第15話「撤退」
第15話「撤退」
「王様!全員準備が整いました!出撃の許可を!」
そこにはEXランク冒険者が集まっていた。
「うむ、では出撃開始じゃ!!」
「「「「「オォォォォーーー!!!!」」」」」
「…でも、どうやって探すんだ?奴がどこにいるかも分からないんだろ?……はぁ、やっぱこの依頼受けるべきじゃ無かったのかもな」
アレンが呟く。
「何を言っているんだ!!この国の王女が汚されたんだぞ!!この愚か者が!!それに反して、僕は王女様の事を愛しているからね。王女様と結婚する日も近いんじゃないかな」
マイクはもう自分が王女と結婚することを確信しているようだ。
「おいおい、待てよ。お前が王女と結婚出来るわけないだろ?するのはこの俺だ。何せ俺は勇者なんだからな!」
ロイが突っかかって来た。性格がこんなのじゃなきゃ完璧な勇者だった。
「なんだと?!このクズ勇者め!!お前なんて国民を見捨てるようなクズじゃないか!!そんな奴と結婚なんてする訳ないだろ!」
「あの…2人共……やめて…くだ……」
「「あ?」」
「ヒッ!」
マイクとロイが喧嘩し、それを止めようとアリスが動くが、あまり意味は無い。
「おいお前ら、アリスが怖がってるだろ」
「「アレンは黙ってろ!!」」
(息ピッタリなんだよなぁ)
アレンがそんな事を思っていると、
「2人共、やめなさい」
「「あ?」」
「これ以上やるならあなた達を、斬る」
イレブンは剣を抜く。
「わ、分かったよ。だから剣をしまってくれ」
「う、うん僕達は仲良しだから」
そして最後にはイレブンが喧嘩を治める。いつもの事だ。
「そう言えばなんかあそこにデカい影があるけどアレなんだ?」
ロイが指を指した方向には確かに大きな影があった。それはドラゴンのものでは無い。その何十倍もの大きさだった。
「…ではあそこに向かいましょう。私のセンサーもあそこに魔力のある物体を感知しています」
「「「イエッサー」」」
「い…いぇっさぁー……」
「アリス、転移魔法を使えますか?」
「うん……使える……」
「ではそれを使いましょう」
「……はい……」
「…な、なんだこの壁は…」
「この中に魔力の塊を4つ感知しています。侵入しますか?」
「当たり前だろ!」
「そうですね、王女様の為ですから」
「めんどくせぇ…けどやるか」
「が…がんばりましゅ…」
「では……突撃!!」
真っ先に突撃したのはロイ、だが
「グァァァァァァァ!!!!」
ロイは門の中に入ろうとした瞬間体が燃え始めた。
「ど、どうした?!何があった?!」
「い、イレブン…早く回復を……」
「分かりました、光魔法-癒しの音色-」
イレブンはロイに手をかざし、魔法を使った。すると炎は消え、ロイの体も回復していった。
「くっ……!どうやらここには結界が張ってあるようだ。だがこれでここにゼロとか言う奴がいるのは確定だな」
「あぁ。ロイ、お手柄だぞ」
「うぇっ!マイクが俺を褒めるとか…吐き気が……」
「なんだと?!素直に褒めてやったのに!!」
「「「アハハハハハハ!!!」」」
「…とりあえず国に帰ろう。俺達だけでは手に負えん。Sランク冒険者も集めないと…」
「そうですね、ロイにしてはいい案です」
「ハッ!俺もたまにはやるんだよ!」
「なんだと?!結界?!」
国に帰ると、すぐに王の罵声を聞く。
「はい、とても高度な結界です。我らでも張るのに2ヶ月はかかるでしょう」
「それをあやつは1週間でやったというのか…?!」
「はい、そうなりますね」
「くそっ…!そこまでの力を持っていたのか」
「ですので全Sランク冒険者を集めてまた進撃致します」
「なるほど!結界の中に入ればこっちのものという訳だな!!」
「はい、そういうことです」
「では準備を整えよ!!」
「「「「「ハッ!!」」」」」
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「…ゼロ様、先程侵入しようとする者が来たようですが…」
「あぁ、あいつらなら帰ったよ。多分また来るからその時までに力を付けておけよ」
「はい!ゼロ様の為に頑張ります!!」
純粋だな。
休日1日2話投稿達成!
物語の終わり方はもう決まってますがそこまでの過程でグダると思いますので生暖かい目で見守ってください。