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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第2章 機動戦士ツチノコ
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見てもわからぬ奴

ヴァッへ君視点ですやん^^



ボルドウィンのやつ、俺みたいにここに来るまでにくたびれた奴を入れないで足の遅い4人を村に引き返させやがった・・・オレがあの中に入りたかったぜ!くそ、あいつは体力の化け物だ!あいつの剣技が見たいがために勝負を挑んだが、オレは勝負するのにふさわしくないと思われたのか、その前段階で弾かれたようだ。くそっ!もう出発するのか!その前にこれを飲めだと?なんだこれ?体力が回復するポーション?そんなものがあるんなら早く出せ!オレ、エルフから渡されたカップに注がれた液体を飲み干す・・・はーーーーっ・・・なんだこれ?急に元気が出てきた。こんなの飲んで体力回復しやがってたんだな!


「言っておくが、昨日はこのポーションを使っていないぞ。今日は君らがあまりにへばっているためやむなく使ったのだ。これは私の任務に必要だからこれ以上は出せないがな。体力が回復したなら出発するぞ!」


確かにまた走れるぐらいに回復してる!そしてさっさと出発してしまったエルフ。俺はポルティエさんに聞いてみる。


「なぁポルティエさん、あの水ってなんなんだ?」


「あれは体力回復ポーションだな。しかも値段の高い奴!変なツボに入っとったのは水で薄めたんだろうが、それにしてもあの効き目か。おそれいったわ」


「ぽ、ぽうしょんってなんだ?」


「あら?おまえら、みせたことなかったっけ?固い透明な瓶に入ってる飲み物さ。体力回復用や魔力回復用、状態異常回復用といろいろあるんだが!」


「僕見せてもらったことありますよ。アルバンさんが使ってた。飲ませてもらったことはなかったけど、あれが体力回復ポーションなんですね!」


「ポーションは、安いモノでも低級冒険者の一日の稼ぎを吹っ飛ばすくらいの値段だからなぁ。俺も昔はお世話になったもんだ。ヴァッへもヴェヒターも、そろそろ村を出る時期だな」


「ポルティエさんよぅ、今の俺らで大丈夫かよぅ?」


「全然ダメ、とは言わんよ。誰でも初めはそんなもんだ。お前ら、成人して1年経ったし、体力もそこそこついたな。つぎはヴェルダーブーホにフレンデだな。特にヴェルダーブーホは体を鍛えなきゃならん。頭ばかり鍛えてもダメさ。偏った人間は冒険者は務まらん。一般的にはな」


こいつ、じじいのくせに走りながらしゃべるとかよくできるな・・・横目で見てたら


「お?ヴァッへはさっきからだんまりだが、もうへばったか?へヴァッへと改名するか?」


ガハハハハと笑いながら走ってやがる!


「しかしボルさんには早すぎてついて行けないよぅ。あれじゃ狩りの様子を見ることができないよぅ」


「むしろ俺らがいない方が狩りははかどるだろうな。お前ら気配を殺すことができないから、近づいたらガルスが逃げていくだろうて!」


「ポルティエさん、僕らはどこに向かってるんですか?」 


「そうだな・・・まずは水の流れる岩場かな?昨日のマウンテンディアはそこで解体したな。あと、この辺はゴブリンが出るが、びっくりしてむやみに攻撃するな。ここらのゴブリンはスネークのやつと仲がいいからな。人間には手を出さんようにスネークが教えたらしい。友好的だから、こちらから敵対することもあるまい」


「ゴブリン!ゴブリンがでるのですね!魔物見るの、初めてだ!」


「ま、運が良ければ、だがな!」








ポルティエじじいの言う通り、俺らが走った先には岩場があった・・・そこでボルドウィンがすでにガルスガルスを四羽も狩っていた。よく見るともう血抜きを始めている。


「今日は大収穫だな!それも持って帰らせるんだな!」


「いや、ちがう。これはこの辺に住むゴブリンたちに分けてやる分だ。ここにおいておけば、ゴブジ・・・ゴブリンのまとめ役が取りに来るそうだ。我らは先へ行こう」


キュ、休憩はしないのか?


「先ほど休憩したばかりだからな。ここからは山越えだ、少し速度を落とすから、息を整えて付いてきてくれ。ああ、道を覚えながらくるようにな!」


俺はヴェヒターを見る、道なんてあったか?


「ヴァッへは気づかなかったと思ったけど、今来た道は獣道なんだよう。それが時々分かれ道になってたから迷わないように目印を置いておいたんだよぅ」


「お、さすがヴェヒターだな!用心深くていいぞ!ヴェルダーブーホはどうだ?気づいていたか?」


「はい、もちろんです。でも目印がなくても僕全部覚えてるから大丈夫ですよ!」


「フレンデはどうだ?」


「道ができているのはわかりましたけど、ヴェヒターさんが目印付けたのは知りませんでした。オレ、いつもそういうことはヴェルダーブーホに任せてますんで」


「自分で一通りできるようにならないとだめだな!ヴァッへは猪突するだけが取り柄ではダメ!用心深さを身に付けないとボアはすぐに狩られてしまうぞ!」


あ、俺のことボア扱いしやがった!


「大丈夫ですよ、ヴァッへさん。ボアは突進力がすごいから、はまればすごい攻撃力です!」


なるほど!そういう見方もあるな!さすが、本好きヴェルダーブーホだ。よくわかってやがる!


「ヴェルダーブーホ・・・ナイスだよぅ・・・」


なにがナイスなんだ?よくわからん・・・



本日は・・・たぶんここまで。

お読みいただきありがとうございます。

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