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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第3章 風の谷、ナウ危機!
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危機感ゼロの旅



朝、シュタイルハング村を出て数時間・・・右手は下り崖、左手は上り崖、わずかに下りの道が馬車でも通れるような幅でした・・・


崖を下りれば黒色土の森(我とボルちゃんはずっと崖向うの森と呼んでいたが、村ではこちらが正式名称らしい)があるのだが、一度大きく蛇行したところが人でも降りれる場所だったようだ。あとはまた崖道でございます。


しっかし単調な道ですなぁ。ふぁ~あぁ、欠伸あくびが出るぜぃ!我らは馬車の荷台に座っていた。三台の馬車に村からは四人、エルフが三人。馬車の御者をするのが三人必要で、村長とポルちゃんが最初と2番目の御者をしている・・・


そして、ヴァッへ君とヴェヒター君がそれぞれ村長とポルちゃんの横で御者見習いをやっている・・・最後の馬車にはボルちゃんとハンナちゃん・・・


そして我は荷台に乗っている・・・大いびきをかいて昼食後のシエスタを楽しんでいるバウアー関・・・何でこやつは飯食ったらすぐ寝るんだ?食い過ぎじゃねーか?むにゃむにゃ口元が動いてますな・・・


「まだ食べられますよぅ・・・」


まだ食べられますよう?もう食べられないですようの間違いでは?夢の中でも食ってるのか・・・寝ている新弟子は置いといて、御者としているボルちゃんとそれを見習っているハンナちゃんのところへ這って行く。




“なあなあ、ボルちゃんや!来るときこの道通ったんだよな?この道はずっとこんな感じで続いていくの?”


“そうだな、分かれ道もなかったし、ずっとこの調子だ”


“4日間も続くのか?夜も走りっぱなし?”


“いや、夜は暗くて危ないから少し道幅のあるところで野営だ。野営するところは川に降りるには便利な場所だな・・・いや、便利だから野営場所になったと言えばいいのか”


“野営というのは見張りとかをするのか?”


“当然だな!全員寝てたら盗賊や魔物に襲われてお終いだ”


“崖向うの森では随分と寝てたようだが?”


“あの辺りは魔物しか気にしなくてよかったからな・・・魔物除けのお香を焚いてただろう?それに、あの時はお前が先に見張りをしていただろう、交代時間になったら起こせと言ってなかったか?”


“見張りは一人でやるのか?”


“一人だと対処しきれない場合もあるからな・・・今回は二人一組だろうな。日が暮れるころに夕食、それから3時間交代が妥当なところだろう”


“ボルちゃんはいろいろ知ってるな・・・”


“軍属でもそれくらいは常識だ。潜入調査とかもやるから冒険者登録もしているぞ。登録したときに手引書が配布されるんだ。その中に詳しく書いてある”


“冒険者!村長たちも冒険者って聞いたけど、エルフでもなれるものなん?”


“人であればな。お前は無理だぞ!魔物・・・でもない、幻想生物だからな!”




ここで、隣で御者を、正確に言うと御者見習いをしていたハンナちゃんに食いつかれた。


“スネークちゃん!あなたは幻想生物だったのですか!それならそうと早く言ってください!うわわ~、私、幻想生物なるものを見たのは初めてです~!あ、ジャタクとらなきゃだわ!どこかに色紙ないかしら?”


ポーチの中を一生懸命あせくるハンナちゃん・・・ジャタクって何ジャ?幻想生物ってのは芸能人的な扱いなのか?だいたいなんなん?幻想生物ってのはよ?


“幻想生物は幻の生き物なのです!”


ふんがふんがと鼻息荒く言うセリフは、聞いたまんま見たまんまだった・・・読んで字のごとく・・・。ぜんぜん説明になっとらんがな!落馬とは何か?馬から落ちることです、みたいなもんじゃ!もっと説明、プリーズプリーズ!


“幻想生物は何百年に一度現れる生き物で、それが出現すると瑞兆だと言われています!”


“凶兆の例もあるけどな”ぼそっとボルちゃん不吉なことを!


“過去においてはフェニクスバードやクラウドペガサスがいますよ!”


いや、いますよと言われても・・・朱雀や麒麟みたいなもの?青龍や玄武、白虎とかもいるのかしらん?


“ブルードラゴンもいたな、そう言えば・・・”


ブルードラゴン・・・訳して青龍ですね^^。


“ブルードラゴンが出現すると国が滅び、新しい国が興るそうだ”


過去に現れた事例はともかく、幻想生物ってなんですのん?種族名に幻想生物って書いてあるだけで、普通の魔物と何が違うのん?そう言えば、う〇こまき散らし鳥が、我には魔石がない!とか言ってたな・・・


“なんと!幻想生物には魔石がないのですか?それは新情報ですよ!”


何やらメモを取り出したぞ!我が知りたいくらいじゃ!魔石って何なん?


“スネークちゃんは料理には詳しいのに、基本的な知識はないように思えますねぇ・・・?おかしい、絶対

おかしい!スネークちゃん、あなたはいったい何者ですか?”


ハンナちゃんも幻想生物についてはほぼ無知のようだった・・・鑑定!お客様の中にどなたか鑑定のできる方いらっしゃいませんか?


“そう言えば、ボルちゃんはステータス魔法使えるんだっけ?”話を逸らす我。


“ああ、あれはまだ自分自身しか見れないがな。レベルが高くなるとエルフ族でも他者のステータスをみることができるようになるらしい・・・まぁ私には無理だな、魔力が少なすぎる”


”ハンナちゃんは”ステータス魔法使えるのか?“


“私まだ未成年ですよ?使えるわけないじゃないですか!”


“誰かエルフでステータス魔法使える人いないの?”


“さぁ?聞いたことはありませんが・・・伝説の賢者なら使えるかも?”


“伝説の賢者って生きてるのか?”


“伝説の大賢者はどうか知りませんが、伝説の賢者はまだ活躍中ですよ。この前言いませんでしたっけ?パディフィールドという名前です。エルフの里を離れて暮らしているそうですが、どこに住んでいるかは明らかにされてません”


“すると、レベルの高い、会話のできる魔物か精霊じゃないと我のステータス聞けないのか”


“で、スネークちゃんはいったい何者かという私の質問には答えてくれるのでしょうか?”


“我も我のことを知りたいのじゃ!だからステータス魔法のことを聞いているのだが・・・だいたい我生まれてウン十日しか経っとらんのよ。ほぼ何も知らないのだ!”


「「う、生まれてウン十日しか経ってないってーーー!」」


ボルちゃんとハンナちゃんの声がハモった!うるせー!


「ちょっと待ってください!私がスネークちゃんのことを知らないのは当然として、隊長はなぜ知らないのですか?」


「いや、私も詳しくは知らないのだ・・・」


「だいたい隊長はだれからスネークちゃんを紹介されたのかな~?そろそろ教えてくれてもいいんじゃないですか?」


“おい・・・”


“ああ、もう隠しきれんな・・・”


ボルちゃんと我、お互いに頷き合う・・・  


“「実は・・・」”


「紹介した人は“孤光”のマルス・プミラ様だった?」


ばれてーら!



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