貨とか金貨とかがポンポン聞こえてくるのだが・・・魔道具作る人ってそんなに儲かるの?


「魔道具を作れる方は現在おりません。これらの魔道具は過去に作られたものを集めておりまして、それらを販売しております」


そですか!


・・・


いろいろ見たがピンとくるものはないので、素直に聞いてみることにする。


”氷のできる魔道具って置いてないの?”


「氷ができる魔道具はないかと従魔が言っているが、あるかな?」


「氷でございますね。それでしたらこちらに」


つれて行かれたのはもっと奥に入ったところだった。


「この辺りは属性魔法に関するものでございます。一番人気なのは水の出る魔道具です。お値段銀貨4枚となっております。氷ですと、こちらの箱型の魔道具ですね。一度に出せる分量によって値段が変わってきます。だいたい6L、18L、180Lと分かれております。一度氷を取り出したら、再び水を入れ、氷ができるまで1時間、2時間、3時間となっております」


「氷はどんな状態で出てくるんだ?」


「設定によって5段階に分かれます。一番大きいものは箱の大きさ、小さいものですと指先大ほどの大きさです。お値段は大きいものから金貨1枚、大銀貨2枚、銀貨1枚になっております」


村長!このでっかいの買ったら、新しい料理教えたるけど・・・ボルちゃんは一番ちっこいの買わへん?


「村長殿、スネークが大きいのをお勧めしてきているが、私には小さいのを・・・どうする?」


「スネーク殿が言うんなら間違いないだろう!買わせてもらおうか!」


いきなり黒服サングラスの男たちが大声をあげた!


「毎度お買い上げありがとうございまーす。3階魔道具売り場でお客様が製氷魔道具をお買い求めになられましたー!ありがとうございます、ありがとうございます!この後もジャンジャンバリバリ、ジャンジャンバリバリお買い求め願います!本日のご来店、誠にありがとうございました!」


・・・


気を取り直して、他に必要なものを見て回る・・・そう、氷を使ってできる料理、というか、我、アイスクリームを作りたいねん!氷だけだと足らんねん!攪拌装置が必要ねん!と、思ってたら、その隣にそれっぽいのがあったよ?円状のたらいの中に何かを入れる球形容器・・・


「こちらは製氷魔道具と入手したときに一緒に手に入ったものでございますが、使い方がわかりません。魔石をセットしてスイッチを入れると球形容器が高速回転するのですが・・・」


球形容器って、蓋以外に開かない?胴体のところがパカッと開きそうなんだけど・・・


「そうですね、そのような仕様になっております。こちらもお買い上げということでしたら、銀貨1枚にサービスしておきます」


タダじゃないんかい!なんだかこれは同じものがたくさんあったので村長とボルちゃんの分を3つ、合計6個お買い上げした。


「毎度お買い上げありがとうございまーす。3階魔道具売り場でお客様がヘンテコ魔道具をお買い求めになられましたー!ありがとうございます、ありがとうございます!この後もジャンジャンバリバリ、ジャンジャンバリバリお買い求め願います!本日のご来店、誠にありがとうございました!」


何や!ヘンテコ魔道具っていうなや!これはたぶん、アイスクリーム製造機やで!銀貨1枚なら大安売りなんやでー!


あと村長たちは水の出る魔道具を購入していた。製氷機魔道具にはきれいな水を使いたいもんね。一番たくさん出る製水魔道具は大銀貨6枚だった。店内の放送がまた流れた・・・何のために?放送したからと言ってたくさん買うわけでもないと思うのだが・・・


「まだ見るか?」


”まだまだ見たいけど”、下で待ってる人たちもいるし、魔石買って終わりにしますか”



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