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05 下校~昴・幸俚SIDE~

昴・幸俚の下校~家の中の様子です。


今回新たに2人ほど新キャラ出てます。

「・・・なあ幸俚」

「どうしたの突然?」



奏たちと別れた後、昴は幸俚に話しかけた。



「・・・今お前がもの凄い羨ましいよ」

「あのなスバル、俺としてはお前も十分羨ましいんだけど「黙れ変態」・・・酷いや酷いや・・・」

「えーと・・・何処が羨ましいの?」

「なんつーか・・・その・・・抱きつかれてないってところか?」



昴は、自分の両腕をチラ見して違いを訴えた。昴の両腕にはそれぞれ愛理と雪姫が抱きついているため若干歩き辛くなっている。それに対し幸俚は右手で美雪と手を握っているだけなため、そこまで支障はないのである。



「それだけ昴のことを本気で想ってるってことなんじゃないかな?」

「・・・そりゃ・・・まあ分からなくもないけど・・・」

「・・・イヤ・・・なの・・・?」



突如聞こえた愛理に声に振り向くと、涙目で見つめてくる愛理の姿が。逆サイドを診ると同じ様にしている雪姫が。



「・・・嫌・・・というわけじゃ・・・ないんだが・・・っ!!」

「じゃあいいよねっ!」

「・・・ん♪」



昴の『嫌じゃない』を聞いてさらに強く抱きつく愛理と雪姫。美雪はそれに対抗心を燃やすわけでもなく幸せそうな顔をしていて、鈴風はというと・・・



「・・・だから鈴風、お前はもうちょっと積極的になれって」

「むっ、む、むり、むりだよぉ・・・」



相変わらず信也に後押しされるも、尻込みしていた。



「・・・っと、ここで俺達もだな」

「そうだね、また明日」

「おう」



分かれ道で幸俚・美雪と、昴・愛理・雪姫・鈴風・信也と別れていった。




































~幸俚・美雪~



「ゆき君、帰ったら何するの?」

「んー・・・道場の掃除したりちょっと汗かくつもりで素振りでもするかな?」

「じゃあ私見に行っていいかな?」



予定を話す幸俚に、美雪が行ってもいいか、と聞く。



「うん、掃除する時に手伝ってもらえたら嬉しいかな」

「大丈夫、汚れてもいい服で行くから!」

「・・・といってもそこまで酷く汚れてるってわけじゃないんだけどね・・・」



他愛のない話をしている間に二人の家の玄関に付いた。真田家と佐橋家は偶然にも向かい合って位置しているのだ。



「じゃあ道場で」

「うん!」



美雪は玄関まで走っていって、ドアを開けて中に入りまた走っていった。



「・・・さてと。僕も早いうちに道場に行かなきゃね」



幸俚も玄関のドアを開け、自宅へと帰っていった。



後、美雪が道場に現れ、二人仲良く掃除をし、美雪は幸俚の一人の素振りをただただ楽しそうに眺めていたのだった。







































~昴達~



「それにしてもよ」



幸俚達と別れたスバルらが歩いていた時、ふいに信也が話を切り出した。



「お前といい奏といい幸俚といい、なんでそうモテんだよ」

「知るか、元よりお前の性格に難があるんだろ」



信也の問いにズバッと返す昴。



「はぁっ?そこまで酷くないだろ俺」

「・・・確かに信也は優しいし、「黙っていれば」女の子受けはいい」

「ちょっと雪姫ちゃーん?黙っていればってどういうことなのさ黙っていればって?」



雪姫の言った「黙っていれば」という言葉にかみつく信也。



「アンタ女の子相手に見境なくアタックしてるでしょ?それに変態だし」

「そこが悪いんだよそこが。少しくらい自重してみろ、少しくらいは・・・」

「モテるのか?」

「・・・ウザいとか言われなくはなるだろ」



昴の放った一言が完全にとどめとなり、信也はその場で崩れ落ちた。



「・・・っと、着いたし俺らはここでな」

「ん。また明日ね」



自宅付近に着いた昴達は、それぞれの家へと入っていった。ちなみに、氷剣家の隣には日野神家と夜吹家が。その向かいに有沢家と小家がある。


余談だが、玄関のドアノブを手に取った瞬間、昴の携帯に愛理からメールが来た。内容は「今晩泊りに行くね!」と。刹那、昴の口から溜息が漏れた。




























~氷剣家~



「ただいまー・・・っと、瑞佳じゃない靴がある・・・紅葉もみじが来てるみたいだな」



玄関に揃えられた二つの靴。片方は昴の妹、瑞佳のもの。もう片方は彼女の大親友、紅葉のものだ。



「瑞佳ー、お前も今日早かったのか?」



とりあえずもう一度呼びかけてみたところ、2階からバタバタと慌ただしく階段を駆け降りる音が。



