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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第3章 風の谷、ナウ危機!
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幼女エルフの水魔法

本日もだるおま・・・orz



ボルちゃんはエマさんが起きるまで公園のベンチで休むことにしたらしい。相変わらず甘いというかおやさしいというか・・・まあいいけどさ。空を見上げると今日も青空ですが、そろそろ夕方になるころか、ちょっぴり西の空の青さが薄くなってますね。湿気がない分過ごしやすい・・・様な気がするけど、今、ヘビの体だしなぁ・・・我、ちょっと大ジャンプして町全体の様子を見てみる・・・無魔法Lv.3弾性体化ラバーボディで体をゴム化、ジャンプジャンプ大蛇ンプ!鐘楼をはるかに超える高さまで到達!頭としっぽを軸にしてゆっくりローリング・ローリング!ふむ!北の方が我らがやってきた道のようですな!で、南にはそのまま町を通らなくても進めるらしい・・・東西については、どうも町を通らないと山越えのルートになる・・・のかな?で、この鐘楼が街の中心地のようだ。えらい人は、高いところに住んでいるイメージがあるのだが、この鐘楼より高いところは見当たらないな・・・あまり人の住むような建物ではない感じがします。


シュタッ!大地に戻って来た。


“テロリン”


ム、レベルアップか!今のは無魔法レベルアップですな!


“無魔法Lv.5”


さてなんじゃらほい?レベル1がかたくなる、2がやわらかくなる、3がのびちじみする、4がぬるぬるする、だった。


”無魔法Lv.5 まねする“ 


まねする・・・擬態化ぎたいかということ?どの程度のクオリティなの?そう言えば、宝箱に擬態する魔物がダンジョンにいるというネット小説を読みましたな。ちょっと試してみますか。


“ボルちゃんよー、新しい魔法覚えたんだが、試していいか?”


「私に聞かなくってもあぶなくなければ大丈夫だぞ。で、どんな魔法なんだ?」


“無魔法Lv.5擬態化ミミックボディ!”


“擬態化されるものを想像してください”


あー、そうねぇ・・・やはり最初は宝箱、ですね!オーソドックスに木箱に角や辺を金属で強化した、鍵穴のあるアレ!


“ぴーぴーぴー!装備品のため擬態化できません。擬態化を終了します”


なるほど・・・装備品があるとこれは使えないようですね。あまり活躍の場はないかも・・・


「で、どうだったのだ?何も変わらないように見えるが?」


“ああ、装備品を付けているため失敗したっていってきた” 


「スネークちゃんの魔法も失敗することがあるのですね」


“そりゃありますがな。緑魔法だって金魔法だって失敗したことあるよ”


「私の場合、魔力制御がうまくできずによく怒られてましたねぇ。魔法の練習するときは外でやれって!」


“今はどうなん?ちゃんと制御できてるの?そう言えばハンナちゃんの魔法、我、一度も見たことがないと思いますが?”


「そうでしたっけ?火魔法使ってるところ、見てませんでしたっけ?」



・・・そう言えば、料理するときに使っていたような、使っていなかったような・・・水魔法も、エマさんに水あげてるところを見たような、見なかったような・・・


「それではちゃんとした防御魔法をお見せいたしましょう」


ハンナちゃん、ベンチから立ち上がって詠唱を始めた・・・




「水よ、水よ、が祈りを聞き、願いを叶え給え。願いを叶えた暁にはわれ魔力マナが願い満たすだけ受け取り給え。水よ、水よ、が盾となってわれにあだなすものから」


話なっげーな!


「守り抜け!泉蛟いずみづち!」


うぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!



ハンナちゃんから大量の水があふれだしたかと思ったら、あっという間に大蛇の形になってハンナちゃんを守るように蜷局とぐろを巻いている!ヘビまきつぼねと書いて、とぐろと読むのね!かっこいーーーー!ハンナちゃんが蛇好きなのはこの辺から来ているのか?それとも蛇好きだからこの魔法形態になったのか?・・・そう言えば、我、巻くほど体が長くない・・・orz



“ヴィン!それくらいにしておけ!あまり目立つと人が集まって面倒なことになる!“


「声は多分聞こえないから額金で連絡しないとな!」


額金通信を受けてハンナちゃんが、魔法を解除した。ハンナちゃん、したり顔で我を見る。




「どうですか、私の魔法は?火魔法でやると周囲を焼いてしまいますから、今回は水魔法だけにしますが?」


言外にすごいでしょー、ほめてほめて、と言ってますな。素直に称賛しときます。


“うん、すごかったね。火魔法もあんな感じなの?”


「水魔法は防御に使ってて、私の周りを守るように配置しています。火魔法は攻撃に使いますので、臨機応変になりますね」


「それにしても久しぶりにヴィンの魔法を見たが、以前よりもはるかに威力が増したな!これなら前回とは違ってうまくいくかもしれない!バウアーも力を付けてきたし、私も精進しないとな!」


「たぶん、スネークちゃんの出す水魔法の水のおかげだと思いますよ。アレを飲んでから、なんだか魔力が増えてる感じがするのです。隊長もそんな感じがしませんか?」


「そうだな・・・風魔法が、風結晶なしにスムーズに使えるし、威力も増している感じがする。町を出たら確かめてみるか」


「そうですねぇ~、あたしも魔力使えることになったようですし~」


あ、起きてた!それじゃあ、どうする?パン屋に行くか。一旦宿屋に戻るか?まだその辺をぶらつくか?それとも、ギルドに寄ってみるか?


「そうだな、ブロート屋に行ってもまだだろうし、宿に戻るのはちょっと早い気がする。ギルドは今からが込みだす時間帯だ。おっと、そうだ!大事なことを忘れていた。バウアー、道すがら肉屋を見かけなかったか?」


「あーオニク買いに行くんですねー?でもお肉屋さんは見かけませんでしたねぇ・・・」


「問屋どころか小売りもなかったですしね。ここはブロート屋さんに行ってみて聞いてみるのが一番早いかもしれません。もしくはその辺の人に聞いてみるか?」


「あまり基本人族を信用するのもな。そうだ。先ほどちょっとした臨時収入があったので二人にも渡しておく。この国と他の国の銀貨15枚ずつだ。私一人のリュックだとスペースをとるので君らのリュックにも入れておいてくれ」


「銀貨ですか・・・また微妙に使いにくい硬貨ですね」


「スネーク換算によるとゾヤゾーゼ1升瓶15本分だ!たったそれだけと思うか、ゾヤゾーゼが高いと思うのか、よくわからんが」


「銀貨一枚あれば家族がひと月ふた月は食べていけるんですよ~!ゾヤゾーゼが高いんですよ~!」




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