コミックス4巻発売記念SS 夏! 海! そして水着!
コミックス4巻が発売! 今回はカバーに最高に可愛い夏帆(&乳合わせしている玲衣さん)もいます! ↓からカバーを確認くださいね! そして拡散RP、引用RPいただけると助かります!
https://x.com/karuihiroF/status/1953658051325833526
……ということで8月の夏休み。俺たちは海に遊びに行くことを計画していた。
もちろん玲衣さんとなのだけれど、夏帆や琴音、雨音さん、それにユキも一緒に来るという。
「晴人くん……水着ハーレム!とか良くないことを考えてるでしょ?」
ジト目で玲衣さんが俺を睨む。今、俺たちは駅前の大型商業施設に来ていた。
そう、水着を買うために。
俺は慌てた。
「水着ハーレムだなんて考えるわけないじゃないか。俺が見たいのは玲衣さんの水着だけだよ」
俺の言葉に、玲衣さんは顔を赤くして「ふ、ふうん。そっか」とつぶやく。
そもそも水着ハーレムだなんて発想、俺は本当に考えていなかった。なのに、玲衣さんに言われて気づいてしまう。
夏帆も琴音も雨音さんもユキもみんな俺のことを好きなのだ。
たしかにハーレムと言えば、ハーレムなのかも……。しかも、みんな水着姿かあ。
想像しそうになり、俺はぶんぶんと首を横に振った。
俺がいちばん大事なのは玲衣さんだから、俺が揺るがなければいいだけのこと
玲衣さんがくすりと笑い、俺の手を握る。温かな手に俺はドキドキさせられた。
「じゃあ、晴人くんの目を楽しませるような、可愛い水着を選ばないとね」
「お、俺のことなんか気にしなくていいのに」
玲衣さんはきょとんとした様子で首をかしげる。
「何言ってるの? わたしは晴人くんが好きだから、晴人くんに見てほしくて水着を買いに行くんだよ?」
本気でわからない、というふうに言われて、俺は恥ずかしくなる。
そうだった。俺は玲衣さんの想い人なのだから。
「あ、ありがとう。えっと、すごく嬉しいよ」
「晴人くん、気がはやーい。それは水着を着たあとに言ってくれないと」
玲衣さんがくすくす笑う。
俺は赤面していると、「ほら、行こう?」と玲衣さんに手を引かれ、水着を売っている店へと連れて行かれる。
初めて会った時と比べると、玲衣さんはだいぶ積極的で、そして明るくなったと思う。
もし俺の存在が玲衣さんを幸せにできているのなら、嬉しいのだけれど。
店の中に入ると、周りはカップルだらけだった。俺たちと同じように海やプールへ遊びに行く予定があるのだろう。
みんなラブラブというかイチャイチャしているというか……。
玲衣さんも熱気に当てられたように、頬を朱色に染める。
「わたしたちもカップルに見えているかな……?」
「手をつないでるし、たぶん……」
「う、腕組みぐらいしてもいいかも……」
俺は玲衣さんの腕を取り、自分の腕と絡ませた。玲衣さんの胸が腕にあたって、ちょっと気になるというか、むしろ嬉しいけれど、大胆すぎたかもしれない。
だが、玲衣さんが「きゃっ」と声を上げ、嬉しそうにする。
「ありがと。晴人くんからしてくれるなんて嬉しい」
「どういたしまして。でも、水着を試着するなら、すぐに腕組みはやめなきゃかもだけど」
「じゃあ、帰り道もよろしくね」
いたずらっぽく玲衣さんが片目をつぶった。
玲衣さんは俺に好みの水着をいろいろ聞いてきて、俺は真剣に考えながら答える。
……ちょっと露出が大胆なビキニが多いのが気になるけれど。俺に見せるんだよね?
