1章---4(推理というか直感)
そして 村井月子が その口から
次の言葉が発せられた。
「真相は 目の前にひらめくものよ」
と。
そう言って 「ついてらっしゃい」とも
いい歩き出した。
中川春は 「はぁ~」と半分
あ然としながら 村井月子の後を
ついて行くことにした。
村井月子は 黙ったまま淡々と歩いていた。
そして 村井月子と中川春が たどり着いたところは
学校の玄関手前の 花が何種類も植えてある
プランターの前だった。
そこまで来て 村井月子は こう言った。
「さあ中川さん あなたの筆箱はきっと
このプランターの 花の中に
落ちているはずだわ。
ちょっと 少し探してみましょう」
そう中川春に向かって 言い出していた。
中川春は おもわず
「先輩 村井先輩 何の根拠があって
このプランターの 花の中に
わたしの筆箱があると 言っているのですか?
どういう理由で」
と 言ってしまった。
村井月子は 確かに 何の説明も
していなかったわねと そう言いながら
こう続けた。
「ここの玄関手前のプランターの花の中が
今までの話を聞いた限り 一番可能性が高いと
思ったからよ。
なぜならば 校門で見たときはあった
赤い筆箱が 校内に入ってから
無くしたってことは つまり目立ちそうな
赤い色の筆箱ぐらいの大きさが
目立たなく落ちていても 不自然
じゃないとこって ことよね?
このプランター見てご覧なさい。
けっこうな種類の花が 咲いているじゃない。
だからこそ この花たちが カモフラージュに
なって 目立ちそうな赤い筆箱が 落ちていても
誰も気付きにくいと 思ったからよ。
さあ 中川さん 一緒にちょっと探すわよ」
そう言って 有無を言わさずに 一つ一つの
プランターを 見てまわっていた。
そうしたら 本当に村井月子の言う通り
ちょうど赤い花のところから 赤い筆箱が
見つかったのであった。
それを見つけた 村井月子は 得意そうに
胸を張って こう言った。
「やっぱりね。やっぱり真相は 目の前に
開けるものなのよ」
と。




