第9話「裏切り」
第9話「裏切り」
「…まぁ、今日はこの辺で終わるか」
オークを狩り終え俺達は帰ろうとする。
「………」
「どうした?クリス」
「い、いえ!なんでもありません!」
なんか様子が変だ。まぁ俺ならなんでも解決できるしいいか。
「…じゃあ今日はこの宿に泊まるか。クリスも冒険者に慣れるためだ。我慢しろよ?」
「はい!頑張ってゼロ様に相応しい女になります!」
そんな頑張っても結局断るけどな。
「じゃあ俺はこの部屋で寝るから。なんかあったら俺を呼べ。サクラと黒丸もな」
「「「おやすみなさい」」」
「…ふわぁぁぁ」
眠いなぁ。てか眩しっ!カーテン閉めろよ…
「ゼロ様!大変です!」
どうしたんだろう。
「ご主人!外に兵士が…見た感じ2000はいるよ!」
何しに来たんだろう。
「おい!お前ら!国王がお呼びだ!ついてきてもらうぞ!」
不法侵入で訴えよっかな。てかクリスどこだ?
俺らは馬車に乗せられ王城まで連れていかれた。
「…クロノ、何の用だ?」
「何の用だではないわ!この罪人め!」
「は?」
なんの事か分からない。サクラと黒丸にも視線を送ってみたが2人とも状況が掴めてないようだ。俺もだ。
「俺が何かしましたか?」
「シラを切る気か!お前は昨夜クリスを襲っただろう!クリスから聞いたぞ!」
は?何言ってんだこのジジイ。
「いくら婚約したからと言って嫌がっているのだから男として引くべきでは無いか?!」
無駄に声出すなよジジイ。
こんな無意味な話をしていると奥からクリスが出てきた。
「おいクリス、なんとか言えよ」
俺はクリスが仕組んだものだと考えている。てか顔的に100%そうだよ。なに誇らしげにしてんだよ。
「…昨夜、ゼロ様が私を…嫌だと言ったのに…」
クリスは涙を流しながらそう言った。
「ゼロ!今すぐ処刑だ!この場で首を差し出せ!」
面倒くさっ。どうせお前らが恥をかくのに…
「いいよ、さっさと首落としてみろよ」
そう言うと俺に兵士が近づいて来た。そして剣を俺の首に勢いよく落とした…が、俺の首は落ちることは無く、逆に剣の方が折れてしまった。
「…所詮こんなものか…」
「貴様っ!今のは国家反逆罪と見なすぞ!」
うるさいジジイだなぁ。サクラが引いてるではないか。おい待て黒丸何笑ってんだよ鱗剥ぎ取るぞ。
「王様ー。自分はもうこの国を出ていきます」
「おい待て!私はまだきs…」
「…よし」
「「よしじゃない!!」」
瞬間移動した瞬間2人にそんなことを言われた。
「これからどうするんですか!どうやって暮らすんですか!」
「僕達の国でも作ろうよ、ご主人なら簡単でしょ?」
「あー待て、静かに」
どうしようかな。とりあえず黒丸の言うとうり国作ってあの国滅ぼすのもいいな。
「よし、国作るか」
「ゼロ様…軽くないですか?もう少し緊張感というか…」
「ご主人にそんなものあると思う?」
「あっ…」
おい「あっ…」じゃねぇよ。何察してんだよ。別にいいじゃないか強いことに越したことはないんだから。
「じゃあとりあえずこの国から離れよう」
1日2話投稿は神の所業