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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第2章 機動戦士ツチノコ
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異世界お茶事情



我、水を大量に吐瀉し貯水池を満水にしておいた。ここはもういいかな?それじゃあ戻りますか。あ、村長に行っときますか。桃の林の向こう側にお茶の木が植わってますけん、食事の時に飲み物としてお茶を出すといいよ!


「・・・出すといいよ!と言ってます」


「茶の木はここらでは生えなかったと思っていたが・・・」


「なんでも崖向うの森で見つけたそうです。日の当たる南斜面のくぼ地だったのでは?」


“そう言えばさぁ、皆はごはん食べるときに、一緒に何飲んでるの?この辺お茶の木がないってんなら、お湯でも飲んでるのかな?“


“エルフ族なら森の中にある様々な香草を乾燥させて煮出して飲みますが・・・この辺はそうですね、食事の時によくラヴェンデューラを貰ってましたね。初めて来たときはサティヴァスをごちそうになりました”


“ラヴェンデューラにサティヴァス・・・名前知らないや”


いっか!知らなくても!茶ノ木の葉っぱ、たくさんいどけば、お茶を作れるんじゃない?ナニ、ハンナちゃんが知ってる!それじゃあやり方だけ教えとけばいいんじゃないの?我、金魔法で美味しいところだけ抽出できるから。他の二人にも葉っぱを摘んどかせなさいよ。そして、ハンナちゃんのポーチに入れておきましょう・・・


あ、種もいるかな?それじゃあいつもの緑魔法Lv.4成長促進プラントグロースで、幹には栄養を行かせずに花を咲かせて・・・ハイ、実が成りました~♪これも搾ったら油の原料になるんだけどね。これもポーチに入れといて。それじゃ、時間も経ったことだし、戻りますか。




村の、食糧貯蔵庫に戻って来た。入り口には黒麦藁が山と積まれていた。


「やー集まってきたね。これをいつもだったら1週間ぐらい乾燥させるのだが、スネーク殿よ、魔法でどうにかするのだろう?」


あー、ばれちゃいましたか!ばれてますよね!あれだけ魔法使いまくったから、そりゃばれますわな!我は、村長さんに貯蔵庫の中に入れてもらって、保存してある黒麦の状態を確認。この位の乾燥具合でいいのか。で、乾燥させたら藁と実を分離して実だけ集める・・・あ、藁も使い道があるのね。それじゃ、やりますか!


“金魔法Lv.1抽出”

“ン デデデデーン”

べートーヴェンですな!最初のン、は何ですかな?

“なにをどうされますか?”

黒麦から水分をほどほどに取り出して。具体的にはこっちの黒麦の実ぐらいにまで。終ったら金魔法Lv.2 分離で麦の実だけ分離して!

“テ・テ・テ・テーン“


麦藁が見る間に乾燥していったと思ったら、今度は黒麦の実だけがばらばらと一か所に集まった。それじゃこれを・・・この瓶にいれるのは村の人にやってもらって!ああ、そう言えばハンナちゃん、何か黒麦を入れるもの持ってる?


「こんなものでよろしければ」


ハンナちゃんがポーチから取り出したものは煮炊きに使っている大鍋であった。それじゃ、それに黒麦を貰って・・・あ、またポーチにしまえる?持って歩くの大変だろうし。我も、自分の背負子に黒麦を入れておきましょう。全部瓶に入れ終わった?どうですか、分量としては?村人だけで1年間分にはちょっと足りない・・・それではもう一度、収穫をしてもらいましょう。そう言えば、蕎麦は見なかったけど?え?蕎麦はもっと離れたところ?そうですか・・・んじゃ、黒麦だけにしておきましょうかね。それじゃあ、皆で村長宅へ集まれ~!


“スネークちゃんスネークちゃん。皆さんを集めてどうするつもりですか?”


“いや~暑い中働いたんだから、水分とってもらおうと思ってね”


“茶の葉を使うんですか?”


“いや、黒麦を使ってみようかと。黒麦をって・・・炒るっていうのは鍋の上で熱を加えることだよ、炒ってから水を加えると、飲み物代わりになるんです”


“なるほど、ヴァルガレとおなじことをするんですね?”





ヴァルガレがなんだか知らんけど、そういうことです、黒麦茶を召し上ガレ!




本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。


補足;

ラヴェンデゥーラ→ラベンダー

サディヴァス→サフラン

ヴァルガレ→大麦


異世界産物の名前に学名を時々使ってます。

ガルスガルスとか、ボスタウルスとかですね。


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