41話 外壁と膝枕
久しぶりの更新です。
お待たせいたしました!
「うーん、どうしましょうね?」
私は執務室の机の上に置いたこの街の地図を見ながら唸る。
というのも、私の国はこの街の目の前には広漠な草原が広がっており、街道の整備などを一切やっていなかったのだ。
だから、私は頭を悩ませているのだ。
「 …でここをこうして、ここはどんな風にしよう…」
外壁はなかったから作るとして、どういう高さにしよう?
材質は?
範囲は?
どんどん問題が出てくる。
「……ふぅ」
思わず溜息が出る。
そう私が頭を抱えていると、突然へやのドアが叩かれた。
「どうぞ」
私が許可して入ってきたのはレティだった。
「紅茶を持ってきましたわ。これで頭を休めるといいわよ」
「うん、ありがとう…ずずっ……美味しい」
温かさが身に染み渡る。
「ふふっ…良かった。何かを考えながら唸る声が聞こえたから持ってきたけど、正解だったわね。で、何を考えていたの?」
「この街の外壁を作ろうとしてるんだけど、作ること自体は簡単だから良いんだけど、高さとかどうすればいいのかなと思って」
「うんうん、私も手伝うから一緒に考えましょうか」
「!ありがとう、レティ!」
そして、二人で考えるとどんどん決まっていき、日が落ちる前までには大抵が終わっていたのだった。
「レティ、本当にありがとう。これなら街の人たちも困ることはないだろうから、明日にでも作ってくるよ」
「そう?別に何もしてないわよ?」
「いやいや、レティの手助けなしじゃ全然終わらなかったよ」
「…なんかそこまで褒められるとこそばゆいわね」
レティは恥ずかしそうに身をよじっている。
「そこで相談なんだけどさ、国務大臣やってみない?というかやってくれない?」
「…そんなのは私には荷が重いわ。もっと別の人をつけた方がいいと思うのだけど」
「いや、私の補佐もやって貰いたいからレティがいいの。だめかな?」
ちゃっかり上目遣いで頼んでみる。
すると、レティの顔が一瞬紅潮した後、そっぽを向きながら、
「しょうがないわね…やるわよ」
と小声で言った。
「ふふ、ありがとう!」
私が感謝を伝えると、レティはまだ赤さが残る顔でニヤニヤしながら寄ってきた。
「じゃあ今日の報酬として…一つ言うことを聞いてもらうわ」
「え?まあ、難しい奴とかじゃないなら良いけど」
「そしたら膝枕をしてもらおうかしら?」
「うん、わかっ…へ?膝枕?」
「そう、膝枕。難しくは無いでしょう?」
「そうだけど…わかったよ、じゃあそこのソファでいい?」
「いいわよ」
私はソファに座る。
隣にレティが座りそのまま横に倒れて膝の上にレティの頭が乗る。
そうすると疲れていたのかレティは寝息を立て始めた。
「こりゃ、しばらく起きないな…」
そう思いながらも、レティの寝顔を眺めていた。
その顔はどこかにやけているようだった。
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