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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第3章 風の谷、ナウ危機!
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パン屋へ行くにゃまだ早い



結局、ブロード屋へはもう少し経ってから行くことになり、まだまだ街をうろつくことにした。フード付きのマントをつけているとはいえ、異様な集団(3人しかいない集団?)に見えるらしい・・・通りを歩いていく人たちから視線を集めていく。これ、まずいんじゃね?


“ボルちゃん、目立ってるぜ!この暑い中フード付きでマント着てたらかえって注目を浴びる!”


“そ、そうだな!どうすればいいかな?”


“スネークちゃんに青魔法を使ってもらえばいいんじゃないですか?マントにそういう効果を付与すればいいと思います”


“なるほど!それでお願いできるか?”


あらほらさっさ!



“青魔法Lv.4祝福セレブレーション


“プップ~”


“どのような祝福を施しますか?”


“三つのマントに、着た人の気配を通常の1/50にする効果を付けてくれる?”


“パヤヤヤ~ン”




祝福自体は成功したようだが・・・効果あるのかな?みんなが振り返っているから、他の人もなんだろうと思ってふりかえっている気がしますな。一旦、どこかで視線を切る必要があるのかな?


“よし、次の角まで走るぞ!ちょっと走って息を整えて、何事もなかったように歩くのだ!合図をするぞ!さん、に、いち!行くぞ!”


合図を皮切りに走り出す三人・・・我はジャンプしてついて行くだけ。角を曲がって、ちょっと行ったところにまた曲がり角。


“あそこに入る!”


すこし細い路地に入り、急停止。通りには誰もおらず、視線は感じません。


“そのマント、役に立ってる?もしかして、マントの性能を凌駕するほど注目を集めてるの?”


「あー、その可能性はありますねぇ。美人エルフが3人、マントを付けていたら、フードを被っていても目立っちゃいますね!」


うんうん、せやな!せやせや!あれ?ボルちゃんが苦笑してるぞ?エマさんは相変わらず無関心?ボルちゃんは自分の容姿にはあまり自信がないといってたっけ・・・エマさんはそういうことに関心はないのかな?


「それはともかく、元の通りを戻ってみるか。それで目立ってしまったら・・・仕方ない。もう走って帰るぞ」


今度は誰からも注目されずに通りを歩くことができた。マントの効果は確かにあるようだ。そういや君たち、よく考えたら、その服ずっと来ているようだけど、一張羅いっちょうらなの?お風呂には入らなくっていいの?


「この制服は軍の支給品で、洗わずにおいても大丈夫なのだ。多少のサイズ調整は自動で行ってくれるしな。オフロ―とはなんなのだ?」


「オフロとは、勇者たちが水浴びの代わりに湯を浴びるという、変わった風習というか習慣のようです。毎日のようにお湯を大きな桶に溜め、肩まで浸かって、“は~極楽極楽”というらしいのですが・・・意味が分かりませんね。スネークちゃんならわかると思いますが!」


そうか、風呂はないのか・・・ま、水魔法と火魔法、それに土魔法が使えるんなら、どこかで野宿したときに風呂でも入れるか!


「風呂ではありませんが、似たような施設なら・・・確か北方のどこかに、小屋の暖炉に焼けた石を置き、それにお水をかけて湯気を部屋中に満たす仕組みがあるそうです。この町にあるかどうかは知りませんが」


なさそうだよな。


エルフ三人と我は、ぶらぶらと通りを歩いていく。現代日本と比べて、ウインドウショッピングというわけにはいかない。ガラスはあるのだが、色の付いたガラスが、たま~に見かけるだけでごわす。むしろ時代劇の西洋版を見ているような感じだ。商人やお使いの町娘、甲冑を来た騎士がうろついてますな。野郎もいますよ・・・甲冑は来てないが、革の胸当てに肩当て、あー、あの肩当にはとげがついてますな!世紀も末ですな!ヒャッハー!冒険者たちのようですね!ガチャガチャと帯剣しておりますな。あっ!お仲間の三角帽をかぶったのはナイスバディの魔法使いの女性ですね!あの人が持っている杖は・・・あれは龍の球を探す物語でお師匠が持っていた杖、あかざの杖に間違いない!


“なあボルちゃん、あの魔法使いが持っている杖、魔法となんか関係があるのか?”


“どうだろうな?特に魔力は感じられない・・・杖術としての杖なのではないかな?”


がーん!あのお姉さんは杖使いだったのか!そう言えば、基本人族で魔法を使える人はごくわずかって言ってたな・・・でも、村で最後にあったあのおじさんだかお兄さん高ぎりぎりの人は魔法が使えるって言ってたし、今日あった袋のおじさんも魔法は感じるって言ってたから、ちょっとは使える人が要るのかな?むしろ使える人じゃないと冒険者になったりしない気がするな。それにしても・・・だんだん通りに人が増えてきたような・・・この町ってそんなに冒険者が多いのかな?


“冒険者だけとは言えんな。夜になる前に街にたどり着いた商隊もあるようだし。仕事を終えた職人たちが帰りだす時間帯かも知れない”


それにしてはちょいと早いような・・・だいたい人が集まっているところは背の高い建物が多いな・・・行きがけに見た冒険者ギルドと同じような建物があったが、そこにも人の出入りが多いなぁ。あれ?あそこの馬車は村長んところの馬車じゃね?で、あそこでぷらぷらしてるのヴァッへ君とヴェヒター君じゃね?


“行ってみるか?”


いくいくー!なにしてるか気になるー!確か、村長は馬車の荷物を販売しに行ったと思ったのだが、今やってる最中?もう終わったのかな?



本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。

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