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熄滅の魔女列伝《ルージエ・フレーマ・ドラコ》  作者: 咎鵺
─3章 金銀蒼の麗光─
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36話 海上の都

若干遅れました…


前回のあらすじ

笑われて泣きました(意味深)


あれから数週間後、レーヴァたちはある領の首都へ来ていた。


そこは名前を“嫉妬インヴィディア”の手許、リヴァイアサン領首都ベールマリーンと言った。


そこは海上都市で、一匹で小国を流す様な海獣が多く生息する魔性の海に浮いている。


そして、そこはミラの生まれ故郷であり、私はそこで叙勲を受けることとなっていた─────。


─────────────────────────


《城下町のある宿屋》


「ミラ、そのドレス綺麗ですね。」

「レーヴァが着てるドレスも髪の色と合ってて綺麗だよ!」


お昼頃。

私とミラはドレスの試着をしていた。

3日後にある、私の叙勲式の為だ。

といっても、魔王家が用意した最高級のもので私たちの体にあうように作られているので確かめる必要はないのだけれども…


ミラは薄黄色のハイ&ロードレス。

私は白のエンパイアドレスを着ていた。


「いいですわねっ!ドレスが着れて!」

「主君…綺麗ですぅ…」

今回お留守番予定のレティは頬を膨れている。

同じく留守番のフィーネは羨望の眼差しでこちらを見ている。


「そう膨れないでくださいよ…」

「ふん!」


頑固になってしまった。

と、そこで客が来たようだ。ドアが叩かれる。

私が許諾するとその客は長い蒼の髪・・・・・を揺らし入ってきた。


「やあ、若人たち。ドレスの調子はどうだい?」

入ってきた人物はそう言う。


その人物とはミラの実母であり、ここの領主であるエンヴィーだ。


「ええ、ありがとうございます。とてもいいですよ!」

「うん、大丈夫!」

「ほうほう、なら良かった。一生懸命選んだ甲斐が有る。…ん?そこのお2人は?」

彼女は私たちが喜んでるのを見て満足そうにしたあと、レティたちの方を向いて問う。


「ああ、途中で出会ったレティ・フロッティさんとレーヴァの使い魔?というか部下のフィーネ・ファブルス・二ーヘッジさんですよ、母上。」

レティたちについてミラが説明する。


「ん…?レティ?“緋姫”のレティか!そちらの龍人は火竜族長の娘さんだな。たしか二つ名は“龍鳳閃火”だったか。お2人とも良くいらっしゃった。妾はエンヴィーといい、この地を統治している者だ。何故育ちが悪いものでこのような言葉遣いだが寛容に見て頂ければこちらとしては僥倖だ。」

「ご丁寧に挨拶感謝するわ。私がレティよ。よろしく頼むわ。」

「あわわわわ…!すいません、ありがとうございますっ!」

「ふふっ、フィーネさんったら…焦っちゃって」

ミラと私は慌てるフィーネを見ながら笑い合う。


それを見たエンヴィーが、愉しそうにしながら話す。

「…妾の娘とは上手くやってくれているようだ。これからも娘をよろしくお願いする。…ところでお2人ともパーティには参加しないのですか?」

「…招待状が届いてないので。」

「………(諦め)」

レティたちが答える。


答えを聞き、彼女は愕然としてミラの方を向く。

その目は何故言わなかったのか…、と必死に訴えている。

ミラと一方的なにらみ合いをしたエンヴィーは顔を真っ青にして

「すぐに職人に作らせるので暫しお待ちを…!明朝には必ず仕上げます故赦していただきたひ…!」


そして、焦った彼女は盛大に噛んだ。

口を押さえ涙目で震えるエンヴィー。

その姿に謝られているレティすら笑いを必死に堪えプルプルし、フィーネは目を逸らしていて、ミラは何とも言えない表情をしている。

そしてその視線に気づいた彼女は目に涙を溜めミラに突撃した・・・・・・・


--------------------------------------------------------------------


「うぅ…ぐすん…ばかぁ、ミラのばかぁ…」

エンヴィーは魔王とは思えぬ様子で娘に背中をさすられながらミラの胸元で啜り泣いている。

「大丈夫ですよ、母上。全然皆さん気にしてないので。」

そうミラが励ますも、

「私が気にするのぉ!」

と泣きながら言う。

その姿は恐怖の魔王というよりドジっ子といった感じだった…


その後泣き止んだ彼女はすぐさま宿屋を出て職人にドレスを頼んだという。



その後、ドレスが届いたのは夕方だったそうな…


至らぬ点や誤字などがあったら是非ゆるーく教えてください。感想などを送って頂ければ僥倖です!

宜しくお願いします。

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