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熄滅の魔女列伝《ルージエ・フレーマ・ドラコ》  作者: 咎鵺
─3章 金銀蒼の麗光─
34/53

30話 2階層の広間で

すいません!遅れました!!!


長めです!


その後、私たちはアンネたちと別れ、次の階層へ向かった。


─────────────────────────


2階層は明煌石と呼ばれる群青の色を放ち輝く石が至る所で生成され、洞窟であるのに明るかった。


「ふぅ、これが2階層ですか、何だか綺麗ですね!」

「そうね、しかも明るいから奇襲とかも受けずにすみそうよ?」

「おお~!私、綺麗以外何も浮かばなかったよ…」

他愛もない話をしながら私たちは進む。


「でも、これ硬くて武器とかに使えそうですよね~」

「いやいや、装飾品が限界でしょ?絶対」

「まぁそうだよねー」

ミラと二人で話していると今まで考え事をしていたらしいレティが何かを思い出したように「あっ」と言って遠い目をしている。

「どうかしたんですか?」

「…今思い出したんだけど、この石上級以上の武器の製作材料よ?」

「はっ?」

「えっ?本当に?」

「ええ、切れ味が良くって人気よ?しかも光の属性が入っているから不死人アンデッド系の怪物モンスターに特攻できるし、魔力を通せば光るからカンテラも要らないとか何とか…とりあえず持っておいた方がいい武器ランキングに入るぐらいよ」

「「ええええええええええ!?」」

驚きの新事実!


「まあでも、こんな浅い階層には普通は無いからね、これ」

レティが補足すると、ミラも何か思い出したように言う。

「ああ、そう言えば1階層のボスが普通のダンジョンの5000倍くらい強くって勇者でも倒せなくって進めてないって話を聞い…てた…ような……」

そう言うミラの顔面は青々としている

「………」

「あー、なるほどね…」

レティの顔はと言うと…前世で言うところのモアイ像並になっている。

目はつり上がり眉間には皺がより唇はピクピクと痙攣したように震えている。

「ヒッ」

面食らったような顔面蒼白ミラちゃんが驚く。

そして、レティ山が噴火した。

「はああああ!?!なんで!いま!それを言うのよぉぉぉぉぉ…」

「ごめんなさいぃぃぃぃぃ」


───────────────────────────


私たちはさらに進み大きな広間のようなところに出た。

まだミラはしくしく言っている。


「なんか凄いところですね、ここ。こんなにいっぱい明煌石がありますよ」

「そうね、私たちも結構採っていたのだけれどね、これ」


そして私たちは広間の中央にある、鮮紅色の石に目が行く。

「これ何なんでしょうね?」

「さあ?【鑑定オピニオン】の戦技スキルでもあればいいんじゃない?」

「覚えてるかもしれないからちょっと確かめますわね。」

「じゃあ私もするね」

「???はい?どういう事ですか?」

「あー、そう言えば貴女は公爵の娘ですものね。」

「私は家出してたから知ってたけど、レーヴァは元箱入り娘だからねー」

「この技刻紙スキルシートに魔力を込めると自分の戦技スキルが刻み込まれるのよ。」

そう言いレティは1枚の羊皮紙を出す。

「これにやって見なさい?どういう事か分かるから。」

「はい、わかりました!」

私はレティから貰った技刻紙に魔力を込める。


すると紙に文字が浮き上がった!

「おおっ!」

「その書いてあるやつが戦技だよー!」

「ふむふむ…何かわからないけど上から言っていきますね。」

「ええ」

「えーと、【自己治癒オートヒール】、【鑑定オピニオン】、【鍛冶ブラックスミス】、【精霊王の加護プロテクション・オブ・キングスピリット】、【龍人の主ロード・オブ・ドラグニュート】、【焔神フレーマ・デウス】だそうですよ?」

「「はぁ!?!?」」

2人が世界の終わりを見るような目でこちらを見る。


「…何が悪いものがありました?」

「いやいや、あなた何者よ!勇者ですら戦技は3こしか無かったのになんで6こも………!」

「…レーヴァについてるもののうち4つが普通にやっても努力しても例えどこの王になっても手に入らない能力だよ!?もう一度よく見てみなよ!」

突然そんなことを言われても困る。

そんなにいいものなのか、とその英語?ラテン語?のようなものを読み解いてみる。

「うん…オートヒール?は自己治癒、………は!?」

「ねっ?」

全くもって驚いた。

最初の3つはまだ理解できる。

だが、精霊王の加護とか、龍人の主とか、終いには焔神とか巫山戯ている。


「……どこで手に入れたんだろう?これ」

「分かるわけないじゃない!こんな半端じゃない能力!発現した人の伝記すら読んだことないよ!」

「…いえ、精霊王の加護くらいだったらあるわよ?円環の豪傑達がそうじゃない。」

「ああ、そうよね。…ってまるっきり伝記クラスの人間じゃない!?」


「あの、私はどうすれば…?」

困惑した私はレティに助けを求めた。

「…そうね、黙っておくのが一番でしょう。絶対言いふらしたりしなければ大丈夫じゃないかしら?」

「そうだね、私もそう思うよ。それは危険だから…」

「…わかりました。とりあえずこれを鑑定してみますね。」

「いいえ、もうこれあなたの物にしちゃいなさい。どうせ碌でもないほど良すぎるものなんでしょうからね。」

「ああ、はい…そうしときます」


そんな感じで私の認識は『箱入り娘』から『チートクラスの人間』に変わったのだった………


スキル紹介

鑑定オピニオン

物の詳細を探る。分かるのは、名前・硬度・成分など多様。

鍛冶ブラックスミス

武器や防具を作る。

自己治癒オートヒール

自動的に傷を修復する。致命傷は修復不可。

精霊王の加護プロテクション・オブ・キングスピリット

精霊王が施した加護が致命傷などから身を守る。

龍人の主ロード・オブ・ドラゴニュート

龍人たちと友誼を深め、主として認められた。

自身の種族に関係なく龍の力を使える。

焔神フレーマ・デウス

炎を司る神格。



至らぬ点や誤字などがあったら是非ゆるーく教えてください。感想などを送って頂ければ僥倖です!

宜しくお願いします。



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