表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
熄滅の魔女列伝《ルージエ・フレーマ・ドラコ》  作者: 咎鵺
─4章 熄滅の魔王─
47/53

41話 外壁と膝枕

久しぶりの更新です。

お待たせいたしました!


「うーん、どうしましょうね?」


私は執務室の机の上に置いたこの街の地図を見ながら唸る。


というのも、私の国はこの街の目の前には広漠な草原が広がっており、街道の整備などを一切やっていなかったのだ。


だから、私は頭を悩ませているのだ。


「 …でここをこうして、ここはどんな風にしよう…」


外壁はなかったから作るとして、どういう高さにしよう?


材質は?


範囲は?


どんどん問題が出てくる。


「……ふぅ」


思わず溜息が出る。


そう私が頭を抱えていると、突然へやのドアが叩かれた。


「どうぞ」


私が許可して入ってきたのはレティだった。


「紅茶を持ってきましたわ。これで頭を休めるといいわよ」

「うん、ありがとう…ずずっ……美味しい」


温かさが身に染み渡る。


「ふふっ…良かった。何かを考えながら唸る声が聞こえたから持ってきたけど、正解だったわね。で、何を考えていたの?」

「この街の外壁を作ろうとしてるんだけど、作ること自体は簡単だから良いんだけど、高さとかどうすればいいのかなと思って」


「うんうん、私も手伝うから一緒に考えましょうか」

「!ありがとう、レティ!」


そして、二人で考えるとどんどん決まっていき、日が落ちる前までには大抵が終わっていたのだった。


「レティ、本当にありがとう。これなら街の人たちも困ることはないだろうから、明日にでも作ってくるよ」

「そう?別に何もしてないわよ?」

「いやいや、レティの手助けなしじゃ全然終わらなかったよ」

「…なんかそこまで褒められるとこそばゆいわね」


レティは恥ずかしそうに身をよじっている。


「そこで相談なんだけどさ、国務大臣やってみない?というかやってくれない?」

「…そんなのは私には荷が重いわ。もっと別の人をつけた方がいいと思うのだけど」

「いや、私の補佐もやって貰いたいからレティがいいの。だめかな?」


ちゃっかり上目遣いで頼んでみる。

すると、レティの顔が一瞬紅潮した後、そっぽを向きながら、


「しょうがないわね…やるわよ」

と小声で言った。


「ふふ、ありがとう!」


私が感謝を伝えると、レティはまだ赤さが残る顔でニヤニヤしながら寄ってきた。


「じゃあ今日の報酬として…一つ言うことを聞いてもらうわ」

「え?まあ、難しい奴とかじゃないなら良いけど」

「そしたら膝枕をしてもらおうかしら?」

「うん、わかっ…へ?膝枕?」

「そう、膝枕。難しくは無いでしょう?」

「そうだけど…わかったよ、じゃあそこのソファでいい?」

「いいわよ」


私はソファに座る。

隣にレティが座りそのまま横に倒れて膝の上にレティの頭が乗る。

そうすると疲れていたのかレティは寝息を立て始めた。


「こりゃ、しばらく起きないな…」


そう思いながらも、レティの寝顔を眺めていた。

その顔はどこかにやけているようだった。


至らぬ点や誤字などがあったら是非感想欄で教えてください。それ以外でも感想、評価など頂ければ僥倖です!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