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ちょいと鈍感な俺は、メッセージウィンドウをプンプンさせちゃいました

「ふぅ、……しっかしなんだ? すげぇな」




 辺りを見回すと、そこにある家具、壁紙、絨毯どれをとってもインテリアに詳しいわけでもない俺が見ても高いやつだってわかるようなものばかり。




「そうだな、……流石は一流の学院といったところか」




 先程教室で自己紹介だけをした俺とケーちゃんは、そのまま授業には参加せずに寮の部屋に案内された。




 この学院は全寮制らしく、生徒全員に部屋が与えられちゃいるらしいのだがこりゃ……。




「学費高そうだな」




「主人よ、お主、……まさか貧乏なのか?」




「いやぁ、金はあるっちゃあるんだけどよぉ、外国のやつが」




 言いながら俺は一部だけ鞄に移しておいた大量のコインを取り出し見せてやる。




「こ、これは! 金貨がこんなに!」




「だべ? やべーだろ? なんての? “マオーのクリスタル”とかいうやつ換金したらいきなし空から降って来やがってよ?」




「ま、……魔王のクリスタルを換金しただと⁉︎」




 ケーちゃんがびっくりしたように叫ぶ。




 うるせえなぁ。




「んだよー、俺ぁ別にクスリにもタルにも興味はねーんだよ。そりゃ、クリ○リスだったら超好きだけどよ?」




 なんつったらちっと下品すぎっかも知んねーけどまぁバカの言うことだ、許しておくれ。




「……ああ、頭が痛くなって来た。ちなみに“魔王のクリスタル”はどこで手に入れたのだ」




「なんかこう、青くてでっけー鳥ぶん殴ってやったら落としていきやがったんだよな? あれ、どこいったっけか?」




 そっか、なんか【収納フォックス】とかいうキツネヤローがかわりに預かってんだっけか?




「おい! ニンジャヤロー! 収納フォックス出せ! フォックスよぉ! わかんだろ?」




 ピコン!




 俺が空中に向かって怒鳴りつけると、黒い板が空中に浮かび上がる。





【フォックスではなくボックスです! そして私は忍者ではありませんしヤローでもありません~、カワイイ女の子ですぅ( *`ω´)】




 そして文字を表示しながらも黒い板は小刻みにプルプルと震えている。




「わかったわかったそんな怒んなよー、とりあえずまあそのボックス的なやつ出してくれよ?」




 ピコン!




【収納ボックス(*`へ´*)】


・空っぽ♡





「あれ? なんか鳥の爪みてーなのなかったっけか?」




 ピコン!




【知らない(*`へ´*)】




「いや、ごめんて!」




【つーん(*`へ´*)、ていうかアイテム全部売ったじゃないですか、バカなんですか?】




 あ、そーだった……。




「しまったなぁ、でもお前覚えてんべ? あの青い鳥の名前よぉ?」




 ピコン!




【なんか偉そうでやだ(ㆀ˘・з・˘)】




 くっ、……こーの忍者すっとこどっこいがあ。




「た、頼むよぉ、もーお前とか言わねぇからよ?」




 それでもここで手を合わせて謝っちゃうあたり、俺ぁ女にゃ甘ぇーんだろな。ホントに女かは知らんけど……。




 ピコン!




【……しょーがないなぁ。グリフォンです】




「あ、そーそー、なんかそう! グリフォンとかいうやつだ!」




 言いながらケーちゃんの方を見ると、口をあんぐりと開けて目が(・_・)って感じになってる。




「お、お主幻の怪鳥グリフォンと遭遇したのか? え? というか殴った? え? そして【メニュー】だけでなく【アイテムボックス】のスキルを持っているだと? ……わ、我は一体何から突っ込んでいけばよいのだ」





「まーまーケーちゃんよぉ? 俺が強すぎてびっくらこいてんのはわかるけどよ? とりあえず腹減っちまったし飯いこーぜ! さっき廊下に食堂あったろ?」 




「……もう好きにしてくれ」




 ったく、何怒ってんだよもう。

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