「お、お兄ちゃん、お帰りなさい!!」

「・・・いや・・・あのな?絶対に出迎えしろなんて言ってるわけじゃないんだから・・・」

「出迎えはあたしがやりたいだけだもん!!」



瑞佳はむぷー、と頬を膨らませて昴に反論した。



「わーかった分かった、で?紅葉が来てるみたいだけど・・・」

「あっ!!そう言えば紅葉ちゃんがお兄ちゃんに聞きたいことがあるって」

〈瑞佳ちゃーん、昴先輩帰ってきたの?〉



上の方から女の子の声が。話題に上がっていた瑞佳の親友、紅葉だ。



「あ、うん!お兄ちゃん、来てくれない?」

「その前に着替えさせてくれ」

「うん」



その後、私服に着替えて瑞佳の部屋へと向かう昴であった。







































「・・・で?相談ってなんだ?」

「えと・・・わ、笑わないでくださいね?」

「瑞佳には話したのか?」

「私もまだ詳しく・・・」



瑞佳に話を聞いたか聞くが、瑞香も詳しく知らないと言う。



「その・・・お、お姉ちゃんが・・・」

「お姉ちゃん・・・皐月か?」

「う、うん・・・お姉ちゃんが・・・







































・・・信也先輩と結婚したいって豪語し始めたんです・・・」








































刹那、時間が止まった。



「え、ど、どうしました・・・?」

「・・・すまん、少し考える時間をくれ」

「は、はい・・・」



昴は紅葉の口から放たれた言葉の意味を理解しようと頭をフル回転させ始めた。



(・・・まず整理だ、皐月が信也と結婚したいと豪語してるって言うのが相談内容だったんだよな?つまりは皐月が信也の事を好きになってるってことなんだよな・・・)



整理して導き出した結果が、「皐月が信也と結婚したいと豪語している、妹の私はどうしたらいいのか」というのものだろうというものだった。



「・・・とりあえず何が相談内容か教えてほしいんだが?」

「えと、とりあえず信也先輩を改めてお姉ちゃんに紹介してほしいんです・・・」

(それは・・・相談というよりお願いのような気が・・・)



紅葉の言葉に苦笑する昴。だが、全くできないことではないため、承諾する。



「・・・まあ、あいつも皐月の事を知らないわけでもないだろうし、言えばホイホイついていくだろうよ」

「ホントですか?」

「ホントも何も、あいつ生粋の変態なんだぜ?」

「・・・そうだったね、信也さん、前恋理ちゃん達がうちに遊びに来たときに泊りに来て、恋理ちゃんがお風呂入るっていった時に覗こうとしてたもんね・・・」



瑞佳の言葉に若干の不安を覚えた紅葉であった。



「でもまぁ、変態っちゃあ変態だけど本気で惚れこんだ相手は一途に守り通すやつだから・・・大丈夫だろうよ」



と、昴が言い終わったところでインターホンが鳴った。



「もしかして恋理ちゃん来たのかな?」

「んー・・・おそらく愛理もいるだろうよ。ちょっと行ってくるわ」



昴が瑞佳の部屋を出て、足音がしなくなったなーと瑞佳が思った瞬間。



〈昴ぅーっ!〉

〈ぐえぇっ!?〉

〈ちょっ、お姉ちゃん!?昴さんに迷惑かかっちゃうからやめて!!〉



相変わらずな愛理と蛙の首を絞めたかのような昴のくぐもった声、そして姉に対して怒る恋理の声が聞こえたのだった。




































その後、雪姫まで現れ、2階の瑞佳の部屋では女子会さながらに勉強会が行われていたが、1階リビングでは激しい昴争奪戦が繰り広げられていたのだった・・・








































ついでに。



「ゆき君、お疲れ様」

「ただじーっと見てるだけだったけど・・・つまらないものだったんじゃない?」

「そんなことないよ。私、ゆき君見てるだけでも幸せだもん」



真田家の道場に、こんなバカップルのような2人がいたのだった・・・

次回は・・・謎に包まれた状態の少女、テーシアがついに出てきます。





んでもって、次回後書きから熾天使の一問一答のようなものをちょっと変えて、あのキャラに色々質問コーナー的なものを始めます。


キャラクターをゲストとして呼んで、質問に答えていってもらうというものです(熾天使の一問一答と殆ど変わらないんですけどね)。


第一回ゲストは、奏です。


質問は感想で受け付けますので、お気軽にどうぞ。(載せられないよ!な質問だけは避けてください)

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