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ガキの頃から動物が大好きな俺は、オッサンの主要部に小さな象さんを発生させてやりました。

「ちーっす! レベル1モンスターでーす♡」




 ニヤリと笑ってゴブリン仕様の棍棒をホームラン予告よろしく先頭の鎧ヤローに突きつける。




「お前、自分が何をしているかわかっているのか?」




「は? テメーこそここがどーいう場所かわかってんのか? おめぇもケーケン値が欲しーんだろ? とりあえず俺をぶっ殺しとけ? な? 悪いこと言わねーからよ♡」




 ニヤついた笑みを崩さぬまま棍棒で野郎の兜をツンツンしてやる。




「……ぐっ」




 おっ、ムカついてるムカついてる。


 


 多分こいつら、ここを運営してる会社の社員とかなんだろう。




 もういい加減ここで客を追い返すのにも飽きちまったし、イケイケでいってやろう。




「……まぁいいからよ? かかって来やがれ!」




 そう声をあげると同時に、左の掌の上に光の球を出現させる。




「うぉっ! ……なんて魔力だ!」




「こ、これでレベル1だと?」




「騙されるな! それは俺たちを油断させる罠だ!」




 鎧どもは口々に台詞を吐きながら後退する。




 どうやら俺の魔力って奴は平均と比べて結構強いらしいと見える。


 


 ま、さいたま最強な俺はステゴロだけでなく、魔法も強いのか。




 ま、ホントは手からビームみてぇの出すとか少年マンガみたいでダセェからヤなんだけど、使ってみるとなるほど便利だ。




「うるせーってんだよ! ニョド・パオン!」





 言いながら俺は左手の光球を先頭の鎧ヤローに投げつける。




「う、うわぁーー!」




 光は鎧にぶつかると一層強く煌めいたあと、緩やかに消えていく。




 光が消えた後にはぶっ倒れた鎧ヤローの姿。




「た、隊長が死んだ!」




 いやいや殺してねーし。




 ……ったく失礼なやつらだな。いくら俺が喧嘩ばっかしてるからって相手殺したことなんかねぇってんだよ。




「う、……うぅ」




 うめき声と共に隊長がゆっくりと立ち上がる。




「た、隊長!」




 そう、魔法の便利なところはその多様性にある。




 ゲームに出てくるやつみたいに、燃えたりビリビリしたりと物騒なやつばっかじゃないのだ。




 さっきもセンセーをハゲさせてやったし、念じれば大抵のことは出来る。




「……あれ?」




 隊長は不思議そうに全身を手で触る。




「な、何もなってないぞ?」





「……ふっ、チン○を触ってみな?」




「なんだと⁈」




 言いながら隊長は股間に手を突っ込む。




「……ん?」




 そして隊長は後ろを向き、ズボンをずらして覗き込む。





「う、うわぁあーー!!」





 そして隊長はビクンと海老反りになった後、仰向けにひっくり返る。




「こ、これは……」




「た、隊長!」




 そんな哀れな隊長をら覗き込んだ部下達は一様に哀れみの顔をする。




「ぞ、象だー!」





 本来ならチン○が生えている場所には、つぶらな瞳の小さな“象”さん。




 もちろん俺が“チン○が象になる魔法”を、かけてやったからだがちょっと失敗。




 アニメっぽい可愛いやつにしようとした結果、アニメチックな瞳なのに元々存在するその“部分“のシワシワかんがリアル志向なクオリティを醸し出し、なんとも不気味な象さんになっちまった。




「ふっ、どうだ? 普通に生活を送るには支障ないが、これからテメーは女に惚れるたび、ワンナイトラブのチャンスが訪れる度、それに邪魔されるだろう。『……でも俺のチン○象だしなぁ』ってな!」




 ビシリと言い放つ俺に、部下達は口々に言う。




「な、……なんて酷いことを」




「くっ、月一回のお姫様コスプレ風俗を生き甲斐にしている隊長になんてことを!」




「うわぁ! やべぇよぉ! オナ○ー! オナ○ーは出来るのか? 隊長からオナ○ー奪ったら発狂しちまう!」




 ……こいつらのリアクション、親しみやすさMAXだなおい。こういう奴らは嫌いじゃねぇ。こんな出会い方じゃなけりゃダチになれたかも知れねぇな。


 なんて思うと少し悲しい気もするが、今は仕方ない。




「……う、うぅー」




 うめき声を放つ隊長はまるでゾンビのように焦点の合わない瞳で真っ直ぐに俺を見てくる。




 よし、ここで交換条件だ。




「ま、俺の言うことさえ聞いてくれりゃ、すぐにでももと……」




「うぼわぁーー!」




 隊長は口から泡、両手から魔法を撒き散らしながらこちらに突進してくる。




 ……そうだった、人間は追い込み過ぎると話を聞いてくれなくなるんだった。

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