2話 ワオイグ
綾一、やっとワオイグに着いた。
作者、やっと書きあげた。
「着きました。ここが『ワオイグ』ですよ。」
最初に出会った第1異世界(?)人のティグさんに
案内されて、『ワオイグ』という街に着いた。
見た感じでは、RPGで言う、はじまりの街
みたいな雰囲気がある。
そういえば、とティグさんは袋から5〜6枚くらいの金貨を渡してきた。
「これで飯でも食べてくださいね。
私はそろそろ行きますんで。」
と言い残し、そそくさと大草原を走っていった。
…待てよ。
異世界モノってたしか、
金貨が最も価値があるんだっけ…………………
それを…1.2.3.…7枚もくれるって、
どんだけ金持ちなんだよ
あの人頭ケガしちゃったのかなって
正直思っちまったじゃねぇかよ
金持ちなら先に言ってくれよぉぉぉ……………
…とにかく、まずは異世界モノの定番である、
ギルドに向かおう。そこで冒険者登録か
何か済ませば大抵の場合どうにかなる…はず。
こうして俺は、近くのおばあちゃんに道を聞き、
やっとギルドに着くことができた。
ココに着くまでに、数多の定番に出くわした。
耳がとんがってるエルフとか
モンスターを肩に乗せてる人とか
そういえば、髪の色も水色とかピンクとか
いろいろいたなぁ…
あと普通に奴隷とか存在するんだな
なんか奴隷市場みたいなのがやってた覚えがある
と、いろいろ見たものを思い出しながら、綾一は
ギルドの扉を開けた。
ギィィ…………………。
開けた途端、顔が強面の男達に睨まれた。
……………………ギィィ。
「……………………………………………………」
無理無理無理無理無理ぃぃーーーーーーー!!!
※この後、中にいた強面の男達が出て行くのを
ずっと待っていた綾一でした。
ギィィ…………………。
強面の男達が去ったのを確認し、
胸をなでおろすと
受付の(モテそうなほど)綺麗なエルフの女性が
声をかけてきた。
「いらっしゃいませ〜!
飲食は左の座席へ、冒険者登録は
右のカウンターからどうぞ〜!」
そう言われて、迷わずカウンターに向かった。
カウンターには、
優しそうなエルフのおじさんがいた。
ほかの職員はみんなエルフだった。
ここにはエルフしかいないのか…?
そう思いながらエルフのおっちゃんに、
「すいません、冒険者登録をお願いします。」
「それじゃあ、名前を書いてくれ。」と、
紙とペンを渡された。
葛城 綾一と書こうと思ったが、流石にちょっと
ダサく思えてきたので…………………
サラサラサラサラ…
「ふむ、『リョウ・イナミルス』と言うのか。」
いい名だな、と以前ゲーム内で使ってた
ユーザー名を褒められ、
照れていた綾一改めリョウにおじさんが
6つの武器をカウンターテーブルの上に置いた。
「これらは新人へのサポートみたいなもんだ。
この中から1つプレゼントしてやろう。さあ、
じっくり考えて選ぶんだな。」
テーブル上に剣、斧、槍、弓、ナイフ、魔法の杖を1つ1つ説明した後に微笑みながら言った。
むむむ、初期武器を選べるだと…⁉︎
今まで初期武器は剣しか選べなかったのに!
これ、2つ貰えないかなぁ…………………
悩みに悩んだ結果、慣れている剣にした。
剣といっても初期武器だから
ショートソードなのだがその辺は我慢しよう。
「武器も決まったわけだし、
最後に職業を決めるぞ。とりあえずこの水晶に
さっき名前を書いた紙を乗せてくれ。」
俺は言われた通りに水晶に紙を乗せた。
すると紙がフワーッと浮き、水晶から淡い線が
紙に刺さった直後、職業と思しき単語が3つ
浮き上がってきた。
「え〜と、『冒険者』と『傭兵』と『荒くれ者』しか選べないが…………………どうする?」
いや、少なくね?
それって冒険者しか普通選ばないやつじゃん。
「…冒険者でお願いします。」
こうして、俺リョウ・イナミルスの
異世界での人生をスタートさせた。
…それを影で見ていた1人の少女がいた。
「…………………もしかして。」と言うと、その
少女はリョウに知られないように去っていった。
作者)綾一ぃ、頼むから異世界で迷惑
かけるなよぉ…………………