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元気だけが取り柄の俺は、ウジウジしてしまって申し訳ないと強く反省しました。

「はぁっ、……はぁっ、……はぁ」




 魔法を打ち尽くしたエバハン先生は肩で息をしながら立ち尽くしている。




 その魔法は全て俺に向いていたが、俺は昨日まで実はしていた魔法の修行で会得した【スチルニウムシールド】で全て防いだため無傷だ。




「ちょ、ちょっと待ってセンセーよぉ……」





卍卍卍




「……おお、髪の毛! 毛根! うぉおおお!」




 自分の頭皮を掻きむしりながら叫ぶセンセーを見て、俺は苦笑する。




「ま、その毛根を消し炭にされたくなかったら今日のところは帰ってくれ でないとまた……」




「……っ! そ、そうだな、帰る帰る!」




 俺が言い終わる前にセンセーは手をシュタッとあげて去っていく。




 やっぱ人間、理屈とこ信条よりも、物理的なことの方が大事なんだな。




「わ、わたしも帰るね?」




 先程まで一連の流れを唖然と見ていたシビコも顔を引き攣らせながら手を挙げる。




「おう、けーれけーれ!」




 


 ま、センセの毛根もなんか上手いこと治せたし、上手いことビビって帰ってくれたし、結果オーライだ。




 ……そりゃあよ?




 本気で魔物達を思いやる俺を見たセンセやシビコがよ?




「タケシくん、君はそこまで本気で……、私が間違っていた!」




とか、





「タケシくんってそんなに優しかったの? ……好きになっちゃいそう♡」




 みたいな感じになる期待を全くしなかったかと言われりゃ嘘になるし、魔物ってのをこいつらがホントーに軽視してんだなってわかったのもやっぱ凹む。




 けどよ? 俺ぁバカだからさ?




 目の前にあることに、心が動くままに、アクセル全開のままぶっ込んでいくしか出来ねぇんだよな。




「……くーん」




 膝の上に乗って来たバジリスクのバー吉の眼を覗き込む。




 けど、それもよ?




 俺がこーやって頑張ってるから、こいつらがまだ生きていて、こんな顔が出来る。




 だから俺は間違っちゃねーんだって、俺はカッコいいことをやってんだって、そう考えるのは単純過ぎんのかな?




 ーーーーいや、やめとこう。




 センチんなるにはまだ早い。




  どーせ今の俺にゃ、こんなことしか出来ねーんだ。




 せめて全開で、強く、タフな男でいよう。




 ガチャリ、と音を立ててドアが開くとそこには鎧を着たガタイのいい奴らが3.4.5人と杖を持った魔法使い風が10人くらい。




「……なるほど、そろそろ本番か」





 俺はバー吉を優しく床に下ろす。




「危ねぇからよ? さっきの洞穴に隠れときな?」





 さ、とりあえずやるか。

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