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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第2章 機動戦士ツチノコ
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スネーク酒とスネーク糖、あとジョッキ

書けたで投稿!



「スネーク殿・・・お、お前、井戸まで掘ってくれたのか・・・」


“ここで、酒を造るんなら水はいるだろ?”


何を言ってるんだ、こいつは?


「井戸を掘るのは大変なんじゃよ、この村には2本しかないんだ。一本は村の中央、もう一本は畜舎の近く。もうお前には感謝しかないな!あ、あと、井戸はいつでも使えるように外に出入りできて、貯蔵庫には入れないようにしてくれるとありがたい」


“それもそうね”


我、貯蔵庫の壁をドアの広さ分だけ開けて、ドアと井戸の周りを土魔法Lv.26土壁アースウォールで隠していく。屋根部分は土壁を緩やかに傾けながら伸ばし両方の壁がくっついたところで、土魔法Lv.13土石変換アーストゥストーン。完全に井戸が貯蔵庫から分離されました。あとは井戸の横の石壁を土魔法Lv.18石細工ストーンワークスでドアの広さ分開ける。


“これで、木製のドアを作ったら完成ですよ”


「おお、スネーク殿は仕事が早いな。ホルザに言っとく。感謝にたえんな、まったく」


これくらいで感謝してもらっては困るな・・・。まあこの水は落ち着くまで使えないけどな、ふふふ”


「スネークちゃんが不敵な笑いをしています!」




隣から老人たちがやって来た。


「村長、黒麦が予備の入れ物に入れても収めきれないんじゃが、どうするかね?」


“まだ余ってるんなら、こっちに持ってきてもらって、壺の中に入れてもらって!終わったら、お助けイモを収穫してきてもらって!”


「スネークちゃんは人使いが荒いですね!」


“働いた分、いい報酬がもらえると思いなせー!村長さんちで作業している人たちも集めてきて。剥いた干し柿は、ヘタ部分を紐でくくって日陰に吊るしておく!テーブルをさっさと片付けないと、お助けイモが来たとき作業ができないよ!”


さあ、本日のお仕事の佳境です!お助けイモがどんどんやってきます。手の空いている人たちには皮を剥いてもらっています。我は、黒麦の入った壺10個に水魔法Lv.3で水を入れていきます・・・桃の時と同じ要領ですな!あとは金魔法


”金魔法Lv.2分解“

“ン デデデデーン”

“何を分解しますか?”

“でんぷんをアルコールに分解して”

“プピピピピ“

ん?音が違うな!

“でんぷんに相当する物質がありませんでした。代わりの物をアルコールに分解します”


んーーー、でんぷんではなかったのか・・・セルロースとかを分解しちゃったのかな?できたら味見してもらえばいいか!こっちの仕込みはよし!


”お助けイモはどんどん皮剥いていって!“


皮剥いたら、金魔法を使います。

“金魔法Lv.1抽出”

“ン デデデデーン”

“なにをどうされますか?”

イモからでんぷんを取り出して

“テ・テ・テ・テーン“




まずはでんぷんを抽出。白い粉ができました。白い粉は小さい壺に入れてって。残ったイモは美味しくないが、栄養はあるハズ・・・牛さんヤギさんに食べさせて。さてどんどん行くぞ!と思ったら、エマさんが帰って来た。


「スネークさーん、イモ持ってきたよ~、お水頂戴!」


我、お疲れさまでしたと念じながら、水魔法Lv.1でお水をぴゅーッとエマさんの口に発射。


「うーん、うまい!もう一杯!」


うまかったらもう一杯行くよな!もう一杯飲んだエマさんは懐のポーチからお助けイモをゴロゴロと取り出す。村人一人が運ぶ量の100倍はあるな。ポーチ様様だな!それじゃまた行ってきて!なるたけ遠いところから運んできてちょ!エマさんはふたたびイモを収穫しに行った・・・


「あのエルフさんも地味に凄いな!」


“お助けイモを運べたのはポーチのおかげだけど、実は凄いのかもしれん。普通はあの一面を一人では収穫できないからな!”


エマさん、結局一人で7面分収穫してきた・・・村人よ、怠けてないか?品種改良をしたお助けイモからでんぷんを抽出した結果、壺200個分のでんぷんが出来上がった。我の見立てでは100壺分だったから、品種改良の結果2倍の収量が上がったようです。これはまた森から黒土持ってこないといけませんな。それはそうとでんぷんをショ糖に変換しましょう。


“金魔法Lv.2分解”

“ン デデデデーン”

“何を分解しますか?”

“でんぷんを糖に分解して”

“テ・テ・テ・テーン“


出来上がった白い粉・・・ゲッヘッヘ。どうです?旦那!いい出来でしょう?さらさらの純度100%ですぜ~


「ああ、ありがとうな、スネーク殿。どう感謝したらいいか・・・」


“感謝は”ボルちゃんにしてちょ。我はボルちゃんの従魔じゃけん!“


「・・・じゃけん!と言ってます。さすがスネークちゃんです」


“それで、できた糖はどうするの?”


「いくつか町に行って値付けをしてもらう。たぶんエルフさん達の馬を手に入れるには十分すぎるほどの値段が付くかな?あとは、村の魔道具の借金を返せるだけ返しておくさ。それから新産業を興す資金にするよ」


“もしお金余ったら、氷のできる魔道具買ったらいいよ。氷入れて冷えたエールを飲んでみなせい!おつまみにから揚げでも食ってみなせい!みんなこの村、来たがるで!税を取りに来た奴にも賄賂贈って見逃してもらえるかもよ、げっへっへ!”


「スネークちゃんが悪い顔して笑ってます!」


“あっと、そうだ!エール飲むならジョッキつくっとこぉっと!”


我、地面から土魔法Lv.13土石変換(ア―ストゥストーン)で石英石を作り出す・・・透明ですな!これから持ち手つきの大ジョッキを土魔法Lv.18石細工ストーンワークスでつくります。1000個も作ればいいか!そろそろエールもできたかな?これで試しに飲んでみそ!


村長が壺のふたを開けると芳醇な黒麦の香りが漂ってきます・・・

柄杓で掬い取ってジョッキに溜めて、あ、腰に手を当ててる!牛乳じゃないんだから!周りの大人たちも一杯ずつ飲んでます・・・


「・・・ぷっぱー・・・最高です・・・これ以上は仕事にならないからもう飲まない!」


満足していただけたようで結構でした! あ、ジョッキはどこかにしまっといて!ん?これも一部売り払う?ええよ、自分たちで好きにして!








後にこのジョッキのうちのいくつかがこの国の国王に献上され、賢蛇の王杯として国宝扱いになるのはしばらく経ってからのお話です・・・




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