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泡沫の恋  作者: 憂憂(ゆうゆ)
2/7

新入生歓迎ライブ

4月12日 体育館前 ー入学式ー






私、初美 玖羅々(はつみ くらら)は、

先輩方と組んでいるバンド

「Last seasons」で新入生たちに向けて

歓迎演奏をすることになっている。

担当は一応、ギターボーカル。

今はリハーサルが終わり、

先輩方と控え室と称されたテントで

本番待ちをしている。



青城 海「くーちゃん!調子はどう?」


玖羅々「あっ…少しだけ、緊張してます。」


朱羽 明香「アンタ人の心配より自分の

心配したらどうなの?

今からチューニング、確認しておきなさいよ!」


神宮司 樂「アネゴ、そうかっかすんなって!

俺たちでカバーすれば―――」


明香「アンタもサビで走りすぎなのよーっ!!!」




いつも通りの控え室。

緊張しても、この空気が和らげてくれる。

私だけじゃない、皆と一緒に臨むんだと、

こうして気づかせてくれる。だから頑張れる。

私はこのバンドが、皆が大好きだ。

心の底から、そう思えた。




そうして数分が経ち、ぞろぞろと

今年の新入生たちが正門をくぐってきた。

その姿は期待に目を光らせる子もいれば、

新しい学舎に不安を感じているような子もいる。

そんな一人一人に、少しでも

これからの光になれたら、道標になれたら…

さて、そろそろ本番。

海さんのハウリングの合図が聞こえた。



――――この想いを乗せて。―――




玖羅々「新入生の皆さん!こんにちはー!

白梅高校へようこそ!

一緒に楽しい思い出を作りましょう!」












――――――――演奏は一瞬だった。


楽しい時間は過ぎるのが早いと言うが

まさにそれだった。

気付けば周りは新入生や、

その保護者でいっぱいになっていた。

この気持ちは届いたかな。


その想いを後に、ステージから降りる途中、

遠くでこちらを見つめる少女が気になった。

…白い長髪の女の子、すごく…笑ってる。













???「………やっと、逢えたね。」






~登場人物紹介~


初美(はつみ) 玖羅々(くらら)2年4組(英数)

担当…Vo.(Gt.)

いたって普通の女子高生。強いていえば、

他の人よりモテる方。友達とカラオケに

来ていると、たまたま隣の部屋で

聞いていた樂にスカウトされ、なんとなく

バンドに参加。今ではすっかり馴染み、

彼女には欠かせない居場所になっている。



青城(あおき) (かい)3年3組

担当…Gt. バンドリーダー。

誰にでも心優しい、笑顔が絶えない爽やか系。

少しばかり天然で、抜けているところが

目立つが、そんな愛嬌のあるところが

彼が皆から好かれる理由の一つでもある。

明香とは保育園からの幼馴染。



朱羽(あかばね) 明香(めいか)3年4組(特進学級)

担当…Ba. サブリーダー、編曲兼任

成績優秀、ずば抜けた運動神経、類稀な

芸術センスをも兼ね備えた、まさに完璧人。

的確なアドバイスと面倒見の良さで、

校内の男女問わず人気である。

レコード会社からスカウトされているとの噂。

海とは保育園からの幼馴染。



神宮司(じんぐうじ) (がく)3年1組

担当…Dr.

不良気質があるが、筋が通っているので

男女問わず人気。その人気度は、

校内にファンクラブができているほど。

しかし本人は全く気にしていない。

困っている人を見ると、放っておけない性格。

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