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ハートの燃えたぎる俺は、頭が3つあるシベリアンハスキーとタイマン張りました。

「グォー!」




 タクシーを求めて草原を歩いていると、なんかデカい犬みたいな奴に吠えられた。




 犬っつってもあれだぞ? なんか顔3個あるし、なんか4mくらいある。




 で、なんか毛とかグレーだし多分犬種はシベリアンハスキーだ。




 グレーでデカい犬っつったらシベリアンハスキーしかいねぇもんな。




「グォーてお前、俺ぁあれだぞ? 犬は好きなんだぞ? だからおめぇ、んなビビんなくたってよぉ」




「グォー!」




 ガチン!




 差し出した手を噛まれそうになって慌てて引っ込める。




「テメェ、俺ぁ動物好きだから犬殴ったりはなるべくしたくはねぇけどよ? あんまおいたしてっと知らねぇからな?」




 ムカつきながらそう言ってやると、左の顔が返事をする。




「ふむ、人の子よ? 我に恐れをなさぬとは、ただ愚かなのか、それとも“選ばれし者”なのか、測りかねるところだ」




「はぁ? だから俺ぁ動物好きだっつってんだろ! そんな俺が犬っころにビビんわけねーべ?」




「……わ、我、け、ケルベロスに向かって犬っころだと?」




 ピコン!




 若干引きつった顔の犬っころの横にまた黒い板が現れる




【ケルベロス】


レベル:666


力:1250


体力:2666


素早さ:888


知力:250


精神:6666


運:1111


スキル:妖魔炎・状況再現波・アッシュボム・チン○ン(ユニコーン級)





「おっと、ま〜た忍者かよ? ……えーっとテメェ、ケルベロスっつー名前なのか? 悪りぃな犬っころとか呼んじまってよ? しっかしケルベロスっつーのもなんかなぁ……、ケーちゃんでいいか?」





「わ、我がケーちゃんだと……?」




「んだよ、気に入らないのか?」




 ったく、最近の犬っ頃ってのは喋れることにもビックリだが、こーもワガママとはなぁ。




「わーったよ、もっとカッケーのがいいんだべな? ならよ? ケー太郎ってなぁどーだ? 喧嘩強そうじゃねーか?」




「そのようなことを言っているのではない!」




「じゃあケーちゃんでいいじゃねーか!」




 なんかだんだんムカついてきたぞ。なんだよケーちゃんしつけぇんだよ。




「そうではない!」




 そう言うとケーちゃんは雄叫びをあげる。




「いいか、人の子よ。我は冥界の番犬ケルベロス。主君の名の下に、たかだか人の子風情に軽く見られるいわれはないのだ」




 ……なるほどねぇ。




「……なるほどわかったぜ」




「わかってくれたか」




「おう、よーするにケーちゃんはよ? 喧嘩売ってんだべ? 俺によ?」





「……人間風情が」




 喧嘩を売ってることを指摘してやると、ケーちゃんは鋭い視線を向けてくる。




 ふっ、いい目してやがる。嫌いじゃねぇよ、そう言う奴はよ。




 けど……。




「まっ、さっき言ったとーり俺ぁ動物好きだかんよ? ちゃんと怪我はさせねーよーにすんから、安心してかかって来いや!」





「グォーー!」




 三つの顔が一斉に吠えながら飛びかかってくる。




「……上等!」

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