第26話「神との戦い」
特別回的な感じで読んでください
第26話「神との戦い」
次の日、私はゼロ様と教室へ向かった。
だが、教室へ入るとそこは不思議な空間に変わっていた。
ここが何処か、感知できない。
「ゼロ様…」
「…何か来るな」
ゼロ様がそう言うと、正面から天使のような人が高速で飛んできた。
「わっ!」
その人は私達の正面で止まった。
「あの…」
《光魔法-審判》
《闇魔法-消滅》
その人はゼロ様に攻撃魔法を防がれて少し嬉しそうだった。
それにしても反応できない速度の魔法だった。ゼロ様がいなかったら私はここで死んでいただろう。
「はぁ…まず、お前は誰だ?」
「フッ、僕は破壊神というやつだよ!」
「は?」
「どう?どう?驚いた?」
ゼロ様が混乱しているようなので私が話す。
「あの、どうしていきなり攻撃してきたのですか?」
「いや創造神様に強いやつがいるって聞いてさー闘いたくなったんだよ」
「…ひとついいか?」
ゼロ様が口を開く。
「なんでお前光魔法使えるの?」
ゼロ様が不思議なことを言う。神なのだから光魔法を使えるのは当たり前。
それどころかほとんどの神が全属性を操るのだ。
「それは僕が神だからだよ」
「あー、この世界じゃ当たり前なのか…」
ゼロ様はうんうんと頷いた。
「じゃあそろそろ始めようよ!僕は戦いたくてうずうずしているんだ!」
「いいよ、早くしろ」
《闇魔法-死球》
破壊神が放った黒く禍々しい球はゼロ様にゆっくりと向かっていった。
そしてそれがゼロ様に触れた時、その球は急に消え去った。
「…は?」
「じゃあ俺から行くぞ。《雷魔法-雷神》」
「ぐぁぁぁぁああぁあああぁぁあ!!」
その魔法は破壊神を中心に大きな雷を落とした。その雷はその名の通り雷神のようだった。
「はぁ、はぁ、はぁ。何故…お前には魔法が効かない」
「うーん、魔法って言っても攻撃魔法しか無効化できないぞ」
「それがどれだけ凄いか分かってないのか…まぁいい、ならば武術で倒すのみ!《無魔法-身体強化》」
「はぁっ!!」
破壊神はゼロ様に向かって殴りかかってきた。だがそこには少し余裕が見えた。
この不安はなんだ…
「ぐはぁっ!」
「がぁぁぁぁぁ!」
そんなことを考えてるうちにゼロ様はダメージを負っていた。
「ゼロ様!大丈夫ですか?!」
「…まさかこんな強いとはな。俺の今出せる全てを出してもこれだけダメージを負うのか」
まさかあれだけのステータスを誇るゼロ様がこんなにもダメージを負ってしまうなんて…
「はぁ、はぁ、まさかあんなに飛ばされるとは…もしかしてカウンタースキル持ち?」
「ぐふっ。…いや、あれはお前の衝撃をそのまま反転したものだ」
「ふうん。じゃああれは僕の力なんだね。それより、君再生スキル持ってるだろうし、早めに決着を着けるか」
「フッ、俺のは超再生だ。舐めるなよ、もう完全に治った」
「はぁっ!!」
再びゼロ様に攻撃をし、吹き飛ばされた。
ゼロ様は右腕を無くし、上半身に大きな穴が空いている。
「…もう終わりかな。案外あっけないね」
「…俺はなぁ、絶対的な力で相手の心を折るのが好きなんだよ。だから今からは少し力を出そう」
「何言ってるの?」
『抑制術式-第一術式解除』
「わっ!」
凄い…破壊神を圧倒的に上回るステータス…!それにこの魔力!破壊神と私を取り囲む程の…!
「な、何だこの力は!」
「じゃあな破壊神。破壊出来なかったな。せめて無に返してやるよ《無魔法-ゼロ》」
破壊神を倒すと、そこは元の教室だった。
「…少し早く来すぎたかな?」
ゼロ様はいつもどうり、強くて、かっこいい。
「早起きは三文の徳ですよ!」




