第17話「化け物」
第17話「化け物」
「今から罪人が籠る城へ突入する!貴様らは私達EXランクには及ばない、だが!貴様らはそこらの底辺冒険者とは違う!!今こそその力を存分に使う時だ!」
「「「「「うぉーーーー!!!!」」」」」
イレブンを先頭に総勢120名のSランク冒険者達がゼロの城に向かって進撃する。
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「…ん?何か来るな……」
「どうかしましたか?」
サクラが問う。
「いや、あっちの国の人間がこっちに攻めてきてる」
「えっ?大変じゃないですか!今すぐ逃げないと…」
何を慌てているんだ。
「こっちには俺とポチと黒丸とアイスがいるんだ。完璧に滅ぼしてくれるわ」
「そ、そうですね!ゼロ様がいれば100人力です!」
そう言うとサクラは朝ごはんの準備に取り掛かった。
「…さて、俺は門の前で待ち構えるかな…」
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「では今から転移で門の前に転移する!では行くぞ!」
「「「「「おおぉーーーー!!!!」」」」」
「着いたぞ…では…」
「待っていたぞ…」
俺の前には多くの冒険者と思われる人間が群れていた。
「貴様がクリスちゃんを…!!」
「いや知らねぇよ」
「「ぶっ殺す!!!」」
「わ、私も頑張りましゅ…」
「王の命令により貴様を処刑する!」
うわぁ…勘違い野郎ばっかだ…
「突撃だ!」
イレブンがそう言うと同時に全Sランク冒険者が俺に向かってきた。
「はぁ…無意味だな」
「なにっ?!」
1人の冒険者が俺に振りかぶった剣が折れた。
「スキルのお陰ってのもあるが、それでも半減だぞ?なのに折れるって…」
「くそっ…!」
「遠距離だ!遠距離から攻めろ!!」
馬鹿ばっか…
「はぁ…」
冒険者達が俺に遠距離攻撃魔法や矢を打ってきた。だがそれは全て俺の前で消え失せた。
「なん…だと…!」
「俺の本気の攻撃をここまで防ぐとは…」
いや全部当たっとるわ。
「どけっ!!貴様らでは力不足だ!!EXランクで勇者のこのロイ様があの罪人を殺してくれるわ!」
うわぁ…痛い。しかもSランク冒険者達でも総ステータスは1人70000前後だし…EXランクでも精々300000前後。楽勝だな。
「人間共が…頭が高いぞ。無魔法-無-」
その瞬間全Sランク冒険者、そして勇者ロイ、その場所には何も無くなった。
「…貴様…何をしたっ!!」
イレブンが叫ぶ。
「魔法打っただけだぞ?この程度の魔法なら前の勇者は避けてたけどなぁ」
「貴様…化け物か…」
魔王ですけどなにか?
「はぁ、とりあえずお前らの王の所へ連れて行け。話はそれからだ」
「ぐっ…わかった…アレン、マイク、アリス、行くぞ…」
イレブン達は絶望したような顔だった。いやぁこれで誤解が解けるかな。楽しみだよ。