1章 - まだ未熟な女子探偵 ---1(探偵と助手の出会い)
まだまだ未熟な 女子探偵の
村井月子ではあったが
その人望というか 千見性を
見込んで 助手になった 女子高生がいた。
その女子高生は 北高校 1年4組の
中川春という 普通に元気な
高校生だった。
助手とは言っても まだ助手になって
半月しかたっていなかった。
中川春が この北高校に 入学したときに
運命の出会いを きっかけにしたのが
そもそもの始まりだった。
そのきっかけの 出会いとは 入学式の当日に
中川春が 筆記用具を無くしてしまって
困っていた。
そのときに 本当にたまたま 今度
入ってきた新入生は どんな生徒が
いるのだろうかと 思っていた村井月子が
たまたま そのときの 中川春に
出会ったのだった。
そうそれが 運命の出会いという
ものだと思われた。
村井月子が 新入生の中でとくに
困ってそうな 中川春を 見つけて
こう話しかけた。
「ねえ そこの新入生さん。
何か困ってそうね どうかしたの」
と 村井月子の好奇心を くすぐる探偵としての
予感が そう言わせた。
そう言われた 中川春は
えっ どうして困ってるの わかったんだろう。
確かに 顔に出やすいとは 言われるけど
初対面の人に 困っているのが わかるなんて。
そう思って
「どうして わたしが 困ってるの
わかったのですか」
そう言うのが 精一杯だった。
そんなことを 言われても 探偵を
自負している 村井月子は
「新入生さん。 とりあえず落ち着いて。
あなた 希望に満ちているというよりは
ちょっと そわそわして しかも
ちょっとだけど 不安そうにしているから
わたしの探偵としての 勘が
今 あなたが 多分困っいると
思わせたのよ」
そして あなたは 何でも顔に
出やすそうねとも 村井月子は
付け加えたのだった。
そう指摘された 中川春は
思わず こう言った。
「へぇ〜 すごい。
なんてすごい 人なんだろう。
凄すぎて 驚きです。
確かに 今 筆記用具が見つからなくて
困ってます。
いったい どこにいって
しまったのかしら・・・」
そう困り果てていた。