11話 鍛冶屋“ヘルメス”
大分、前回から時間が空いてしまいました。
すいませんでした。
そしてしばらくして彼女────ルーセさんが戻ってきて出発した。
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「では、ルーセさんよろしくお願いしますね?」
「はい、わかりました!これから街にいる間よろしくお願いします、レーヴァさん、ミラさん。」
「レーヴァでいいですよ!」
「こっちもミラでいいぜ。」
「わかりました、じゃあまずどこいきましょうか?」
「私はおまかせで〜」
「あたいは武器屋に行きたいんだが、いいかい?」
「よし、じゃあミラに合うような武器屋に行きましょうか!」
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私たちはルーセさんの案内に従い歩いていると、いかにもな雰囲気の店にやってきた。
「なんか…熱気が凄いですね。」
「寄るだけで汗が出てきそうだな。」
などと私たちが小声で話していると、数歩前を歩いていたルーセさんが立ち止まり、
「着きました!ここが、鍛冶屋“ヘルメス”です!」
と言った。
彼女の話によると、ここ鍛冶屋“ヘルメス”はサタン領だけでなく、ホーストン大陸全体で両手の指に入る程の名店らしい。
そんな所の職人なのだからとても気難しい老店主なんだろうな、と思い緊張していた。
それはミラを同じようでスタスタと歩くルーセさんのあとを追って歩いているのだが、ミラは両手両足が一緒に動いている。
そして、ルーセさんが遂に店の戸を開けた。
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店の中は外装と同じような見た目でカウンターが1つあるだけだった。
私が首を傾げていると、
「んー、いないですねーおーいレイラーいませんかー」
とルーセさんが叫んだ。
私の聞き間違いだろうか、確かルーセさんはレイラと呼んだ。
どう考えたとしても頑固な老店主というより、可憐な美少女のような名前である。
そしてそれは正解であった。
「ちょっと待ってぇー」という女の人の声がして、しばらくしてタンクトップにハーフパンツの少女が出てきたからだ。金髪に金眼の可憐な美少女でもあったが、煤だらけで且つ寝癖塗れだったので、色々と残念な感じになっていた。
そんな残念美少女のレイラさんが私を見ていきなり走り寄ってきて、
「可愛い!」といいつつ抱きしめ頬ずりしている。
身長的にはあまり変わらないので振りほどこうとすればできたのだが、突然の事でパニックになった私はあたふたしたままレイラさんの腕にがっちりとホールドされてしまった。
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数分後、ルーセさんが無理矢理腕を解かせて、私はようやく解放された。
一瞬だけ、天使の踊る場所に行っていたりして恐怖?を味わった私はすぐさまルーセさんの背後に隠れ、
「この人なんなんですか!」と叫んだ。
ルーセさんは溜息をつきながら、
「レーヴァ、ごめんなさい。あのバカはレイラ。私の幼馴染でここの店主もやっているわ。
で、アホレイラ、この子たちはレーヴァとミラ。私が仕事で街案内をしてるのよ。」と言った。
すると、さっきまで解く時に顔面をぶん殴られ痙攣、失神していたレイラさんが戻ってきて、
「あーごめんねー、レーヴァちゃんだっけ?私はレイラ、レイラ・フレアリースっていうの、よろしくね?」と笑顔で言った。
それからレイラさんは「あ!」と何かに気づいたような声を上げて、笑顔のまま「武器の依頼だよね?着いてきて!」と言うと奥に歩いていった。
そして、私たちもそれについて行ったのだった。
至らぬ点や誤字などがあったら是非ゆるーく教えてください。
宜しくお願いします。




