16話 治癒院にて
ミラとベッドに寝かされた私はルーブスの治癒院で話をしていた。
「ふぅ、全く心配したよ。すごい叫び声のような音が聞こえて、何かと思って急いでそっちに向かったら血塗れで倒れるあんたと切り裂かれたフェンリルがいたんだからなぁ。」
「ふふ、心配をおかけしました、ミラ。それより私はどのくらい寝ていました?」
「丸二日だよ。」
「ええっ、そんなにですか?」
「ああ。それよりレーヴァ、あんた1人でフェンリル倒したの?」
「ええ、かなりの強敵でしたけどね。実際、死ぬかと思いましたよ。」
「はあっ?!それはこっちのセリフだよ!私がどれだけ心配したと思ってるの!?逃げてくれば良かったじゃない!最悪でも2人で戦えたでしょ!?私も頼ってよ!!!」
突如、ミラがすごい剣幕で怒り始めた。
「えっと、すいませんあの時は焦っていて戦うしかないと思ってました。ごめんなさい。」
「本当に…本当に心配したんだからねぇぇぇぇぇぇぇぇ」
ミラは普段の感じからは想像も出来ないほど、激しく、そして弱々しく泣いていた。
彼女にここまで心配させてしまったことに不甲斐なさを感じた。
「ごめんなさい、本当にごめんなさい、ミラ。…うぅ…ごめんなさい…ごめんなさい、ミラ…ごめ、んね?みら…」
「でも良かったぁぁ、生きてた、レーヴァちゃんと生きてた!死んじゃったと思って怖かったよぉぉぉぉ…」
ミラが私に抱きつく。ミラの暖かさに私の目から涙が決壊した。
「…うぅ、怖かった!私も怖かったのぉぉぉ、ミラぁぁぁぁ!」
2人はしばらく抱き合いながら泣いていた。
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落ち着いた2人は今後について話し合っていた。
「今回あたいらは2人でバラバラに行動してたけど、今後は2人で一緒に行動することにする!これは絶対な!」
「はい…本当にすいません。」
「いいよ、ちゃんと生きてるし。でも今後はこんな思いは懲り懲りだからな!」
「はい。」
「あと、敬語もダメだからな!」
「わかったよ…そういえばさっき随分と可愛らしい話し方でしたね?ミラ?」
「えっ…!いや、な?こういう口調の方がかっこいいと思ってな?うん。」
苦し紛れに言い訳をするミラ。
その姿を見て「可愛いな」と思いつつ、
「じゃあ私は敬語を止めるから、ミラはその喋り方を止めてね?」
「えええええ、いやいや、だってさこっちの方が…」などと言うが無視し
「だーめーでーす!」
「うう、わかったわよ。」
かっこつけは厳禁である。
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その後、半泣きでルーセさんが来たり、後からレイラさんが見舞いに来て鬼軍曹に土下座をするよう言われていたりしたが比較的その日は楽しく過ごした。
ちょっと話し方の変化がわかりずらいかもですけど、
ミラ
姉御風→ツンデレ風
レーヴァ
敬語→女の子喋り?
って感じです。
至らぬ点や誤字などがあったら是非ゆるーく教えてください。感想などを送って頂ければ僥倖です!
宜しくお願いします。




