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熄滅の魔女列伝《ルージエ・フレーマ・ドラコ》  作者: 咎鵺
─3章 金銀蒼の麗光─
31/53

27話 メルーア洞穴1階層ボス戦

大分時間が経ってます。

すいません!


【BOSS: mighty stone head goblin eater】は食虫植物のような巨大な怪物モンスターであった。

蔓には棘が付いており毒々しい色をしている。

口器のところからは鋭い歯の間から涎のように溶解液を垂らしている。

頭もstone headいしあたまの名の通り、いかにも硬そうな鉱石がくっ付いている。


--------------------------------------------------------------------


「えーと、あれと戦いますの?」

顔が真っ青になっているレティが聞く。

「…そうだよ?」

「うひゃァァァァァ!!なんであんな気持ち悪いのと戦わないといけないの!?だってあれよ?あれ!!口っぽいのからなんか垂れてるしほぼ紫色だし!」

レティが捲し立てる。

ミラはやれやれといった様子で、

「諦めろ」

と満面の笑みで言った。

あそこまで清々しい笑顔を見たのは初めてだ。

「いィィィィィィィィやァァァァァァァァァ!!!」

と叫んだと思うとレティはぶっ倒れてしまった。

「…これはふたりでやるしかないか。」

「そうだな。」

と2人で溜息をついてボスとの戦いに向かった。


─────────────────────────


私たちは抜刀し、ボスへ切りかかった。

しかし、ボスも黙ってはいない。

その鋭い棘の付いた蔓で応戦しつつカウンターを仕掛ける。

蔓は10本程で太く繊維が強いらしくなかなか切れていない。

「ちっ、この蔓硬すぎて全然きれない!」

「…少し本気を出しますかね。」

私はそう言うと、闘技・桜花の舞を発動した。

貳の刀は紅焔を纏って蔓を3本まとめて切り裂いた。

しかしそれだけであった。

半数以上残っている。

しかも、切られた衝撃でボスが暴れ、ミラに大小幾つもの裂傷を刻みそこから大量の血が出ている。

(これは非常にやばい…!!!)

そう思い歯軋りをしながらボスを睨んでいると後ろから金色が流星のような速さでボスにぶつかる。

レティだ。漸く目覚めたようだ。

ボスがその一閃で怯んでいる間に彼女はこちらに向かって、「最大の攻撃、見せて頂戴!レーヴァ!」と笑顔で言うとすぐに戦闘を再開した。

私はその言葉に励まされ私の最高火力を誇る炎属性皇級魔道・・・・・・・の詠唱を開始した。


「吾は穿つ者なり

王の持ちし神槍を以て

天の裁きのほむらを以て

主よ、吾が憤懣を聞き届けたまえ

吾が主の憤怒よ、吾の敵を灼け

灰燼に帰すのだ

炎帝穿鎗ヴォルケニック・グングニール!!!」


私の手に紅い光が集まる。火の妖精マナだ。

紅い光は橙赤色の長槍を形成している。


「避けてぇぇぇぇっー!」

私は叫ぶ。


ミラとレティはすぐに其の場を切り上げ敵の反対方向に走っていく。

その姿を見た後、私は死の朱鎗を手から解放した。


その槍はボスに当たった刹那、その者の姿は消し飛び木っ端微塵になって散った。

「やった…?」

あまりの呆気なさにそう力なくつぶやく。

「うん、うん!やったね、レーヴァ!」

「良くやったわ!」

ミラとレティも戻ってきて歓喜し泣いている。

その泣き顔を見て倒した事への実感と達成感が湧いてきて私も泣き、3人で嬉し泣きをしながら欣悦していた。


すると、10人ほどの若い男女のパーティーが突入してきた。

そしてこの部屋の状況、私たちの傷、かなり残っている魔力の残滓、etc…を見た彼らは一斉に驚き話し合いを始めた。

なお、ミラとレティはまだ愉悦の中である。

暫くして、1人の女性が近寄り、「ここのボスを倒したのはお嬢さんたちね?」と人懐こそうな笑みを浮かべた。


──私たちにとってこれが“太陽の勇女”アンネ・ニブルスとの初の邂逅であった。




至らぬ点や誤字などがあったら是非ゆるーく教えてください。感想などを送って頂ければ僥倖です!

宜しくお願いします。

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