俺をどんな気分にさせたいのか……。
「じゃあ、まずは一つ試着してみるね」
店員に声をかけて試着室を借りる糸、玲衣さんが試着室へと消える。
衣擦れの音がして、玲衣さんが今、裸になっていると思うと……。俺は邪念を脳内から追い払った。
ところが、そんなとき、視界に女子高生が二人いるのを見つけてしまう。
夏帆とユキだ……!
玲衣さんの頼みで、二人には内緒で出かけたのだった。なんとなく見つかるとまずいというか修羅場な気がする。
堂々としていればいいのかと迷ったけれど、もし二人と合流したら玲衣さんとの二人きりデートはここで終わってしまう。
俺は焦って隠れる場所を探し……試着室へと飛び込んでしまった。
カーテンを開けると、玲衣さんがきょとんとした顔をしていた。玲衣さんは背を向けていたけれど、上半身は裸のようだった。
玲衣さんは肩越しに振り返ると、みるみる顔を真っ赤にして「きゃあ」と悲鳴を上げかけたので、俺は慌てて玲衣さんの口を手でふさいだ。
「れ、玲衣さん。夏帆たちが外にいて……」
それで玲衣さんも事情を察したらしい。
手を離すと、玲衣さんもこくこくとうなずいた。けれど、ジト目で俺を睨む。
「晴人くんのエッチ……」
「わ、わざとじゃないんだよ?」
「でも、エッチ!」
「玲衣さんとデートをしたいから仕方なく……」
そう言うと、玲衣さんは「そ、そっか」と満更でもなさそうに指先で銀色の髪の毛をいじった。
そして、玲衣さんは自分が上半身裸であることに気づいたらしい。幸い、俺は見ていないけれど……。
玲衣さんは俺の身体に胸をぎゅっと押し付けた。
「れ、玲衣さん!?」
「み、見ちゃダメ! こ、こうすれば見えないでしょ?」
「い、いや、むしろこの方が困っちゃうというか……」
玲衣さんも自分が何をしたのか気づいたらしい。かああっと耳まで顔を赤くして、頭から湯気が出ている。
そろそろ夏帆たちも通り過ぎた頃かもしれない。
「ご、ごめん! 玲衣さん」
「あ、晴人くん!」
俺は試着室から飛び出した。
しばらくして玲衣さんは水着をつけ終わったのか、ひょこっと顔を出した。まだ顔が赤い。
「あ、あの……着替え終わったけど……これ、恥ずかしいかも」
「玲衣さんならどんな服装でも恥ずかしいことないし、似合うと思うけど」
「う、うん……」
玲衣さんは試着室から出てくる。上下の赤いビキニでけっこう大胆な服だ。胸も下腹部も割とぎりぎり隠せている。
俺が上から下まで眺めると、玲衣さんは「は、晴人くんの視線がえっち!」と抗議する。
「いや、玲衣さんが可愛くてつい見ちゃって……」
「ご、ごまかされないんだからね!?」
玲衣さんはそう言いながらも、悪い気はしないという風だった。実際、玲衣さんの水着姿はめちゃくちゃ可愛い。
モデルみたいにスタイル抜群だし、むしろ国民的人気のグラビアイドルよりも可愛いような……。
けれど、一つ問題がある。
「玲衣さん……この水着はできればやめとかない?」
「な、なんで? やっぱり変だった?」
玲衣さんが不安そうに言うので、俺は首を横に振る。
「いや、すごくすごく可愛いよ」
「なら、どうして?」
「俺以外の男にこんな大胆な玲衣さんを見せたくないなって……」
俺が言うと、玲衣さんはぽかんとして、それからくすくす笑い出した。
「やっぱりこの水着、買っちゃうね」
「え?」
「でも、安心して。この水着は晴人くんの前でしか着ないから」
玲衣さんは女神のようなとびきりの笑顔で、からかうように俺に言った。
コミックス4巻は今回も最高に可愛く玲衣さんたちを描いていただいていますのでぜひぜひ! イチャイチャが大加速中です! ぜひぜひ続刊のためにも電子、紙いずれでもよいのでお買い上げくださいね~! 皆様の応援が力になります!
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