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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第3章 風の谷、ナウ危機!
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剣での対人練習試合

あかつきの投稿・・・



夕食が終わり、皆でお片付け。我は手伝えないけどね。村長に訓練用の篝火かがりびを使うことを許可してもらったあと、ボルちゃんは早々に若手門番ズの訓練に入る・・・あ、その他の人は、皆が寝る体制になった後、我が赤魔法Lv.1入眠スリープで眠らせる・・・次の交代のポルちゃんとエマさんには次の交代時間の夜11時ごろ、(約三時間後ですな)に起きるように設定しようとした。


赤魔法Lv.1入眠スリープ!三時間後に起きるようにして!

ポーン!

変な音が鳴りましたな!

“三時間後に目覚めるように設定しました”

うむ、やはり目覚まし機能があったか!


残りの二人には6時間後に目が覚めるように設定した赤魔法Lv.1をかけておいた。これでよしと。





さてさて、どのような訓練をボルちゃんは若手門番ズに授けるのか・・・



ボルちゃんズ・ブート・キャンプの始まり~


「それでは、一度君たちの剣筋を見せてもらってもいいか?村長たちからどのように剣を使うように習ったのだ?」


「ボルドウィンよ~そんなことより勝負しようぜ!」


「あほか?ボルドウィン教官だろ!なんでお前はそんなに偉そうなんだよぅ!」


「あー、なんでも構わんよ。呼び捨てでもボルさんでもな。君らのことは名前で呼ぶ、いいな、ヴァッへ君、ヴェヒター君。君らの剣技はまだ見てないので、どの程度の物か興味があっただけだ。体力面は昨日見させてもらった。基本人族の若者にしては平均よりちょっとまし、くらいかな?」


「これで冒険者やっていけますかよぅ?」


「冒険者というのは、軍人とは違って勝てないと思ったらまず逃げることを考えてくれ。そのためにはずっと走り続ける体力が必要だ。その前に、必ず勝てるという計画を立てることが必要だな。つまり、剣技の前に作戦あり、というわけさ。無論、作戦がよくてもそれに伴う技量が必要だ。そのために君らがどのくらいの技量を持っているか知りたいわけだが?やって見せてくれるかね?」


二人は二人並んで二人が二人に倣った構えを見せ、そして二人同時に木剣を振る。


「うん、いい振りだ!その振りを100回同じように続けてみたまえ!」

我、剣を振る二人に剥ぎ取り用ナイフとせめて短剣をあげようと思います。あ、ハンナちゃんやエマさんの分も・・・どうせなら10本ぐらい作っとくか!手間は一緒だしな!まずは短剣。めだたないようなものがいいでしょう。


土魔法Lv.13土石変換アーストゥストーン・・・

石には鉄鉱石・・・

これ鍛錬しないといけないんだろ?我鍛冶師じゃないし・・・

黒曜石がいいか。今度は土魔法Lv.18石細工ストーンワークス・・・

刃渡り20㎝持ち手10㎝の短剣の出来上がり!一度に作れますな!今度は剥ぎ取りナイフ・・・

料理もできるくらいのやつがいいか・・・

刃渡り10㎝の片刃包丁を土魔法で作ってやった。ただしこっちは素材はクリスタルにした。よし、銘を入れておこう。ツチノコ印の短剣にクリスタルナイフの完成です!簡単に壊れないように


青魔法Lv.4祝福セレブレーション

“プップ~”

“どのような祝福を施しますか?”

“短剣には頑強さを、ナイフには鋭利さを十倍増しというのはどうでしょう?”

“パヤヤヤ~ン”


うまくいったね!黒い短剣と透明なナイフの出来上がり!できたものは馬車の荷台に積みこんで・・・さてと、ブートキャンプの方はどうなったかな?休憩してた・・・早くね?




「基本的に村長たちの訓練方法は間違ってない。冒険者を長く続けたいなら一日走り回ってもくたびれない持久力、剣を一日振っても型が崩れない握力が必要だ。そちらは自分たちで続けていってくれ。あとは対人戦、対魔物戦の経験だけが足りないだけだな。君らもそれが得たいのだろう?たった数時間、しかも三日ではどうにもならないとは思うが、やらないよりやった方がまし、というのも確かだ。0と1とではまるで意味が違うからな。スネーク!」


おや、お呼びですかな?


「まず、私とヴァッへが木剣で試合をする。そちらが私に一太刀浴びせれば勝ち。できなければできるまで、と言いたいところだが、疲れが見えたらヴェヒターと交代。後退している間は試合をしている間黙ってその様子を見ていること。それが終わったら対人は終わり。同じようにスネークを相手にした対魔物戦をやってもらう。条件は一緒、と言いたいところだが木剣を当てただけでは魔物は動き続ける場合が多いので、スネークの判断で止め時を教えてくれ!あ、そうそう、多少の打撲ならスネークが魔法で直してくれるので、対人の場合は痛みを恐れずに剣筋を見極めることを優先してくれ。対魔物の場合はどんな隠し玉が来るかわからないので考えながらも体が自動的に動けるようになってくれ」


アイアイサ~!


「それでは始めて良いかな?まずはヴァッへ、君からだ!」


「よっしゃ!やったるぞー!!」


意気込みだけはいいのよね、このコ・・・

カンカン!木剣同士のぶつかる音!


「ほらほら、もうへばったのか?ヘバッヘ君?」


「・・・ぜぇ、はぁ、くそ!聞いてやがったのかじいさんの嫌味!」


「それはもう!エルフ族は耳がいいからな!ほらほら、どうした!口よりも手を動かさないと死んでしまうぞ!それ!」


下から木剣を振り上げて、ヴァッへ君の木剣が弾き飛ばされる!勝負あり!


「交代だ!ヴェヒター!」


「おう!ヴァッへは休憩して俺らの試合を見てろよぅ!」


ヴァッへ君がこっちに来ましたな。我、先ほど作った石のテーブルに石のお椀を置いて、水魔法で水を出した・・・水魔法で出す水、ハンナちゃんはポーションって言ったけど、基本人族の人には効いてない気がするのだが・・・あ、飲んだ!うまいか?


「ぷはーーーーー!生き返った!それにしてもなんだアイツ!あせ一つかいてやがらない!どう思う、スネーク?」


“軍人だから鍛えてはるんじゃないんですかね?”


「ヘビに聞いてもわからんか!」


ああ、通訳がいないと意思疎通もできませんな!


「スネークは鍛え方が足りないと言ってるぞ!」


ええーーーー?そんなこと言ってませんがな!我、ブンブン首を振る!


「そんなこと言ってたのか、お前!くそー!ヘビに馬鹿にされてたまるか!」


馬鹿にはしとらんが・・・馬鹿なんじゃね?あ、馬鹿にしてた^^。




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