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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第3章 風の谷、ナウ危機!
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ドンさんはドワーフなのか?オーガじゃなくって?



「それじゃ袋はいらないわね。それじゃ、この用紙にサインして?受領証よ」


「これは、依頼者のサインは必要ないんですか?」


「んーーー、常時依頼なので、まあいいかな?それに、一度に物品を渡しても、対価が払えないしね。ギルド預かりにした方が、依頼人と冒険者双方にとって都合がいいから」


4人ともサインし終わった用紙を渡すと、更新されたギルドカードと銅貨一枚を受け取った。





「それにしても、昼間は全然人がいないんだな・・・」


辺りを見回すと自分たちの他には受付のおじさんとルナお姉さんしかいなくて静かだ・・・


「ま、いつもお昼はこんなものね・・・あの人が騒がなければね」


何か気配を感じたのだろうか?そう言った直後に上へと昇る階段から転げ落ちるようにして先ほどのゴリマッチョお姉さんが現れた。


「ちょっと、ドンちゃん!階段をまた壊す気?」


「あーーーーまだいた!スネークってのはお前のことかーーーーーーーーーーーー!」


ドンちゃん、ルナ姉さんの話も聞かず、我に向かって突進してきた。なんや、こいつも目が逝っちゃってるぞ!そして顔が赤い!赤鬼だ!この世界ではオーガやな!棍棒を振り回しそうやねん!なんでこいつがドワーフやねん?いやドワーフも棍棒振り回しそうだけれども!


我が呆けている間に、オーガドワーフ女が近づいてくる・・・時間がゆっくり流れて、ああ、我、食われるぅ・・・おいしく食べてね!ちゃうわい!そんなこと考えてたら、目の前にひょいとハンナちゃんの背中が現れた。両手で通せんぼをしておりますな!


「なんだてめぇ!邪魔するな!オレは後ろのヘビに用がある!」


「私達にはあなたには別に用はありませんが?スネークちゃんに用があるのなら、隊長のいない今は私を通してもらわないと困りますね」


「ほぉ~お、いい度胸してるな、ちびエルフ。ぶん殴られたくなかったらどけ!」


はい、ギルティ!力づくで要求を通そうとした時点で何も話すことはありません。しかし、冒険者ギルトの職員が、冒険者に乱暴狼藉を働いて、いいんですか?あ、本気で殴るつもりだ!まずい!もめごとにはできない・・・なら


“風魔法Lv.4空気壁エアウォール!”


ハンナちゃんの目の前で拳が止まった・・・同時にその手首を捕まえる人物が。


「あなた!小さい子に暴力振るうなんて、完全にいかれてますねぇ~」


エマさんや!エマさんが左手でその剛力を使ってぎりぎりと手首を締め上げている!


「貴様ッ!エルフのくせになんて馬鹿力なんだ!」


オーガドワーフ女、エマさんが自分の手首をつかんだ方の手首を掴んで握りつぶそうとする。


「はい、あなた、両手が塞がりましたね~、これでお終いですよ~♪バイバイ!」


左手で軽く相手の体を引き倒して、足を踏ん張り、右掌底で相手のあごに見事な張り手・・・崩れ落ちるオーガドワーフ女・・・


「すごい・・・ドンちゃんが喧嘩で負けるの初めて見た・・・」


「え~、私喧嘩をしたつもりはありませんよ~、悪いコにお仕置きをしただけです!」


きっぱりと言い切った!さすが、気は優しくて力持ち、未来の横綱や!





「だから、横綱って何なんですか~?」





「あちゃーーーー、遅かったか・・・」


階段を降りてきたのは、村長と、若いおじさん・・・おじさんサンサンよりは若く見えるけどおじさんだからおじさんだ。見たことある顔だな・・・って隣にいるお爺さんの顔に似てますな。世の中には自分に似た人が3人入るという・・・あれですかな?ことわざ的な何か?ですかな?


「えーとね、間違ってたら訂正してね?バドエルが人の話を聞かずにそこの冒険者に突っ込んでいって返り討ちにあった。間違いない?」


バドエルっつーのが、このオーガドワーフ女の名前か?あんたんところの職員、冒険者に狼藉を働くやからですぜ。どう落とし前付けてくれるんですかーーー!しゃーーーー!


「あちゃー、スネーク殿が怒っとる!これはダメだな!」


「え―、父さん、知り合いなんでしょう?仲裁してくれませんか?」


と、とーさん?倒産?ここは父さんが通さん!


「ギルドマスター?今、父さんっておっしゃいました?」


「言ったけど、なにか?ひとまず、ソレを二階の大広間に連れて行って休ませて、それから君たちにも話を聞くことにする。受付は、タルさーん、しばらく受付してくれるー?」


タルさんがやってきて受付席に座った。タルさんは寡黙だった・・・受付け、できるかな?


「それじゃあ、正規の人がランチから帰ってくるまでここお願いね?」


「あ、ボルドウィンという人が来るので、その人が来たら二階?にいくように伝言お願いします」


我らは、タルさん以外全員で2階の会議室へ向かったのだった。



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